「ふるさと」への価値観

2017年11月28日 22時00分54秒 | 社会・文化・政治・経済
ふるさと再考

作家・柳田邦男さん

人がこの世に生まれ育つ過程の中で、その人の人格が形成される最も重要な時期は、幼児期から思春期にかけてであることは周知の通りだ。
その時期に、家庭環境や地域の風習、風景、風土、人々の人間関係のスタイルなどが心に刻まれ、人格形成の骨格になる。
故郷の風景は、単なる景色ではない。
心の安定につながる意味を持つものなのだ。
故郷に久々に帰ったときに感じる空気も大事な要素だ。
そうした人格形成に根っこになっているさまざまなものを包含するのが、故郷というものだ。
つまり、故郷は心の中に刻まれてた「いつか帰るところ」「いつも帰れるところ」「人生の苦難を一緒に背負ってくれるところ」「心の平安を与えてくれる精神性の大地」という多様な意味が詰まっている。
人間にとって有形・無形の重要なものなのだ。
人間が大切にすべき大地に根ざす感性と思考、そして「ふるさと」への価値観が、どんどん希薄化していく。
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