「碧志摩メグ論争」において、「萌えキャラ」文化や「オタク」への差別的言説の流布と偏見の助長がないように求めます

「碧志摩メグ論争」において、「萌えキャラ」文化や「オタク」への差別的言説の流布と偏見の助長がないように求めます

開始日
2015年8月29日
署名の宛先
志摩市
このオンライン署名は終了しました
1,146人の賛同者が集まりました

この署名で変えたいこと

署名の発信者 コンテンツ観光と地域コンセンサスを考える学生有志の会

 

御礼

  署名が1000筆を超えました。
 署名して下さった人、拡散して下さった人、そして、この署名に賛成・反対の両方から意見を寄せて下さった人に、感謝します。

 私たちの訴えは、署名本文に書いたことが全てですが、少しだけその説明をさせて下さい。

 私たちは、市が公認するPRキャラクターは両性の平等の観点でより良いものであるべきだし、行政が広報に用いる表象として適切かどうかという批判も自由に行われるべきと考えます。そのこと自体を短絡的に「オタク差別」とみなして取り合わないのは間違っているし、それでは男女の平等もあり得ないからです。
(これは、マンガやゲームなどの性描写の内容を理由に、創作したり見たりすることを道徳的に非難したり、表現規制を試みたりすることとは、区別のできる問題であるはずです)

 私たちがこの署名を通して訴えているのは、署名文にも繰り返し書いたように、この議論が本来の趣旨で公正に行われてほしいということです。
「あんな気持ちの悪いオタク絵のファンは、児童ポルノ愛好家と一緒だ。非実在だろうが関係ない」とか、そういう筋の違う偏見に満ちた話を、この議論に持ち込ませないでほしいのです。インターネット上には、「ババアが萌えキャラに嫉妬してる」などという愚かしい差別・中傷もあったようですが、それがあってはならないのと同じようにです。


 志摩市に台風の被害があったことをとても心配しています。
 住民の皆さんや、市役所の方も、今は大変な時だと思いますので、すこし時間を置いて、ご迷惑にならないタイミングでこの署名は関係先にお届けするつもりです。

 この署名に関心を持って下さった皆様に、改めましてお礼申し上げます。

 

2015年9月12日

コンテンツ観光と地域コンセンサスを考える学生有志の会

(幹事 大木浩市) 

 

 

「碧志摩メグ論争」において、「萌えキャラ」文化や「オタク」への差別的言説の流布と偏見の助長がないように求めます

 

コンテンツ観光と地域コンセンサスを考える学生有志の会

(幹事 大木浩市) 

 

まず、この署名は、「碧志摩メグ」を市の公認キャラクターとすることの是非そのものについてのものではありません。

この署名の目的は、今般の「碧志摩メグ論争」において、いわゆる「オタクカルチャー」や「キャラクター文化」自体が否定されたり、それらを愛好する人々への偏見・差別が助長されることを危惧し、そのようなことがないよう、冷静な議論を関係各位に求めることです。

 

三重県志摩市が地域振興を目的に「碧志摩メグ」を公認キャラクターとした件については、市の内外から女性差別的な面があるとの指摘が寄せられ、公認撤回を求める各種活動が行われています。

しかしそうした動きの一部には、「碧志摩メグ」を描写する手法となっている「萌えキャラ文化」自体や、それらを愛好する層として措定された「オタク」全般への偏見が滲み出ているものも見受けられます。

 

市の公認キャラクターとしての「碧志摩メグ」の適切性や、公認撤回の是非ないしは修正のあり方については、第一義的には現地の直接の当事者に委ねられるべきものと考えます。地元の人々から幅広く支持され、特にモチーフとなっている海女の方から歓迎されるものでなければ、市の魅力をPRするという本来の目的に適った公認キャラクターにはならないからです。

しかし、地方公共団体の公認キャラクターとして不適切な表象とは何かという規範的判断も求められている今般のような課題においては、偏った価値規準に依ることなく幅広い見識による公正な議論を行うことが不可欠です。

 

碧志摩メグ論争においても議論の的となっている「オタクカルチャー」と枠付けられ、「萌えキャラ」を描く手法に立脚した各種表現は、今日の日本におけるポピュラーカルチャーの大きな1ジャンルであり、その裾野は性別や世代を超えて広がっています。

また世界からも肯定的に注目され、これらを目的に来日する観光客も少なくありません。

 

こうした文化の愛好者の大多数は、一部の誤解にあるような「犯罪予備軍」でも「性差別主義者」でも決してなく、同じ社会に生きる善良な市民として基本的人権を持って日常生活を送っています。

 

これは、単なる娯楽や趣味の問題にとどまらず、それらの文化への帰属は、アイデンティティやセクシュアリティとも深くかかわっており、それは個人の人格として尊重されるべきことのはずです。

そうした存在を不当に軽んじることなく、その積極的な意義を正当に評価し、この社会にともに暮らしながら豊かな文化を育んでいく姿勢が、今般の議論にも必要となります。

 

以上の趣旨にのっとり、志摩市と、公認撤回を求める方々、およびこの案件について報道するメディアに対し、以下の4点を要望いたします。

 

1:「碧志摩メグ」を含むいわゆる「キャラクター表現」を、「児童ポルノ」と結び付けて批判することはやめてください。児童ポルノとは、実在する児童に対する性的虐待の記録物であり、そのようなおぞましい性犯罪との同一視は、キャラクター表現にかかわる人々の人格を傷つけ、さらに社会の中に深刻な偏見を生みかねません。

 

2:描写手法が、いわゆる「萌え絵柄」であり「オタクが好む」とされるものであることを理由に、キャラクターの表象を実際に描かれている内容以上に性的であると評価して、公共の場からの過剰な排除の根拠とすることのないよう、公平な議論を望みます。

 

3:いわゆる「萌えキャラ」に愛着を持つことそれ自体について、他者が一面的な認識に基づいて性差別と主張するのは、偏見に基づく不当な決めつけであることを認識してください。

 

4:いわゆる「オタクカルチャー」や「萌えキャラ」の愛好者は老若男女を問わず存在しており、地元の海女さんを含めた女性全般の中にもそういう人がいるという前提に立つ必要があります。同調圧力をもって異端を排除するようなことのない、多様な人々を包摂できるような、適切な論拠に基づく冷静な議論を心がけてください。

 

 

 

末尾ではありますが、公認撤回反対活動の一部が感情的になり、性差別や地域差別を肯定するような暴言がインターネット上に見られる現状について、強い懸念と憤りを表明いたします。

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意思決定者(宛先)

  • 志摩市
  • 関係各位