当サークル絵師、黒碧天は去る2019年1月1日に
心筋梗塞の為、親族親類に看取られながら静かに息を引き取りました。
44歳でした。

ここに生前のご厚誼を深謝し、謹んでご通知申し上げます。
通夜及び葬儀は近親者のみにて執り行い、訃報のご連絡も法要後とさせて頂きました。

黒碧天逝去にあたり
たくさんの方にご迷惑をお掛けし、そしてご助力を頂きました。
皆様にお伝えしたい事がございますが、やや長文になります故
折り畳ませて頂きます。


>救命活動にご助力頂いた皆様

コミックマーケットスタッフの皆様。
西館救護班の皆様。
その他、救護活動して頂いた皆様。

私が兄の状態に気づいた時には、すでにスタッフさん(または近隣の方)にて心臓マッサージが施されている状況でした。どなたが119番通報をして下さったのかはわかりませんが、救急隊が駆けつけるまでの間、数えきれないくらいたくさんの方のご助力を頂きました。

「心臓マッサージ変わります!」
「AED持ってきました!」
「お手伝いできる事ありますか?」
「通りすがりの看護師です、お手伝いします!」


名前も素性も知らぬ兄の為に、皆さんはその生命を救おうと、真剣に、そして迅速に行動して下さいました。その間、他のスタッフさん達は一般参加の方が入って来れぬ様バリケードを作って頂き、さらに救急隊がスムーズに到着できる様、常に人通りに気を配って下さいました。

結果として、兄の復帰は叶わないものとなりましたが、
あなた方のご尽力があったからこそ、私達 親類親族で兄の最期を看取れたのです。

本当に、本当にありがとう。

兄は最期まで孤独ではなく、皆に見守られながら息を引き取ったのです。
親族親類を代表し、ここに厚く御礼を申し上げます。


>近隣サークルの皆様

救命対応の為とはいえ、長時間人通りを塞き止める結果となってしまい、本当に申し訳ございませんでした。
長くコミケでお手伝いをさせて頂いている身ですので、長時間に渡って人が来ない状態がどういう結果を生むのか、重々理解しております。
近隣サークルさんへのご迷惑を常に気にしている故人の事です。皆さんにご迷惑をお掛けしたことをきっと悔いていることと思います。
ここに故人に代わって、お詫びを申し上げます。


>絵師様

ここからは私個人の願いです。

私は、何もないところから様々な素敵な作品を生み出す、絵師さん達が大好きです。
コミケに限らず、普段から書店、インターネット、SNS上でたくさん楽しませて頂いております。

兄は、持病もなく、過去に大病を患ったこともありませんでしたが、「規則正しい生活」を営んでいるとはお世辞にも言えない状況でした。締切が迫れば連日徹夜なこともありましたし、昼と夜が逆転している生活が続いていたり、偏った食生活をしたり、喫煙もたくさんしておりました。
44歳という若さで命を落とした原因は、主にそういった部分にあったことと思います。

絵や漫画を生業をする方で、少なからずそれに近い生活を送られている方がいらっしゃるのではないでしょうか。今一度、ご自身の生活を見直して頂き、親しい人が悲しみに暮れることの無い様、心から願っております。

最後に、兄の絵を楽しみにして下さっていた皆様へ
兄の作品は、冬コミの同人誌が遺作となりました。
毎回ブースまで来てくださっている方、今回初めて本を手にとって下さった方。
あなた方のおかげで、兄は絵を描き続けることができました。
本当に心から感謝しております。
故人に変わり、厚く御礼を申し上げます。


2019年1月7日
黒碧天・弟