NYCには東海岸最大の撮影スタジオがあるのを、知っていましたか? カウフマン・アストリア・スタジオ(Kaufman Astoria Studios)は1920年に誕生、サイレント映画(無声映画)の華やかな時代を築きました。
ブロードウェイにも近い立地から、舞台と映画を掛け持ちした俳優が行き来したそうです。マイケル・ジャクソンとダイアナ・ロスが出演した『ウィズ』(1978年)や、ミュージカルの名作『ヘアー』(1979年)、TV番組『セサミストリート』はここで撮影されています。
最近の映画では、『ボーン・レガシー』、『LIFE!』、『ジ・イミグラント』など。
今回は、映画ファンのあなたのために、「映画博物館」をご案内しましょう。
2011年リニューアル・オープン
映画博物館(Museum of the Moving Image)はスタジオを改装して、1988年開館。2011年に、モダンなデザインでリニューアル・オープン。1階には映写室、カフェがあり、ゆったりした作り。
2015年9月はNY映画特集で、デ・ニーロの「タクシー・ドライバー」、「エイジ・オブ・イノセンス」、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」、マドンナの「スーザンを探して」などが上映されました。
中2階にあるミニ・シアター
実験的なフィルムなどが見られるミニ・シアター。休憩にも良いですね。
映画で使用された衣装
2階に上がると、まず実際に映画俳優が着用した衣装を見ることが出来ます。
写真左 ダイアン・キートンの“Annie Hall”(1977年)、
写真中央 サラ・ジェシカ・パーカーの”Honeymoon in Vegas”(1992年)
“Sex and the City”(2010年制作)で使用されたメイクアップ用品
写真上右 キム・キャトラル(サマンサ役)
写真上左 クリスティン・デイビス(シャーロット)
写真下右 シンシア・ニクソン(ミランダ)
写真下左 サラ・ジェシカ・パーカー(キャリー)
それぞれの役で使用したメイクアップ用品。女性なら、興味津々ですよね。
ダスティ・ホフマンのライフマスク
特殊メイクのため型を取っているのですが、目鼻立ちがしっかりしていますね。ハンサムだな〜と思いました。
老人役のための特殊メイク。実際に本人の首から上、手の型をとり、作成しています。まさに、職人技。
映画の特殊メイクいろいろ
写真中央 「スター・ウォーズ」のチューバッカ(ハリソン・フォードの子分)。
写真右下 ジム・キャリーの「マスク」。左の白が本人のライフマスク、右の緑が変身後。
映画のセット
写真左 SF映画「ブレードランナー」(1982年)のオープニングシーンで登場する未来都市のミニチュア。実際に撮影で使用。
写真右 「エクソシスト」(1973年)撮影用の主人公少女のマネキン(首が360度回るのは模型だから)。部屋の隅にいたにも関わらず存在感があり、やっぱり怖かったです。
ホラー映画ファンは、たまらない!
写真左 「
ブラックスワン」(2010年)主人公がクライマックスで自分の首を絞めるシーンで使用。正直、生理的に苦手だった映画(ファンの方ごめんなさい)。
写真右 「エルム街の悪夢4」(1988年)フレディのシマシマセーター!鉄の爪!
ホラーファンではないのですが、この映画は多分全作見たので、興奮しました。
深夜ひと気がなかったら怖いだろうな、この博物館で夜警はやりたくないかも、と思ったり。
レアものミニチュア・フィギュア
スターウォーズ・ファンには堪らない、ミニチュア・フィギュア。
撮影用のミニチュア・セット
映画館の模型。ドールハウスとか小さなもの好きなので、ジロジロ眺め倒しました。
こちらは、劇場。うっとりしますね。精巧な模型とカメラワークで、本物の施設に見せるのです。
サウンドトラック視聴コーナー
撮影用セットのリビング
アンティークなTVに注目。
エジプト風映画館
座席のデザインが可愛いです。入り口から中をぐるっと回れます。ちょっとお化け屋敷みたいで、ドキドキしますよ。
3階は、映像関係
3階は、カメラや映像系に興味のある人は、じっくり見たくなりますよ。眺めるだけでなく、実際に試せるものが色々あります。ストップモーションのアニメーション。
アニメの原型
くるくる手で回すと、コマが動いてアニメーションになります。先駆者がいたから、ディズニーや宮崎駿氏が後に続いたわけですね。
古い撮影機材
デザインが素敵。アンティークとしてインテリアになりそう。古いTVも展示されていました。
こじんまりとしてはいますが、映画、映像ファンだったら、たまらない博物館です。これからオープンするエリアもあり、まだまだ面白くなりそうですよ。
帰りは、巨大ビアガーデン(インドアもあり、おススメ!)に寄って、乾いた喉を潤すのも良いでしょう。
[All Photo by Hideyuki Tatebayashi]
※無断で画像を転載・使用することを固くお断りします。Do not use images without permission.
sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
【品川国際映画祭】3年ぶりの屋外開催!開放感たっぷりなアウトドアシアター
Oct 25th, 2022 | TABIZINE編集部
2022年11月7日(月)~11月12日(土)の期間、品川インターシティ セントラルガーデンにて、3年ぶりの屋外開催となるアウトドアシアター「品川国際映画祭」が開催されます。上映されるのは、ショートフィルムを中心とした全9セレクション24作品(オンライン限定作品が他3作品)。注目のアーティストによる⾳楽ライブや、エリア内にはインパクトある豪華なイルミネーションも。キッチンカーも集結するので、食事をしながらゆったりと映画を楽しめるイベントになっています。
無料で話題作を楽しむチャンス!世界のショートフィルム満載の「品川国際映画
Mar 4th, 2022 | Sayaka Miyata
2022年3⽉7⽇(⽉)~3⽉12⽇(⼟)の期間、「品川国際映画祭」が、オンラインにて2年ぶりに開催されます。オープニングイベントには磯村勇⽃さん・井桁弘恵さんが登場︕ 世界各国から厳選したショートフィルムを中⼼とした全21作品を無料で楽しむことができる、6日間限定の映画の祭典です。
【旅する映画10選】漫画で紹介するラブストーリー・人間ドラマ・SF
Nov 15th, 2021 | TABIZINE編集部
海外に出かけるのが難しい今、映画で旅行気分を味わったり、旅行の予習をするのはいかがでしょうか? ロードムービーからラブストーリー、SFまで、旅を描く映画を漫画で紹介します。舞台もアメリカから宇宙まで、いろいろ登場!
旅する映画(10)刑務所帰りの男と少女の奇妙な恋愛を描く「バッファロー&
Jul 8th, 2020 | たかさきももこ
旅を描く映画を漫画で紹介する「旅する映画」。今回は、刑務所帰りの男と通りすがりに出会った少女との奇妙な交流を描いた異色のラブストーリー「バッファロー'66」(1998)です。
旅する映画(9)アメリカを舞台に恋の旅路を描く「マイ・ブルーベリー・ナイ
Jul 1st, 2020 | たかさきももこ
旅を描く映画を漫画で紹介する「旅する映画」。今回は、香港の名匠ウォン・カーウァイが、アメリカを舞台に描くロードムービー仕立てのラブストーリー「マイ・ブルーベリー・ナイツ」(2007)です。
旅する映画(8)アメリカの砂漠で人々の交流を描く「バグダッド・カフェ」
Jun 24th, 2020 | たかさきももこ
旅を描く映画を漫画で紹介する「旅する映画」。今回は、アメリカ西部のモハーヴェ砂漠を舞台に、ドイツから来た女性と彼女をめぐる人々の交流を細やかに描いてゆく「バグダッド・カフェ」(1987)です。
旅する映画(7)2人の男が故郷を目指す青春ロードムービー「マイ・プライベ
Jun 17th, 2020 | たかさきももこ
旅を描く映画を漫画で紹介する「旅する映画」。今回は、路上生活をする男が行方不明の母親を捜すため、親友とともに故郷アイダホへ旅をする青春ロードムービー「マイ・プライベート・アイダホ」(1991)です。
旅する映画(6)遺伝子優先社会で苦悩する人間を描く「ガタカ」
Jun 10th, 2020 | たかさきももこ
旅を描く映画を漫画で紹介する「旅する映画」。今回は、遺伝子が全てを決定する近未来の社会で苦悩する人間を描くSF映画「ガタカ」(1997)です。
自宅で旅気分(5)心もほっこり!車で旅をしたくなる映画三選
Jun 5th, 2020 | 阿部 真人
緊急事態宣言は解除されましたが、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための「新しい生活様式」が求められています。もう少しのあいだ遠出は我慢。そんななか旅好きのみなさんにネット配信やDVDで見ることのできる、映画情報をお届けしています。今回は車と旅が重要な舞台となった、心温まる映画をご紹介します。
旅する映画(5)正反対の姉妹の葛藤と成長を描く「イン・ハー・シューズ」
Jun 3rd, 2020 | たかさきももこ
旅を描く映画を漫画で紹介する「旅する映画」。今回は、キャメロン・ディアス演じる無職のマギーが、弁護士の姉と大喧嘩して家出、フロリダの祖母を訪ねて成長していく「イン・ハー・シューズ」(2005)です。