こんにちは! 忙しい毎日を、お酒というガソリンで回している酔っぱライター江口まゆみです。
世界中の地酒を飲み歩き、日本全国でうまい酒を飲みつくした私が、チェーン居酒屋の魅力に切り込みますよ〜。
一代で築いた「手羽先の殿堂」
今回は「世界の山ちゃん」の池袋北口店へ行ってきました。
「世界の山ちゃん」といえば、大きな看板が目印ですね。
そしてそこには必ずイメージキャラクターの「鳥男」がいます。
これは創業者の山本重雄さんがモデルです。
山本さんは1981年24歳の時、名古屋に居酒屋「やまちゃん」をオープンしました。
わずか4坪13席の小さなお店だったそうです。
そして当時名古屋でブームだった手羽先に注目します。
甘辛いその味付けをアレンジし、ピリ辛にして出したところ大好評に。店舗は急拡大します。
その後、あえてメニューから焼き鳥をなくすという決断をしました。
売上が落ちるのではないかと危惧されましたが、さにあらず。
かえって「手羽先のお店」という確固たる地位を築くことができたのです。
では、たたき上げの山本さんが一代で築いた「手羽先の殿堂」へ入ってみましょう。
手羽先にはやっぱりビール!
出迎えてくれたのは、店長の宍戸宏徳さん。
「何か面白そうな会社だ」と思い入社して、今年で5年目だそうです。
なにはともあれまず手羽先!
二度揚げしてカリッと仕上げた小ぶりの手羽先は、胡椒がきいていてピリ辛です。
箸袋に食べ方が書いてあり、その通り食べるとスルリと骨が外れます。
いや〜、これはまさにスナック感覚で、なんぼでもイケますね。
お供はもちろん生ビール。
クラフトビールの「銀河高原ビール」とサントリーの「ザ・モルツ」がお好みで選べます。
ピリ辛の手羽先に、ビールがすすみまくりです〜。
池袋北口店は「酢たまねぎ」推し
「じつは店舗ごとに少しずつメニューが違いまして。うちは酢たまねぎメニューを推しています」と宍戸店長。
その中からさっそくいちおしの「酢たまねぎ」(150円)をたのんでみました。
いやこれはサッパリしますね。
手羽先の胡椒でビリビリしていた口の中が、あっという間に穏やかになる感じ。
血液もサラサラになるし、いいんじゃないでしょうか。
スタッフ全員がマジシャン!?
そんななか、壁に「スタッフが贈るおもしろ手品」という貼り紙を見つけました。
宍戸店長、これは?
「うちはアルバイトまで、スタッフ全員研修で手品を習うんです」(宍戸さん)
なんと、頼めばテーブルマジックを披露してくれるそうです!
さあ、宍戸さんのカードマジックが始まりましたよ。
▲普段は立った状態でマジックを行うそうです
決して鮮やかな手さばきではありませんが、一生懸命な姿に拍手〜!
テーブルはひとしきり盛り上がりました。
名古屋めしメニューも充実
ノリにノって、お酒はビールから焼酎に。
オリジナルの芋焼酎と麦焼酎があり、ボトルでもグラスでもたのめます。
グラスはオンザロックでなみなみ一杯。
これはうれしい!
さてここらで名古屋めしをいってみようか。
ちょっと変わった「台湾ラーメンの具」をチョイス。
ラーメンはなくて具だけというのが笑えます。
でもこれがまさに台湾ラーメンの味。
辛ウマです!
シメはオリジナルの「名古屋カレー」。
飲んだあとでも食べられるよう、ちゃんとミニサイズがあります。
カレーとどて煮が半々に乗っていて、カレーもうまいし、どて煮もごはんに合いまくり!
ごちそうさまでした〜。
「やまちゃん」から「世界の山ちゃん」になったのは、ある日アルバイトさんがシャレで「はい、世界の山ちゃんです」と電話に出たのを、創業者の山本さんが「夢があるなあ」と気に入ったからだとか。
今や全国で71店舗、海外でも7店舗を展開し、世界的居酒屋チェーンに成長した「世界の山ちゃん」。
コトバにすると夢はかなうんだな〜。
惜しくも山本さんは、2016年に59歳の若さで急逝されましたが、若いスタッフが生き生きと働いて、「手羽先の殿堂」を守っています。
今夜あたりガソリンを補給しに、「世界の山ちゃん」へ行ってみませんか?
元気出ますよ!
【お会計】
手羽先(一人前5本)=430円、サントリー・ザ・モルツ(中ジョッキ)=480円、銀河高原ビール(グラス)=450円、酢たまねぎ=150円、山ちゃん麦焼酎=380円(グラス)980円(ボトル)、山ちゃん芋焼酎=400円(グラス)1,280円(ボトル)、台湾ラーメンの具=460円、ちょこっと名古屋カレー=400円
お店情報
世界の山ちゃん 池袋北口店
住所:東京都豊島区西池袋1-42-1
電話番号:03-5950-2205
営業時間:平日17:00 〜翌0:15、日曜日・祝日17:00~11:15
定休日:無休(年末年始は除く)
ウェブサイト:http://www.yamachan.co.jp/
書いた人:江口まゆみ
神奈川県鎌倉生まれ。早稲田大学卒。1995年より、「酔っぱライター」として世界中の知られざる地酒を飲み歩き、日本中の酒のつくり手をたずねる旅を続ける。旅をした国は20ヶ国以上、訪ねた日本酒、焼酎、ワイン、ビール、ウイスキーの現場はのべ200カ所以上。JCBA認定ビアテイスター。SSI認定利酒師。JSA認定ワインエキスパート。酒に関する著書多数。近著は『ビジネスパーソンのための一目おかれる酒選び』(平凡社)
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