インドネシア副大統領候補、当選なら「高速鉄道見直しも」
【ジャカルタ=谷翔太朗】2019年4月に投開票されるインドネシア大統領選に野党の副大統領候補として立候補した実業家でジャカルタ前副州知事のサンディアガ・ウノ氏は15日、ジャカルタの外国人記者クラブで講演した。当選した場合、中国と進める同国初の高速鉄道建設計画について「精査する」と述べ、ジョコ政権が進めた巨額のインフラ開発を見直すことを示唆した。
サンディアガ氏は高速鉄道の建設について「インドネシア人の雇用創出や、計画の透明性を確保しなければいけない」と強調。「精査の結果、計画の見直しや中止もあり得る」と述べた。
高速鉄道計画はジョコ政権の目玉政策のひとつ。しかし、土地収用がはかどらず資金調達は難航。19年開業を目指していたが、一部区間の工事が始まったばかりで実現は難しくなっている。事業費も当初の55億ドル(約6200億円)から61億ドルにまで増えており、政権内にも計画見直しの声が挙がる。
副大統領候補のサンディアガ氏は、野党の大統領候補でグリンドラ党のプラボウォ党首とともに選挙戦を戦う。各種世論調査では現職のジョコ大統領陣営が50%超の支持を集めており、プラボウォ氏とサンディアガ氏の陣営は序盤戦で苦戦している。