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より狭き門となったJ1の舞台…昇格レースをけん引するのは?【J2シーズンプレビュー】

2月25日に開幕する今季の明治安田生命J2リーグは、昨季からのレギュレーション変更がポイントとなりそうだ。

上位2チームの自動昇格は変わらないものの、3位から6位のチームが争うJ1昇格プレーオフがJ1参入プレーオフへと形を変える。3位から6位チームの勝者がJ1・16位チームとの決定戦に臨み、そこで勝利を収めてようやくJ1の舞台にたどり着けるのだ。

つまり、今季のJ1昇格枠は昨季の3から2.5へと減少。より狭き門となるなか、トップ2に入ることがさらに重要視されることとなったのだ。

2018シーズンJ2リーグの展望-J1昇格レースをけん引するのは?

その昇格レースを牽引しそうなのが、J1から降格したヴァンフォーレ甲府、アルビレックス新潟、大宮アルディージャの3チームになるだろう。

甲府は昨季、J1で最少の23得点に終わった攻撃力の向上が最大のテーマ。その課題を解消すべく、湘南ベルマーレからジネイ、北海道コンサドーレ札幌から金園英学と実績十分のストライカーを獲得した。守備力には関しては失点39と他の降格チームの60失点に比べても少なく、定評があるだけに、2年目を迎えた吉田達磨監督の下で、自らがアクションを起こす攻撃スタイルを確立していきたいところだ。

新潟はジュビロ磐田をJ1優勝に導いた実績を持つ鈴木政一監督を招聘し、1年でのJ1復帰を目指す。大野和成、小泉慶、山崎亮平ら昨季の主力が流出する一方で、韓国の釜山アイパークから安田理大、オランダのユトレヒトに在籍した経験をもつ高木善朗を東京ヴェルディから獲得。海外でのプレー経験を持つタレントを揃えた。さらに、かつてセレッソ大阪で10番を背負ったブルーノ・メネゲウ、世代別のブラジル代表への選出歴があるターレスといったブラジル人ストライカーの加入も心強く、彼らのパフォーマンスが昇格へのカギを握りそうだ。

大宮も積極補強でJ1復帰への体制を整えている。目玉は昨季のJ2で18ゴールを奪ったシモビッチ。名古屋グランパスから加入したこの大砲と大前元紀の2トップは、間違いなくリーグ屈指の破壊力を秘めている。また中盤にはアビスパ福岡の主軸を担った三門雄大を獲得。河本裕之、菊地光将のCBコンビも健在で、強固なセンターラインを確立している。この戦力を、昨季終盤から指揮を執る石井正忠監督がいかに機能させていくのか。鹿島アントラーズに多くのタイトルをもたらした名将の手腕に注目が集まる。

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2018シーズンJ2リーグの展望2-昨季のリベンジを誓う3チーム

この3チームに続くのが、昨季の昇格プレーオフに進出した3チームになるだろう。

決勝で名古屋に敗れたアビスパ福岡は、ウェリントン、冨安健洋、三門ら昨季の主力が移籍したものの、欧州でのプレー経験があるブラジル人ストライカーのトゥーリオや、ベテランMFの枝村匠馬らを迎え入れ、戦力は保たれている。持ち前の堅守を維持しつつ、攻撃力のアップを実現できれば、J1昇格への道は見えてくるだろう。

東京ヴェルディは、昨季ふたりで35ゴールを奪った、ドウグラス・ヴィエイラとアラン・ピニェイロの強力ブラジル人FWコンビが健在。ミゲル・アンヘル・ロティーナ監督が求める守備組織もさらに質を高めているだけに、昨季以上の順位を十分に狙えるはずだ。

ジェフユナイテッド千葉も2009年以来のJ1復帰に向けて、充実の戦力を整えている。昨季の主力はそのままに、増嶋竜也、茶島雄介ら実力者を補強。さらに、課題の守備陣にはアルゼンチン人GKのロドリゲス、ブラジル人CBのエベルトを迎え入れ、昨季よりも確実にスケールアップを果たした。フアン・エスナイデル監督の求める攻撃スタイルも成熟度を増すはずで、昇格争いに間違いなく絡んでくるはずだ。

2018シーズンJ2リーグの展望3-ダークホースは大木体制2年目の岐阜

リカルド・ロドリゲス監督のもとで躍進を遂げた徳島ヴォルティスにも注目が集まる。得点源の渡大生が移籍したのは痛手だが、カルバハル、ブエノ、シシーニョと各ポジションに外国籍選手を的確に補強。相手によって臨機応変なスタイルを操る指揮官の手腕をさらにいかせる土壌は整った。フィニッシュワークの質が高まれば、今季も昇格戦線を脅かす存在となりそうだ。

反町体制7年目を迎える松本山雅FCにとっても、勝負の1年となる。昨季は昇格候補に挙げられながらも、前半戦の遅れを取り戻せずに8位に終わった。その屈辱を晴らすためにも、今季は前線の強化に成功。前田大然、永井龍、前田直輝が加わったFW陣は間違いなく、昨季以上の破壊力を秘める。松本らしい攻守にアグレッシブなスタイルを継続できれば、3シーズンぶりのJ1の舞台も見えてくるだろう。

ほかにも、ポゼッションスタイルで躍進を遂げた大分トリニータ、昨季J2得点王のイバを擁する横浜FC、外国籍選手を総入れ替えし、復活を期す京都サンガF.C.も、勢いに乗れば昇格レースに絡んできそうだ。

ダークホースとなりそうなのは、大木体制2年目を迎えるFC岐阜。ショートパスをベースとした攻撃サッカーは、昨季のJ2でインパクトを放ったが、18位と結果にはつながらなかった。それでも、スタイルが浸透した今季は、より質の高いサッカーが展開されるはずで、エセキセル・ハム、ライアン・デ・フリースといった新戦力が上手くはまれば、上位争いに食い込んでくることも考えられる。

昨季20位に沈んだレノファ山口FCも積極的な補強を敢行している。丸岡満、坪井慶介、大﨑淳矢、高木大輔、オナイウ阿道といった各ポジションに満遍なく新戦力を揃えている。そして、新指揮官にはU-20日本代表監督、日本サッカー協会(JFA)の技術委員長を歴任し、昨季ベルギーのシント=トロイデンVVでコーチを務めていた霜田正浩監督を招聘。躍動感あふれるサッカーで、2016年に記録した12位の最高順位を超える成績を収めたい。

長谷部茂利監督が就任した水戸ホーリーホック、渋谷洋樹監督を迎え入れたロアッソ熊本、そして3シーズンぶりにJ2に戻ってきた栃木SCも注目チームとなるだろう。

昨季以上にシビアなレギュレーションとなったJ2リーグは、その分、激しい試合も増えるだろう。狭き門を潜り抜けJ1の舞台に到達するのは果たしてどのチームか。見逃せない42節の戦いが、いよいよ幕を開ける。

文=原山裕平

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