「野中くん発 ジブリだより」8月号

 この欄でも以前書いたように、スタジオジブリでは動画と背景美術の新人募集を5月に開始しました。締切は7月20日、この日に応募書類必着ですが、この原稿を書いている締切日直前の時点で、すでにかつてないほど多数の応募を頂いています。こういう募集は締切日に向かってどんどん届く書類が増えますが、今回は本当に数が多く、担当部署の管理部だけでは処理しきれないので制作部や事務系部門の人間も手伝って、応募書類の処理をしています。今回、海外からの応募がとても多いことが特徴の1つとして挙げられます。以前同じように募集したときは、海外からの応募はほんの数える程でした。これはやはり、グローバル化の影響があるのでしょう。SNSの発達も関係していそうです。新人募集とは違いますが、三鷹の森ジブリ美術館の来館者もここ数年、海外からのお客さんが本当に増えていて、それと通じるものがあるように思います。ともあれ、この号が配布される8月10日には書類選考はすでに終わっていて、9月には書類選考通過者に対する実技試験や面接が行われる予定です。合格者は10月から入社し6ヶ月の予定で研修を受け、必要な技能を身につけた後に、宮崎駿監督の新作長編映画のスタッフとなって腕を振るってもらう予定。新しい力に期待したいです。

 その宮崎監督の新作ですが、本格的に作業に入るべく、先月も書いたように7月頭に社内で引越しを行い、制作系の各部署を新たな場所に配置しました。メインスタッフと制作進行は以前と同じ場所に戻りましたが、他の部署は今回変更があり、新鮮なレイアウトとなりました。7月3日(月)には午前中にメインスタッフに向けて宮崎監督が自ら作品説明を行い、その後、制作部門の新たなスタートということで〝開所式〞を実施。昼食を第1スタジオのスタッフ他で一緒に頂き気持ちを新たにしました。この後も徐々にスタッフが増える予定で、さらに制作は本格化していきます。

 さて、新人採用と言えば、三鷹の森ジブリ美術館でも来年4月入社予定の新人を募集開始しました。締切は8月31日(木)。詳しくはジブリ美術館のホームページをご覧下さい。https://www.ghibli-museum.jp/

 最後になりましたが、ジブリ美術館の新企画展示「食べるを描く。」のパンフレットが完成しました。大変好評の展示と併せてパンフレットもどうぞ宜しく。館内で販売中です(ジブリ美術館は予約制です)。