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2017.01.17

温泉がもっと好きになる!東日本の名物温泉の魅力とは?

泉質、効能、歴史、ロケーション…。日本人ほど温泉が好きで、温泉にこだわる民族はいないでしょう。

今回は、これまでさまざまな温泉をご紹介してきたじゃらん編集部が、自信をもっておすすめする東日本エリアの名湯、露天風呂を紹介します。

秘境から有名観光地まで、自噴量日本一や希少な蜜柑色湯、こだわりのぬる湯、美人の湯など個性豊かな温泉の数々。これまでいろんな温泉を旅行してきたという方にも納得の名湯の数々を、ぜひお楽しみください!

記事配信:じゃらんニュース

高峰温泉【長野県小諸市】

標高2000m、空と渓谷美を湯船から独占。

高峰温泉
真綿のような湯の花が舞う湯は効能も豊か。高峰渓谷の絶景とともに酔いしれたい
高峰温泉
野天風呂へと続くランプの小道に胸躍る
高峰温泉
高峰温泉
宿泊者専用の展望風呂「四季の湯」。右が100%源泉掛け流しの湯が満ちる浴槽。源泉が36℃と低いため左に加温した浴槽もある
湯船から眺める空と山景色。自然と一体化する至福の時。

高峰温泉は浅間連峰の尾根の上、標高2000mに佇む秘湯の一軒宿だ。山のいで湯の醍醐味を味わうなら「雲上の野天風呂」へ。乳白色の湯がなみなみと注ぐ湯船に浸かれば、遮るものなく壮大な自然と一体となる。眼下には高峰渓谷を望み、はるか彼方には中央アルプスの山々がそびえ立つ。冬の夕刻には真正面に陽が沈み、暗闇とともに訪れる満天の星と過ごす湯浴みも最高だ。

実はこの名物露天、自然豊かな国立公園内に位置し、完成まで十数年の歳月を要したのだとか。湯温と湯量を一定に保つため主人自ら配管を組み、湯面に葉や枝が落ちないよう傾斜をつけるなど湯船の設計も工夫。宿のたゆまぬ努力により自然と共生する天空の名湯が守られているのだ。

■高峰温泉
[TEL]0267-25-2000
[住所]長野県小諸市高峰高原704-1
[料金]1泊2食1万5120円~※冬季は暖房費別途1000円
[アクセス]【電車】JR佐久平駅より高峰高原行きバスで1時間10分 【車】上信越道小諸ICより車坂峠経由で30分※11月中旬~4月末は車坂峠~高峰温泉間閉鎖。雪上車にて送迎
日帰り利用/可(500円)※冬季は雪上車料金込みで1500円
泉質/含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
泉温/源泉35.6℃
pH/7.0
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伊香保温泉【群馬県渋川市】

万葉の時代から湧く、子宝祈願の「黄金の湯」。

伊香保温泉
写真協力/古久家

黄金温泉の湯力1:泉質・効能
泉質は血行促進の作用がある硫酸塩泉。本来は無色透明だが、伊香保の湯は鉄分を多く含むため、空気に触れると茶褐色に変化する。入浴の効能はきりきずや冷え性の他、皮膚乾燥症、末梢循環障害など。

伊香保温泉
伊香保温泉

黄金温泉の湯力2:飲泉所
「伊香保温泉飲泉所」で誰でも自由に伊香保の湯が味わえる。源泉からほど近くまだ色のついていない湯には、鉄分を感じる独特の苦みが。飲めば鉄欠乏性貧血、肥満症などによいといわれる。

伊香保温泉

黄金温泉の湯力3:源泉
黄金の湯の源泉は、伊香保温泉独自の「小間口制度」で、所有権を持つ各旅館へ分湯されている。湯は石段街沿いの小間口を流れており、石段の途中4カ所に設けられた小窓から観察できる。

