ある宇和島市議会議員のトレーニング

阪神大震災支援で動きの悪い体に気づいてトレーニングを始め、いつのまにかトライアスリートになってしまった私。

【アクセルとブレーキ】難波先生より

2016-12-27 14:41:23 | 難波紘二先生
【アクセルとブレーキ】
 立体駐車場の3階あたりから、出る時にアクセルとブレーキを踏み間違えて、車止めを乗り越えフェンスをぶち破って転落した、という新聞記事をときおり見かける。バック駐車ならこれは絶対に起きないから、ヘッドイン駐車していたものであろう。それにしてもアクセルもブレーキも右足で踏むのに、なんで右と左を間違えるのか?アクセルだけで車止めを乗り越える駆動力がなぜ出るのか不思議に思っていた。ところが、この謎が解けたように思う。

 転倒防止のために外出の際には登山靴を履き、これで車も運転する。
 靴の右足先の幅は10.5cm、アクセルとブレーキの間隔は7cmしかない。アクセルに足をかけたつもりでも、少し脚先が左にずれるとブレーキも同時に踏んでしまう。するとどうなるか。今の車は自動化が進んでいるから、ブレーキによる抵抗を乗り越えるため、自動的に回転数をあげ、轟音を上げて前に進もうとする。
 一度コンビニの駐車場でそういう現象が起こったが、その時は理屈まではわからなかった。
 二度目に起こったのはスーパーの駐車場で、やはりヘッドイン・パーキングをした。買物を終えて出ようとすると前に駐車した普通車がいたので、その脇の空きスペースを利用して前に出ようとした。その時、突然エンジンが轟音をあげて加速し、私の車の左前方が相手車の右後部に激突した。とっさのことで交わす暇もなかった。(保険会社に連絡し、対応をお願いした。)

 「アクセルとブレーキを同時に踏むと、エンジンに何が起きますか?」
 出入りの自動車屋さんに聞いてみた。
 「ブレーキの抵抗に対抗して自動的に回転数があがり、轟音を発します。それでコンクリート・ブロックの車止め程度なら乗り越えてしまいます。登山靴は運転には危険です」という返事だった。
 もちろんこの現象は「Dモード」でないと起こらないはず。試してはいないが「Rモード」では起こらないはずだ。
 よく見るとアクセルに対してブレーキペダルは0.5cmほど高い位置にある。普通底の紳士靴などなら、体感覚で位置の違いがわかる高さの差だ。だが厚底の登山靴では、この差が感知しにくいことがよく理解できた。つまりアクセルとブレーキを同時に踏んでも、それと認識しにくいということだ。(上記紳士靴で試したら、0.5cmの差のためにアクセルからブレーキへの靴のスライドは不可能と分かった。)

 というわけで「転倒防止用」登山靴にも弱点があることがわかったので、今後は運転時には幅の狭い「散歩用紳士靴」を履くことにした。恐らく新聞記事で報じられる「ブレーキとアクセルを間違えた」という事件の真相は「ブレーキとアクセルを同時に踏んだ」というものであろう。幅の狭い婦人靴でも、ヒールの高いものだと、そういう現象が起こるのではあるまいか。
 記憶では立体駐車場での転落事故は、女性運転手のケースが多いような気がする。

 これまで「登山靴の効用」についていろいろ書いてきたが、「自動車運転時の危険性」については、全く無自覚だった。今回「運転時の靴」について、学ぶところがあったので、正確なレポートを行うと共に、従来「誤説」を垂れ流して来たことを謝罪し、「靴と自動車」の相性が大切だということをあらためて述べたい。



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1 コメント

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Unknown (Mr.S)
2016-12-28 05:36:49
アクセルが右端にあるのがそもそもの欠陥発想。
利き足は右が多いと思う。アクセルは左端にして左足で踏めるようにし、ブレーキとの距離に余裕を持たせて同時踏み込みの危険性を減少させるべき。
右端にあるブレーキ板には常に右足が置けるようにするのが望ましい。

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