2015年11月28日 Text by たろ a.k.a. TAROMETAL
今日、BABYMETALがステージ・デビューを果たしてから5年がたった。
アイドル・グループ「さくら学院」の課外活動ユニット「重音部」として結成され、中元すず香、水野由結、菊地最愛の3人がBABYMETALのSU-METAL、YUIMETAL、MOAMETALとして初めてステージに立ったのが2010年11月27日。横浜赤レンガ倉庫で行われたさくら学院の「学院祭」でのことだった。
▲2010年11月28日、横浜赤レンガ倉庫での初ライブ。
当時SU-METALは中学1年生。YUIMETALとMOAMETALに至っては小学5年生だ。「メタルとアイドルの融合」を掲げてはいても、当の本人達が「メタルのメの字も知らない」状態からのスタート。その後しばらくは「目標は世界征服!」と言ってはみても、それはネタ以外の何ものでもなかったはずだ。
ところが。
2014年3月に行われた日本武道館のステージを文字通り踏み台にして世界へと羽ばたくと、あれよあれよと言う間の快進撃。詳細はファンの皆さんがご存知の通りだ(どうしても知りたい方は、ぜひWikipediaを見てほしい)。
2010年の11月に赤レンガ倉庫のステージに立った、何の野心も欲もない3人の少女達。目の前のステージにただひたすら全力で臨むことしか知らなかった彼女達が、デビュー4年後に英・Knebworthの地で6万人のメタル・ヘッズを平伏させ、5年後にはReading & Leeds Festivalのメイン・ステージに立つなどとは、いったい誰が予想しただろうか。
"Even The FOX God doesn't know."――さすがにキツネ様でさえも知らなかったに違いない。
▲2014年7月5日、Sonisphere Festival at Knebworth Park
13歳でHR/HMの世界へ足を踏み込み、以来30年にわたってメタルを聴き続けてきた私にとって、BABYMETALほど痛快な存在はない。デビュー後わずか5年でメタルの世界に空前絶後の衝撃を与えるまでに急成長を遂げたBABYMETAL。BABYMETALがメタルの新たな地平を切り拓き、メタルの歴史が塗り替えられつつある瞬間に立ち合える幸運を心の底から喜びたい。
2016年4月2日には、Londonの聖地Wembley Arenaで単独ライブを敢行する。これまでの5年なんてまだまだ序の口。助走にすぎない。これからがBABYMETALの真骨頂。メタルレジスタンスの終焉に向かって激走し続けるBABYMETALの姿を、この目にしっかりと焼き付けたい。