アナフィラキシー(鳴門市 かわの内科 アレルギー科)

ハチ毒や食物、薬物などが原因で起こる、急性のアレルギー反応のひとつです。
皮膚症状(じんましんや皮膚が赤くなる)やときに息苦しくなったり、
めまい、意識障害などの症状が伴うこともあり、血圧が低下したりすると命に危険がせまることがあります。

アナフィラキシーの特徴

ひとくちにアナフィラキシーといっても原因抗原(アレルゲン)や症状のあらわれ方は様々です。
ハチ毒アレルギー
食物アレルギー薬物アレルギーなどがきっかけで起こります。
最近では、この他にもラテックス(天然ゴム)によるアナフィラキシーも注目されています。
アナフィラキシーは、症状が急激にあらわれることから、即時型(あるいはI型)アレルギーに分類されます。
日頃よく耳にする花粉症やアレルギー性鼻炎、気管支喘息等も即時型アレルギーに入りますが、
アレルギー症状があらわれる部位は、鼻や気管支など、病気により限定されています。
それに対し、アナフィラキシーの場合は全身にアレルギー症状があらわれるのが特徴です。

アナフィラキシーが起こるしくみ

免疫システムの働きにより起こります

アナフィラキシーが起こる仕組みには、免疫システムが働いています。
アレルギーの原因となる物質のことをアレルゲン(抗原)と呼びますが、
そのアレルゲンが体の中に入ってくると、体の中ではそのアレルゲンに対するIgE抗体が作られます。
このIgE抗体は、肥満細胞好塩基球という細胞の表面にくっつきます。
その後、同じアレルゲンが再び体の中に入ってくると、そのアレルゲンが肥満細胞や好塩基球上の
IgE抗体とくっついて、抗原抗体反応が起こります。これにより、アナフィラキシーの症状が引き起こされます。

発症までの時間差

このような反応はアレルゲンが体の中の肥満細胞や好塩基球のところに到達するまでの過程によって
症状のでる時間が異なります。
ハチに刺された時のように、皮膚からハチ毒等のアレルゲンが入ったときには、
早いときにはハチに刺された後、数分~15分以内には症状がでてきます。
それに対し、食物の場合は口から食べて胃や腸で消化・吸収されてからアレルゲンになるため、
食後30分~1時間くらいはかかります。

症状がおさまっても油断厳禁!

アナフィラキシーで気を付けないといけないのは、いったんおさまった症状が数時間後に再発することです。
これはいつも起こることではありませんが、おさまったと思って油断しないで、
アナフィラキシーが起こったら直ちに医療機関に行ってください
その他、このような免疫システムによらなくてもアナフィラキシーと似たような症状があらわれることがあり、
それをアナフィラキシー様反応とよびます。

アナフィラキシーの症状

さまざまな症状が起こります

アナフィラキシーが起こる仕組みには、免疫システムが働いています。
アレルギーの原因となる物質のことをアレルゲン(抗原)と呼びますが、
そのアレルゲンが体の中に入ってくると、体の中ではそのアレルゲンに対するIgE抗体が作られます。
このIgE抗体は、肥満細胞好塩基球という細胞の表面にくっつきます。
その後、同じアレルゲンが再び体の中に入ってくると、そのアレルゲンが肥満細胞や好塩基球上の
IgE抗体とくっついて、抗原抗体反応が起こります。これにより、症状が引き起こされます。

命の危険をともなうことも....

アナフィラキシーは、重症になると血圧低下を伴うショック症状といった一刻を争う危険な状態に
陥ることもあります。
ハチに刺された後、食事をとった後、薬を飲んだ後に「おかしい!いつもと何か違う!」体の異常を感じたら、
アナフィラキシーの疑いがあるかもしれません。症状の出方は人によって異なります。
少しでも異常を感じたら、考え得る原因をきちんと記録し、医療機関に行って医師に相談してください。
また、自分でも過去の症状を理解しておきましょう。

アナフィラキシーの治療

原因物質(アレルゲン)の回避こそ最強の対策!

アナフィラキシーを回避する最も有効かつ基本的な方法は、原因となるアレルゲンを避けることです。
特定の食物や薬物に対してアレルギーのある患者さんは、それらを摂取あるいは服用することのないよう注意が必要です。
また、自分がハチ毒に対してアレルギーであることがわかっている場合は、ハチのいる可能性のある場所にはなるべく近づかない、肌を露出しない等の対策が必要になります。

アナフィラキシーに有効な薬

アナフィラキシーは、症状の発現を速やかに察知し、一刻も早く治療をしなければなりません。
アナフィラキシー症状を緩和する目的で救急用として、通常アドレナリンという薬が使われます。
特にアナフィラキシーショックを引き起こしている時には、アドレナリンの注射が真っ先に行われます。
アドレナリンは、気管支や血管に働いて呼吸困難や血圧低下等のアナフィラキシー症状を改善します。
また、肥満細胞や好塩基球からのケミカルメディエーターの放出(脱顆粒)を抑える働きがあるといわれています。

アドレナリンは血圧低下等を伴うアナフィラキシー症状を緩和する補助治療剤です。
あくまでもアナフィラキシーの対症療法です。
アナフィラキシーを根本的に治療するものではありません。直ちに医師による治療が必要です。
その他の薬として、抗ヒスタミン薬ステロイド薬気管支拡張薬等の投与が行われることもあります。
→自己注射用アドレナリン注射液について