ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

今回はウクライナの鉄道を徹底的に解説します。やはり、平原のウクライナは鉄道でノンビリと旅したいもの。ただ、ウクライナの鉄道に関する情報が少なすぎて困ってしまう方もいるのでは?

これを読めば、ウクライナの鉄道で迷うことはありません!

 

ウクライナの鉄道の概略

ウクライナの鉄道を運営している会社は、ウクライナ国鉄(Ukrzaliznytsya UZ)。他のヨーロッパ諸国とは異なり、普通列車から特急列車まで全て国鉄が管理します。

なお、ウクライナの鉄道の路線幅は1,520mmで広軌です。日本の鉄道の幅は1,067mmですから、車内がとても広く感じるはずです。ポーランドやハンガリーでは線路の幅が1,435mmの標準軌ですので、国境では台車を交換するシーンが見られます。

ちなみに、隣国のロシアも線路幅は1,520mmです。

 

ウクライナ国鉄の主な種別

ここからは具体的にウクライナ国鉄の列車種別を見ていきましょう。

IC(特急)

Photo by 新田浩之

まずは、ウクライナ国鉄の花形であるICです。こちらは電車となっており、160km/hで走ります。車内は2+3列でとても快適。多くのサラリーマンが利用しています。ちなみに、車両は韓国製です。

主な運転区間
キエフ~リヴィウ: 約5時間
キエフ⇒ハリキフ: 約4時間40分

 

Fir(寝台特急)

PB232018

Photo by 新田浩之

ウクライナで長距離列車の主力は寝台列車となります。寝台列車の中で最上位の列車が「Fir」。Firは1等(2人用個室)と2等(4人用個室)で構成されます。最上位の列車ですが、基本的に古いです。

なお、ベッドメイキングは自分で行う必要があります。

<主な運転区間>
キエフ~リヴイウ: 約8時間
キエフ~モスクワ(ロシア): 約13時間~約14時間
キエフ~オデッサ: 約10時間~約13時間
キエフ~ハリキフ: 約9時間~約10時間
オデッサ~リヴィウ: 約11時間~約12時間

 

Sko(寝台急行)

11386485813_b3aeb53233_b

Photo by  Clay Gilliland

こちらも多く設定されています。Skoは基本的に2等(4人用個室)と3等開放寝台で構成されています。3等開放寝台は安いですが、全くプライベートがありません。

昨今のウクライナの情勢を考えると、2等の利用をオススメします。

<主な運転区間>
キエフ~ワルシャワ(ポーランド): 約16時間
キエフ~モスクワ(ロシア): 約12時間~約13時間
キエフ~ミンスク(ベラルーシ): 約10時間~約11時間
キエフ~リヴィウ: 約13時間
キエフ~ウージュホロド: 約15時間~約16時間

ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

RELATED

関連記事