ソニー、介護事業が軌道に 浦和に2棟目の老人ホーム
ソニーグループの介護事業が軌道に乗りつつある。11日、自社ブランド「ソナーレ」の2棟目となる老人ホームの開所式をさいたま市で開いた。金融子会社ソニーフィナンシャルホールディングス傘下の介護事業会社ソニー・ライフケア(東京・渋谷)の出井学社長は「『浦和にソナーレあり』と言われるよう、地域に開かれたホームを作りたい」と意気込んだ。
JR浦和駅から徒歩およそ7分の立地に、「ソナーレ浦和」(さいたま市)を設けた。5月1日から開業する。敷地面積は約1900平方メートル。居室は66部屋あり、定員は68人。料金は代表的なプランで前払いなしの場合月約40万円かかる。
ソニーモバイルコミュニケーションズ(東京・品川、十時裕樹社長)と連携し、タブレット端末で入居者の体力を短時間で測定できるサービスを取り入れた。大浴場には75インチの4Kテレビを導入するなど、ソニー製品を積極的に活用する。
ソニー・ライフケアは2016年4月に「ソナーレ祖師ケ谷大蔵」(東京・世田谷)を開設し、介護事業に本格参入した。今後は年1~2カ所程度の開設を予定する。
世田谷の施設は開設から約1年で入居率が5割を超えるなど「ほぼほぼ良いペースで進んでいる」(出井社長)。2棟目でも同じような集客が見込めるかが、ソニーグループの介護事業にとって試金石となりそうだ。
(寺井浩介)