それでも、私は憎まない

2017年11月28日 12時14分46秒 | 医科・歯科・介護
「人間としての絆」を世界に広げていく。
その積み重ねが、平和を築く確かな道がある。

被爆地・広島を訪問
イスラエル軍の砲撃で3人の娘と姪を失ったパレスチナ人医師・イゼルディン・アブエライシュさん(カナダ・トロント大学准教授

犠牲者の「声なき声」を持ち続けたい。
犠牲者を<数>で見てはならない。
犠牲となった一人一人に名前があり、人生がり、家族がり、未来があった。
「一人の人間」として扱うべきであり、地球上で最も尊いのは<命>である。
私たちの苦しみのほとんどは「人間によってつくられたもの」ということだ。
環境に左右される人生から自身が主役となる人生に変わったのは、<教育>のおかげだ。

暴力より強い心

パレスチナのガザ地区に住みながらイスラエルの病院で働いていた。
娘たちが犠牲となったのは2009年1月16日。
この4か月前に妻を病気で亡くして悲哀を越え、8人子どもたちと新生活を始めた矢先だった。
だが、報復を求めることも憎しみに駆られることもなかった。
対話によって分断された社会に橋を架けると誓い、行動する。
「多くの人は、私が復讐心に満たされるだろうと思ったようです。しかし、私は<憎まない>決意をしました。
寛容の心、精神的な回復力を持つことは、本当の勇気をを必要とします。
この力は静かで弱いように見えますが、暴力より、はるかに強い心です」
途中、何度も「過去ばかり振り返ってはいけません。常に前向いて走っていかなければなりません」
九死に一生を得た3女のシャータは片方の目の光を失った。
「もし右目が見えなくなっても、左目で見ることができる。もし右手が使えなくても、左手が使える。私は勉強を続けて、(犠牲となった)姉さんたちの夢を実現したい」
「本当の盲目とは心が盲目となことです」
「私たちの責任は、決してあなたたちを忘れないこと」
「あなたたちを皆の心の中に生き続けさせること」である。
「あんたたちの人生が、無駄だったのではなく、他の人々に影響を与え続けていることを証明する」と。
困難は、それに打ち負かされない限り、人強くする。

報復の言葉は一度も耳にしなかった
憎しみの言葉も
怒りの言葉もなかった
平和は可能だと深く信ずる言葉だけ
こんな大きな喪失遭ってなお
わたしは強くなった
彼らの強さのおかげで
わたしの決意はより固まった
彼らの固い決意のおかげで
心がいっそう平静になった


イスラエル人女性の詩「愛の宿る場所・・・ベッサンを偲んで」
ベッサンとは、犠牲とんった長女の名前である。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« リアルな自殺死の例を確認 | トップ | 心的外傷後成長へ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

医科・歯科・介護」カテゴリの最新記事