富山マネジメント・アカデミー

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苫東厚真(とまとうあつま)発電所のWeb情報から

2018年09月08日 | Weblog

ウイキペディアで調べると、なんと迅速に地震情報が書き込まれていた。石炭火力発電機の4基のうち、第3号機はすでにトラブルが多く廃棄されていた。残る3基も主要な燃焼部分に損傷があり、修理に相当の時間を要すると告知されている。まず、廃棄は三菱重工。今回、故障したのは日立系、IHI系で、日本の重工業の主要企業が軒並みにダメージを回避できていない。そもそも、石炭火力は、原発が再稼働できないために、にわかにピンチ・ヒッターとして採用されたもので、それを下手に熱効率を上げようとして、ハイテクを駆使しようとして複雑化したようだ。しかも、使用される石炭は、外国から輸送されてくる輸入品である。北海道の現地の石炭よりは品質が揃うかもしれないが、いろいろと考えさせられる。北海道では、LNG火力が稼働していないのに、石炭火力が原料コストが安いために、それを重点的に稼働させていたので、逆に、ダメージが大きかったようだ。政府は原発再稼働をやむなしという方向へと世論を誘導するが、基本、廃炉コストは原発再稼働の利益で可能な限りまかなう、原発は原発の力で廃炉するという経済原則からみれば、再稼働の選択もありうる話だ。とはいえ、水力発電が再稼働のためには絶対に必要なので、富山県域の水力発電は、この土地の最大の宝であると再確認できた。日本国政府が、インタネットで基本情報を統合力をもって配信している努力をみると、阪神大震災の時の、最低内閣である村山政権から思い起こすと、大きな進歩を遂げてきたことがわかる。他方で、日本の重電機にかかわる製造業の基盤が大きく弱体化したのは、サラリーマン重役による経営のシステムとエンジニを冷遇する仕組み、さらに工学を軽視する社会風潮によるものだと気が付く必要がある。

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