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三越の植木寛子ヴェネチアガラス展と黄金のくま―2017年4月29日は15カ所(2)

2017年04月30日 21時31分07秒 | つれづれ日録
承前

 三越札幌店。
 9階ギャラリーでは、「植木寛子 ヴェネチアガラス展」と「追悼 後藤純男展」。

 植木さんは本場ムラノ島を拠点に、オブジェなどを作っている本格派。鮮烈な色彩感覚がすばらしいです。
 靴のオブジェのイメージがありましたが、今回はピストルが多かったです。
 帯留めやアクセサリーもあります。この作家はこれから評価が上がっていって、値段も高くなるような予感がします。

 後藤純男展は、こないだの大丸での個展とは異なるラインナップで、シルクスクリーンはなく、すべて油彩でした。
 また、道内関連の作品もありませんでした。
 大半は「春咲大和」「早春」「雪後塔映」「早春」といった、奈良県とおぼしき古寺のある風景。
 最も高額な作品は1300万円。消費税だけで100万円を超えてしまいます。すごいなあ。

 後藤さんの絵のおもしろさは、風景に、透視図法的な奥への広がりがないかわりに、手前から、塀や塔屋や山などが重層的に重なることで奥行き感を出していること。
 西洋画的というよりシャドウボックス的な奥行き感といえるかもしれません。

 いずれも1日まで。

 ひとつ上の階、10階の催事場では、恒例の「大黄金展」。
 冒頭画像のクマは、写真撮影可とあったので、撮ってきました。

 この奥には、黄金のウルトラマンやバルタン星人、ウルトラアイなどが陳列されていましたが、いったいどういう人が買うのでしょうか。

 おなじフロアの「札幌三越開店85周年記念 スペシャルアーカイブ展」も見ましたが、これは興味深いです。
 1932年(昭和7年)の開店当時のモノクロ写真パネル36枚と、71年ごろの全面リニューアル当時のパンフレット(オールカラーの豪華版)が展示されています。

 建築中の31年の写真もありましたが、周囲には高い建物が全くなく、かわら屋根・木造2階建ての建物ばかり。
 屋上からの眺望でも、円山までの間にはビルなど1棟もありません。

 パンフレットには森英恵やトニー・ザイラー(60年代を代表するアルペンスキーヤー)があいさつを寄せていて、各フロア1ページずつ紹介する豪華なもの。絵柄はさすがに古いけど、見ていておもしろいです。

 7日まで。


 おとなりのソニーストアでは高橋真澄写真展「光あふれる、富良野/美瑛」。
 う~ん、やっぱり狭いなあ、この会場。カラー8点。
 「美瑛町 1月 霧氷」と題された写真が、墨絵のような美しさです。この題材で、下半分を黒くし、縦構図にした勇気もすごい。
 ほか、三笠市の、流れる水に浮かぶ落ち葉をスローシャッターでとらえた作品などもきれいでした。
 5月16日まで。


 スカイホールは、北海道風景画展と題した、売り絵?展示のみ。
 写実的な絵の中に坂元輝行さんの作品が何点かまじっていました。30日で終了。




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