prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「幼な子われらに生まれ」

2017年09月24日 | 映画
離婚した夫婦それぞれが再婚した相手とまた子供が生まれて、異父妹、異母妹が入り乱れるとなるとアメリカ映画では見た覚えがあるが、血のつながりと家族であることの異同を日本でこう正面から取り上げ、しかもジャンルとしての社会劇や愛憎劇とまた別の味わいを出している。

浅野忠信にいいパパの役をやらせるという戦略がまず成功、一般市民の世界を外から侵略するようなエッジの効いた役を多くやってきた、しかし実生活では結構早く父親になっているのがともに生かされた。キレるシーンもご期待に応じてちらっとあります。

宮藤官九郎の、世にもムサい父親という役目とは最も遠い感じの男の演じっぷりがまたお楽しみ。他出演者全員好演。

停電になって異母姉妹が顔を合わせる流れから、別れた妻の再婚相手が意識を失った危篤状態で現れ、何も当人は知らないまま義娘にとっての父として一段ステージを上げるさまを意識がないゆえに一種のアイコンとして生かされた一連のシーンが圧巻。

タイトルとラストシーンの内容がかぶる締めくくりにどーんと来た。
(☆☆☆★★★)

幼な子われらに生まれ 公式ホームページ

映画『幼な子われらに生まれ』 - シネマトゥデイ

幼な子われらに生まれ|映画情報のぴあ映画生活



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