遊爺雑記帳

ブログを始めてはや○年。三日坊主にしては長続きしています。平和で美しい日本が滅びることがないことを願ってやみません。

EUの顔 ドイツ・メルケル首相後の世界

2018-11-05 23:58:58 | my notice
 EUの顔であり、事実上のリーダーだったドイツのメルケル首相が、与党キリスト教民主同盟(CDU)の党首を辞任すると、先月29日表明しました。首相職は2021年秋の任期まで続ける意向なのだそうです。
 安倍首相の任期も、2021年9月ですから、任期は同時期となるのですね。
 
 メルケル氏、2021年に首相退任 独「永遠の首相」引退へ 国際ニュース:AFPBB News

 
米中間選挙後と大黒柱「メルケル後」の欧州 三井美奈 - 産経ニュース 2018.11.5

 あらゆる「大国」には顔がいる。過去13年、欧州連合(EU)の顔として米国、中国、ロシアに対抗したのは、ドイツのメルケル首相だった。

 6日投票の米中間選挙。結果次第で、トランプ大統領の迷走はさらに広がるだろう。そんな不安の中、欧州の大黒柱が消えていく。温暖化対策の「パリ協定」、自由貿易、人権重視と人道主義など、
メルケル氏は、米欧民主主義の価値観を守る孤塁だった。
 熱い言葉で有権者に訴え、豪腕でEUを率いたわけではない。
「欧州の指導者」を支えたのは、理想を守る強い責任感だ。それは経験に裏打ちされていた。

 旧ソ連圏の東ドイツで青春を過ごした。2009年の米訪問時、議会演説で、「壁と鉄条網と銃口に阻まれ、密輸された映画や本で米国を想像した。だれでも努力次第で成功できるアメリカン・ドリームに興奮した」と語った。圧政の恐怖、自由と民主化の恩恵を身を持って知る世代だ。

 今月は、第一次世界大戦終結から100年にあたる。フランスのドイツ国境にある古都ストラスブールでは4日、独仏和解の記念式典が行われた。そこにメルケル首相の姿はなかった。マクロン仏大統領は、失うものの大きさを実感しただろう。トゥスクEU大統領、ユンケル欧州委員長は肩書こそEU首脳だが、一般市民は何の仕事をしているかさえ知らない。

 しかも、
EUは危機にある。米欧同盟は壊れ、加盟国の結束もガタ落ち。英国は離脱を決め、イタリアはポピュリズム(大衆迎合主義)政権で混乱が続く。フランスは経済改革が遅れ、ドイツとの格差が開くばかり。東欧のポーランドやハンガリーは民主主義さえ怪しくなり、欧州委に「三権分立を守れ」と提訴される始末だ。

 
メルケル首相のアキレス腱(けん)になった難民・移民対策は、EU最大の問題になった。ポピュリストが各国で台頭し、トランプ政権のように、露骨な人種対立や感情論に走る危険もある。

 一方、
米国抜きで外交を模索する動きも出てきたメルケル首相、マクロン大統領は今夏、相次いで「欧州の安全保障は、もう米国に頼れない」という認識を示した。その結果が、ロシアとの対話再開。10月にはシリア内戦の終結を視野に独仏露、トルコの4首脳がイスタンブールで会合を開催した。中東で新枠組みを作る狙いだ。

 11日、パリでの大戦終結100年記念式典には、欧州首脳とともにトランプ大統領やプーチン露大統領が参列する。この大戦で、米国はモンロー主義の孤立を脱して欧州に参戦し、米欧同盟が歩き出した。式典は、様変わりした世界をありのままに映し出すだろう。

 今のところ、欧州政界で「ポスト・メルケル」を担える人材は見当たらない。一方、各国では30~40代のリーダーたちが台頭している。マクロン大統領(40)、スペインのサンチェス首相(46)、オーストリアのクルツ首相(32)-平和が当たり前の時代、自由をおう歌して育った世代だ。

 
「民主主義の価値観」のたいまつを受け継ぎ、ポピュリズムに対抗できる指導者は出現するのか。さもなければEUは、米中露のし烈な覇権争いの狭間(はざま)で漂流するしかない。(パリ支局長)

 EUをけん引してきたのは、独仏英。
 なかでも、メルケル独首相の存在感は、長期政権の実績もあり抜き出ていました。
 英国のEU離脱が迫り、メルケル首相の退陣が表明され、仏・マクロン大統領には大きな負荷がかかりそうです。
 メルケルの退陣宣言でマクロンの激痩せに拍車? - 山口 昌子|WEBRONZA - 朝日新聞社の言論サイト

 アメリカファーストのトランプ政権の登場と、米中の覇権争いの激化。そりが合わないトランプ大統領とメルケル首相に象徴される米欧関係のきしみ。加盟国の結束も低下しつつあるEUは危機を迎えている中での、リーダーのメルケル首相退陣です。

 メルケル首相が退潮となったのは、難民・移民対策。積極的受け入れを表明した時は、ヒーローの名声は絶頂に達しましたが、多くの難民・移民がドイツヘ殺到することとなり、ドイツ国内で風向きが一変、支持率低下が進み今日に至りました。
 まるで、エレベーターの様なアップダウンでした。

 マクロン大統領を筆頭に、若いリーダーの出現が待たれるのですね。

 一方、米国抜きで外交を模索する動きも出てきているのだそうです。
 メルケル首相、マクロン大統領は今夏、相次いで「欧州の安全保障は、もう米国に頼れない」という認識を示し、ロシアとの対話再開。10月にはシリア内戦の終結を視野に独仏露、トルコの 4首脳がイスタンブールで会合開催を行ったのだそうです。中東で新枠組みを作る狙いなのだと。

 どのような、新しいリーダーの出現がなされるのか、強いリーダーシップのある人物が登場するのかが注目されます。
 ポピュリズムに対抗できる指導者の登場がなければ、EUは、米中露のし烈な覇権争いの狭間で漂流するしかないと、三井パリ支局長。

 EU離脱の英国は、CPTPP(TPP11)への加入を視野に入れて検討していることは報道されていますが、メルケル後のドイツは、日本に熱視線と報じるのは、日経。
 メルケル辞任でも日本に熱視線 ドイツの野望と打算  欧州総局編集委員 赤川省吾 :日本経済新聞

 しかし、長期政権で、G7でもメルケル首相に次いで長期政権となっている安倍首相も、メルケル首相と同時期の、2021年 9月までの任期です。
 外国人労働者受け入れ拡大を進める安倍政権。退潮のきっかけとなったメルケル首相の移民受け入れ拡大と同等の政策を掲げています。。
 EU同様に、ポスト安倍の逸材(岸田はNG)の頭角が待たれます。



 # 冒頭の画像は、メルケル首相とマクロン大統領




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