アレクサ、名チームプレイです。
現代社会において小さい子どもたちが一番に興味を持つおもちゃは何と言ってもスマートフォンやタブレット。身の回りの大人がずっと使っていて、かつ面白いYouTubeビデオやゲームが詰め込まれているんですからまったくもって不思議ではありません。スマートフォンやタブレットが子どもの成長に与える影響はまだまだ決定的な研究結果が出ていませんが、子育て中の親御さんたちの中には「もうちょっと絵本にも興味を持って欲しい」と心配している人も多いですよね。
そんな中テクノロジーの力を使って、子どもたちがもっと積極的に絵本の世界に入り込めるようにしてくれるのが、Novel Effectです。アマゾンによるアレクサを活用したサービス支援「Alexa Accelerator」によって現在ベータ版が公開されているこのサービス、お母さんお父さんが子どものために絵本を読み上げると、アレクサが音声を認識し、物語の内容に対応した音響効果を再生してくれるんです。こちらの紹介ビデオをご覧ください。
『リトル・ショップ・オブ・モンスターズ』という子ども向けの絵本をお母さんが読み始めます。
ねぇ、君はモンスターって、怖い?
と最初の一文を読むとタイミング良くスピーカーからおどろおどろしい音が流れます。子どもたちは一瞬にして物語の世界に引き込まれてしまいます。
これは非常に良いアイデアですね。MIT Tech Reviewの取材に、CEOのマット・ハマースリーさんは次のように語っています。
(Novel Effectによって)子どもたちの注意を引きつけることができるし、物語と深く交流することができます。だからといってスクリーンをじっと見つめているわけではありません。逆に、顔と顔を向き合わせたコミュニケーションを促進しているんです。
ベータ版は現在無料でiOSで公開中。『はらぺこあおむし』や『かいじゅうたちのいるところ』といった有名な物語の音響効果が楽しめます。ユーザーがアマゾンで対応する絵本を購入するとNovel Effectの収益となる、というビジネスモデルになっているようです。対応する本の数を増やし、最終的には月額5ドルのサービスとする予定とのこと。
これは日本語でもぜひ展開して欲しいサービスですね。
Images: Novel Effect / YouTube
Source: Novel Effect via MIT Tech Review
(塚本 紺)