日韓通貨スワップ協議中断、麻生財務相「信頼ないと安定しない」

日韓通貨スワップ協議中断、麻生財務相「信頼ないと安定しない」
 1月6日、麻生太郎財務相は閣議後会見で、日本政府が協議の中断を表明した日韓通貨スワップに関し、「信頼関係を作った上でやらないとなかなか安定しない」との見方を示した。写真は同相。ワシントンで昨年10月撮影(2017年 ロイター/James Lawler Duggan)
[東京 6日 ロイター] - 麻生太郎財務相は6日の閣議後会見で、日本政府が協議の中断を表明した日韓通貨スワップに関し、「信頼関係を作った上でやらないとなかなか安定しない」との見方を示した。
これに先立って記者会見した菅義偉官房長官は、韓国の市民団体が釜山市にある日本の総領事館に面した歩道に従軍慰安婦を象徴する少女像を設置したことを受け、日韓通貨スワップ協議の中断などを韓国側に伝えたと明らかにした。
麻生財務相はこれまでの協議の経緯を踏まえ、まずは両国の信頼関係構築が必要と強調。「当面の措置として官房長官からの談話の発表があった。中断することにしたというのは間違いない」と語った。
一方、米国のトランプ次期大統領がトヨタ自動車のメキシコ工場建設を巡って、自身のツイッターで批判したことについては、「北米自由貿易協定(NAFTA)の合意の中での話」とし「それをどういわれても、こちらとしてはどうしようもない」と明言を避けた。
その上で、トヨタが米国内でも工場を展開していることにも触れ「(トヨタは米国でも)大きな雇用を抱えてやっている」と述べた。
麻生財務相はまた、20日から始まる通常国会では「予算の成立に全力を挙げたい。早期成立が一番の景気対策になると確信している」と強調。
アベノミクスで円安・株高が進んだことなどを念頭に「これまでやってきた経済政策は間違っていなかった」と指摘した。

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