日本人以外の人たちが受けてきた英語教育と私たちが受けてきた教育と、根本的に異なるのはhow much I love youなどの客観化表現を基礎にして英文を生産するという観点がないからだ。
how much I love you どれだけ私があなたを愛しているかということ Do you know how much I love you?
これは、すでに登場した感嘆表現と同じ語順だ。 How much I love you!どれだけあなたを愛していることか!
How much I thank you! どれだけあなたに感謝していることか!
【英会話は瞬間の英作だ、そろそろそんな学習へと転換すべきだ】
日本の英語教育はいつも基本文を元にして様々な表現へと説明していくクセがある。例えば,間接疑問文の説明といえば,以下のような説明がなされる。以下はネットで流れていた説明だ。
She asked where the station is.(彼女は駅がどこなのかたずねた。)
上の文は「She asked」と「Where is the station?」が一緒になったものです。このようにある文に「疑問文」がつけ加えられるものを間接疑問文といいます。
このとき疑問文は、もう一方の動詞の目的語になります。疑問詞以下(これを従属節といいます。)が、「主語+動詞」の語順になっていることに注意してください。
She asked + Where is the station?
↓
She asked where the station is.
私は以上のような説明を見ると、めまいがします。
[ほんなら、あんた、間接疑問での表現をしたい場合,まず直接疑問表現を思い浮かべて、その語順を変えて表現しなきゃならんのかいな!」私は大阪弁です。
それにわざわざ以下のような説明が必要になってしまう。こんなものはよけいな説明だ。言うまでもないが,この説明は直接疑問から間接疑問表現へと変換する作業での注意に過ぎない。以下もネットで流れていた説明だ。
●一般動詞のある文は、「do(does,did)+主語+動詞」→「主語+動詞」と語順がかわる。動詞の形もかわることもある(下記例文のlive→lives)
●助動詞のある文は、「助動詞+主語+動詞」→「主語+助動詞+動詞」
以下は、英会話ものの本には登場しない,ファンクションメソッド(中嶋メソッド)だけの説明であり、英語で話すための説明だ。
直接疑問と間接疑問は、まったく発想の異なる疑問表現であって,間接疑問での表現は直接疑問が元になっているのではない。
それは今まで何度も登場した「動作や状態の客観化理論」だ。
いつもの通り,左に具体表現、右に客観化した表現をあげてみる。
(具体表現) (客観化表現)
Where is the station? where the station is
駅はどこなの? 駅がどこかということ
What time is it? what time it is
何時なの? 何時かということ
What is this? what this is
これって何? これは何かということ
Who is she? who she is
彼女って,誰なの? 彼女が誰かということ
Where are we going? where we are going
私たち,どこに行くの? どこに私たちが行くかということ
Where are you going? where you are going
あなた、どこに行くの? どこにあなたが行くかということ
What time does the train leave? what time the train leaves
その列車は何時に出るの? 何時にその列車が出るかということ
How much do you love me? how much I love you
あなた、どれだけ私を愛してるの? どれだけ私があなたを愛しているかということ
When should I go? when I should go
私はどこに行くべきなの? いつ私が行くべきかということ
Which dog does she like? which dog she likes
彼女はどちらの犬が好きなの? どちらの犬を彼女は好きかということ
Where does she live? where she lives
彼女はどこに住んでるの? どこに彼女が住んでるかということ
つまり私が言いたいのは、間接疑問での表現は始めから客観化表現のトレーニングをするべきで,具体表現を元にして文を生産するのではないということだ。
私がどうして「コミニカ英作法」で英文を2段階の手続きで英文を生産するのか、おわかりでしょうか。つまり以下の②のフレーズがその客観化表現のトレーニングなのだ。