中国・広東省の衛生庁は、北京、上海、広東などの6省市で最近、“謎のウィルス”の感染例が増えていることを認めた。当局が調査を進めているが、原因は明らかになっていない。鳳凰網などが報じた。

 広東省衛生庁及び省疾病管理センターは25日、“謎のウィルス”の感染者10数名に対する検査を行った。しかし伝染病であるとは今のところ確認できておらず、原因の特定には至っていない。

 広東信息時報の報道によれば、このウィルスに感染した患者には、寝汗、手足のしびれなど、HIV(ヒト免疫不全ウィルス)の感染症状と似た症状が出ているものの、HIV検査はすべて陰性だったという。また、明らかな器質的病変は認められないという。

 専門家の間でも見方が分かれている。調査に加わった専門家の大部分は、HIVまたはその変異ウィルス説を否定しており、心理的な要因によって引き起こされた可能性を指摘する専門家もいる。

 中国衛生部は現在、感染者が比較的多い北京、上海、浙江、湖南、江蘇、広東の6省市を選んで、原因を特定するため調査を開始している。(編集担当:中岡秀雄)



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