伊香保温泉

黄金温泉の湯力4:立ち寄り入浴
源泉のそばにあり、新鮮な湯を湛えた「伊香保温泉露天風呂」をはじめ、公共浴場は2軒。立ち寄り入浴を受け付けている旅館も多く、なかには黄金と白銀、両方の湯が楽しめる宿も。

肌に柔らかな温めの湯。飲めば鉄分補給にもよし。

旅館や土産物店が軒を連ねる「石段街」が有名な温泉地、伊香保。茶褐色の「黄金の湯」と無色透明の「白銀の湯」、2種の温泉を擁するが、鉄分を含んだ前者の方が歴史が長い。開湯については諸説あり、万葉集にもその名が出てくることから、1300年を超える昔から親しまれてきた古湯とされる。

鉄の匂いをほのかに漂わせる「黄金の湯」は、見かけのインパクトに反して、刺激の少ないまろやかな肌触り。体を芯から温めて血行を促すため、「子宝の湯」として特に女性に重宝されている。冷え性、末梢循環障害など湯に浸かるだけでも多数の効能が得られるが、鉄分補給を目的とするなら飲泉がおすすめ。鉄臭が強く、お世辞にもおいしいとは言い難い味わいに、濃厚な「黄金の湯」の湯力を感じることうけあいだ。

■伊香保(いかほ)温泉
[TEL]0279-72-3151(渋川伊香保温泉観光協会)
[住所]群馬県渋川市伊香保町
[アクセス]【電車】JR渋川駅より関越交通バスで25分 【車】関越道渋川伊香保ICより20分
主な泉質/カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物温泉、ほか
鉄イオン含有量/1リットルあたり7.34mg
宿泊施設/全46軒。純和風の老舗旅館や料理自慢の温泉ホテルなどが立ち並ぶ。
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南玉川温泉 湯宿 はなやの森【秋田県仙北市】

森の一軒宿に湧く、希少な蜜柑色。

南玉川温泉 湯宿 はなやの森
湯色に周囲の大自然が映える露天風呂。100%源泉掛け流しの湯が贅沢に注がれる
南玉川温泉 湯宿 はなやの森
南玉川温泉 湯宿 はなやの森
大きな窓から差し込む光を受け内湯も蜜柑色に
一度浸かればやみつきに。濃厚な蜜柑色の新鮮湯。

2005年の開湯ながら、「極上の新名湯」と温泉通を唸らせる南玉川温泉。男神山と女神山のふもとに佇む白樺林に囲まれた湖畔の一軒宿だ。名物の露天風呂へ向かうと真っ先に目を奪われるのが、湯船を満たす鮮やかな蜜柑色の湯。湯口から湧出する湯は無色透明だが、温泉成分が日光と外気に触れることにより蜜柑色に変色。

季節や天候によって色合いや濃淡を変える様も神秘的だ。賞賛に値するのはこの特徴的な色だけにあらず。露天風呂、内湯とも加温・加水一切なし、毎分300リットルもの新鮮な湯が源泉から惜しみなく各浴槽へと掛け流されている。やや熱めの湯に浸かれば、とろりと濃厚な肌触り。生まれたての湯が放つ独特の香りも心地よい。体の芯まで温まり入浴後もポカポカが持続する良泉だ。

■南玉川温泉 湯宿 はなやの森
[TEL]0187-49-2700
[住所]秋田県仙北市田沢湖玉川328
[料金]1泊2食1万9440円~※冬季期間11月下旬~4月中旬は休業
[アクセス]【電車】JR田沢湖駅より八幡平行き路線バスで30分、男神橋前より送迎あり 【車】東北道盛岡ICより1時間30分
日帰り利用/可(700円)
泉質/ナトリウム-硫化塩泉
泉温/源泉60.1℃
pH/6.7
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栃尾又温泉 宝巌堂【新潟県魚沼市】

