日常の会話をリッチにする~今時のギフトECに見る、コミュニケーションの在り方。あなたは知っていますか?

ECのミカタ編集部

 ギフト、それは贈られる側はもちろん、贈る側もあたたかい気持ちになることができる“魔法のツール”。以前は実店舗にて商品を見て選び、手渡しでギフトとともに“気持ち”を伝えていた。その中には、日常とは違った特別なコミュニケーションがあり、そんな場面をギフトは作り出していた。

 しかし現在において、ギフトを贈る際にECを利用する人が増えてきた。インターネットを挟んだギフト選びやギフト贈進には、アナログとはまた違った場面が存在しているはずだ。今時のギフトECは、ギフトを贈る現場においてどのようなコミュニケーションを生み出しているのだろうか。

ミニ特集企画「今時のギフトECに見る、コミュニケーションの在り方。あなたは知っていますか?」

<目次>
・今時のギフトECに見る、コミュニケーションの在り方~概論編
https://goo.gl/Ye23vr
・日常の会話をリッチにする、コミュニケーション
(本記事)
・互いの人生に敬意を払い、節目を彩るコミュニケーション
https://goo.gl/GYfOms
・非日常体験という“思い出”から発生するコミュニケーション
https://goo.gl/7AIOlB
・番外編:特別な日をより特別に変化させるコミュニケーション
https://goo.gl/uiS3L4

cotocoとは、どんなサービスか

 SK planet Japan株式会社(以下、SK planet Japan)が運営するギフトECサービスの「cotoco」は簡単にギフトを贈ることができるサービスとして知られている。そこでcotocoによって生み出されているギフトECのコミュニケーションを探るべく、SK planet Japan マーケティング部 チームリーダー/マネージャー 大津 美佐子 氏、SK planet Japan マーケティング部 マネージャー 土井 花野 氏、SK planet Japan 新規事業開発部 三谷 しい奈 氏に話を伺った。

 cotocoとは、サイト内からプレゼントを選んでネットで決済をすると、そのプレゼントをLINE・Facebook・メールで贈ることができるというサービスである。プレゼントの内容も「スターバックスのコーヒー券」「ファミリーマートの金券」などといった比較的低価格の商品だ。そしていざ贈る際には、電子カードに相手へのメッセージを添えて、自分の気持ちも伝えることができる。

時代の流れから必然的に誕生したcotoco

 では、なぜcotocoを通じてSNSでギフトを贈るのだろうか。その理由の1つとして、言葉の力がある。それについて「手軽にギフトを添えて、気持ちを伝えることができるからです。ギフトを贈る、ではなくメッセージとともに+αでギフトを贈る。そのために存在しているのがcotocoです。」と三谷氏は語る。

 2011年頃、今は現代人の右手と一体化しているであろうスマートフォンが普及し始めた。そこからLINEやFacebookなどといったコミュニケーションツールも広がった。やがて人々はコミュニケーションツールを使い、まるで日常の会話を楽しむように交流を深めた。スマートフォンという便利な機械が普及するにつれて、相手への気持ちを伝える手段も手軽なものになっていったのだ。

 そんな現在の中でSNSによって手軽にコミュニケーションを取ることができるようになったが、“ありがとう”や“おめでとう”や“ごめんね”等の気持ちを伝える機会は減ってしまった。皆さんもこういった経験はないだろうか。気持ちを伝えたいけど電話や手紙は重いかな、でもSNSで言葉だけで伝えるのは伝わりにくいかな、と。

 確かに言葉だけで伝えるのは少し素っ気なく見えてしまうかもしれない。あるいは自分が伝えたい気持ちが全て伝わりきらないかもしれない。しかしSNSで言葉で気持ちを伝える際に、ちょっとしたギフトを添えてみたらどうだろう。一瞬で温かで華やかな場に変化しないだろうか。言葉とともに贈るギフトは、単体で贈るよりも気持ちが伝わりやすくなるように感じる。そして手軽に言葉を贈ることができるのが、SNSなのだ。

 cotocoは、贈る方も贈られる方も負担にならないような低価格のギフトが揃っている。そして伝えたい気持ちがあれば、SNSで言葉にギフトを添えて、気軽に相手へ贈ることができる。気持ちを伝えてもらうだけでも十分に嬉しいが、そこへギフトが存在したら、ちょっとしたサプライズになるだろう。

“ありがとう”の言葉がもたらすもの

“ありがとう”の言葉がもたらすもの土井氏から筆者へメールで届いた、ギフトとメッセージ

 どんな気持ちを伝える人が多いのだろう?そんな疑問に、土井氏は「『ありがとう』のギフトカードを贈る人が多いです。例えば奥さんが旦那さんに『家事を手伝ってくれてありがとう』と贈ったり。ビジネスで利用される方も多いんですよ。『先日はありがとうございました』って。メールだと堅いですけど、ギフトとメッセージカードを添えて贈れば、取引先の会社様とも一気に距離が縮まった感じがしますよね。」と喜色満面に語る。

 “ありがとう”とは不思議な言葉である。言われても嫌悪感は抱かないし、その言葉を贈る側も贈られる側も笑顔になる。そして言葉を発する際には相手への感謝の気持ちが心から零れ落ちている。そんな“ありがとう”をギフトとともに贈ることで、何気ない日常に感動をもたらしているのではないだろうか。

 日常生活で手軽に“ありがとう”を伝えたいときにも、ビジネスの場において距離を縮めるべく“ありがとう”を伝えたいときにも、cotocoは手軽で温かなコミュニケーションを助長する存在なのだろう。

SNSで手軽に贈る、cotocoが作り出すコミュニケーション

 SNSによってギフトを贈るcotocoがもたらしたコミュニケーションの変化は大きいだろう。それについて大津氏はこう答える。「手軽にギフトを贈れるということによって、何か気持ちを伝えたい時に言葉とともにギフトを贈る人が増えていきます。cotocoは、日常に感動を頻繁に生み出しているのです。」、と。たかがSNS、されどSNS、いやここまで手軽に気持ちを伝えるのは、SNSにしか為せない技なのではないだろうか。

 ギフトという物を贈るだけでなく、伝えたい言葉を贈るだけでないcotoco。 言葉とともに贈るギフトは、贈った人も贈られた人も幸福感で満たし、お互いの普段のコミュニケーションをリッチにしている。

 かつて言葉とともにギフトを贈るということは、荷物を送るか直接渡すかでしか実現しなかった。しかし現代にSNSが登場したことにより、人々は気軽にコミュニケーションを取り合い、距離を縮めてきた。その中でSNSによってライトなプレゼントを贈ることが可能になった。cotocoは、今までになかったギフトシーンを作り上げ、人々の間に感動を生み出しているのではないだろうか。


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