浸かるほどに浸透、奇跡の湯力にまどろむ。

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栃尾又温泉 宝巌堂
源泉湧出地の真上にある大浴場「したの湯」。3軒の宿で守る共同湯だ
栃尾又温泉 宝巌堂
昔の浴槽をそのまま利用した「うえの湯」。「したの湯」と2015年に新設された「おくの湯」で男女入れ替え制となる
栃尾又温泉 宝巌堂
宿内には家族湯(沸かし湯)も
栃尾又温泉 宝巌堂
廃校になった小学校の材木を利用し手を加えた建物。温もりある雰囲気
ぬる湯好きにはたまらない。効能熱き、ラジウム泉。

今なお湯治場風情を色濃く残す山間の秘湯、栃尾又温泉。開湯は1200年以上前、湯は多くのラドン含有量を誇る。この希少な源泉を守り続ける宿のひとつが「宝巌堂」だ。大浴場には無色透明、無味無臭のさらりとした湯が掛け流される。湧出温度は37℃、浸かると一瞬ひんやりするが次第に体がホカホカとしてくる。最大の特徴ともいうべきは抗酸化作用。体を酸化から守り免疫力によい影響を及ぼすことができるという。

ラドンは吸入することで効果が高まるといわれる。低温ゆえに長湯が可能になり、ラドンの効能をたっぷり享受できるのだ。常連客は平気で2~3時間は浸かるのだとか。目を閉じて湯に身を委ねてみる。じんわり染みる温かさはいつまでも浸かっていたくなる心地よさだ。

■栃尾又温泉 宝巌堂(ほうがんどう)
[TEL]025-795-2216
[住所]新潟県魚沼市上折立60番地乙
[料金]おまかせプラン1泊2食1万9590円
[アクセス]【電車】JR上越線小出駅より栃尾又温泉行きバスで30分、終点より徒歩すぐ 【車】関越道小出ICより20分 
日帰り利用/不可
泉質/単純放射能泉
泉温/源泉37℃、浴槽吐湯口35℃
pH/8.6
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白骨温泉 泡の湯旅館【長野県松本市】

きめ細やかな気泡が体中を包み込む。

白骨温泉 泡の湯旅館
露天風呂付きの男女別内風呂には、源泉がそのまま注ぐぬる湯と、加温したあつ湯の浴槽が並ぶ
白骨温泉 泡の湯旅館
毎分1730リットルの湧出量を誇る自家源泉の湯が、惜しみなく注がれる混浴の大野天風呂
泡付き抜群の内風呂とにごり湯の大野天を湯巡り。

古来より「3日入れば3年風邪をひかない」といわれる白骨温泉の湯を、贅沢に味わい尽くせる老舗旅館。乳白色の湯をたっぷりと湛えた大野天風呂が有名だが、温泉通に愛されているのは、無色透明の湯が満ちる内風呂のぬる湯浴槽だ。白くにごる前の新鮮な湯が浴槽の中から注がれており、生まれたての湯に包まれる心地よさは格別。じっと浸かっていると体中にきめ細やかな泡が纏わりつき、触れればシュワシュワ~ッと爽快。まさにこの湯が、宿名の由来になったのだという。

外湯を含め9つの浴槽へ注がれる湯量豊富な自家源泉は、37℃とぬるめ。そのため前出の内風呂以外は熱交換器で加温され、空気に触れることで名物のにごり湯が誕生する。内風呂に野天と各風呂を巡って、変化する湯の表情を愉しみたい。

■白骨(しらほね)温泉 泡の湯旅館
[TEL]0263-93-2101
[住所]長野県松本市安曇4181
[料金]1泊2食1万5120円~
[アクセス]【電車】JR松本駅より白骨温泉直通バスで2時間、泡の湯前より徒歩すぐ 【車】長野道松本ICより1時間  
日帰り入浴/可(本館820円、外湯620円)
泉質/含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩温泉
泉温/源泉37.0℃
pH/6.5
炭酸濃度/1kgあたり約403.1mg
「白骨温泉 泡の湯旅館」の詳細はこちら

じゃらん編集部  じゃらん編集部

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