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東川で見た写真展=続き 2017年7月30日は10カ所(3)

2017年08月17日 17時08分17秒 | 展覧会の紹介-写真
承前)

 文化芸術交流センターでは、写真甲子園に関する写真展や、フィンランドのガラス工芸展も開かれていました。
 後者は、旭川の東海大の織田憲嗣名誉教授によるコレクションで、先日プラニスホールで見た鳥の置物も並んでいました。
 ほかにタピオ・ヴィルッカラによる食器や、オイパ・トイッカのボトル、ティオ・サルパネヴァの器などです。


 思わぬ拾いもの、といっては失礼になるでしょうが、フォトフェスタの公式サイトにも冊子にも紹介されていない展示が、センター内の「大雪山ライブラリー」で開かれていました。小林敏和写真展「大雪山と星空のものがたり 銀河饗宴」です(8月18日まで)。
 いわゆる星景写真で、カラー18点。特に、シリウスの光跡が旭岳山頂に突き刺さっている作品や、「天の川と紅葉の大雪山」など、本当に美しいです。
 大雪山は季節の移りかわりが速く、例えば、紅葉のピークが2日くらいしかなかったりします。山に通いつめた人でなければ撮れない作品です。
 小林さんは滝川在住。

 なお「大雪山ライブラリー」には、その名のとおり、大雪山系に関する本がたくさん所蔵されていました。


 メイン会場の文化ギャラリー内では、東川賞受賞作家展のほか、写真インディペンデンス展も開かれています(8月30日まで)。
 道内勢では、藤倉翼さんが例の「NEON-SIGN」シリーズで、異彩を放っています。
 木野田哲也さん「転生 TENSYO」は、被写体の舞踏家、田仲ハルさんの存在感が際立っていました。

 文化ギャラリーの玄関前には横長のパネルがずらりと並んで、野外写真展「ストリートギャラリー」が2日間だけ開催中でした。
 高校生、アマチュア、セミプロ、とにかくいろんな人がさまざまな写真を出しています。
 個人的には、Daisuke Satou さんの「LEFTLOVERS 2015―2017」がツボ。札幌、小樽、函館、旭川、室蘭、留萌などの古い飲み屋街や住宅街のスナップ23枚。
 阿部麻紀さんのモノクロ16枚も気になりました。身近な人や風景、猫などにレンズを向けており、ピンが甘いのもあるのですが、全体に静けさがみなぎっていて、かえって気になるのでした。

 事務局のAさんの計らいで、夕方、赤レンガ倉庫の中も見せてもらえました。
 こちらも「フォトふれ」出身者で、アーティスト・イン・レジデンスで東川に1カ月間滞在した藪本絹美さん、昨年の赤レンガポートフォリオ・オーディショングランプリ受賞者(正岡絵理子さん)などが開かれていました。

 最後に訪れたのは、道の駅のとなりにある「モンベル」。
 ちいさなマチに名高いアウトドア用具店があるのは、東川が大雪山系登山の拠点でもあるからでしょう。
 この2階がギャラリーになっていて、東京工芸大と日大の学生による合同写真展「暁 -AKATSUKI-」が8月30日まで開催中。さすが写真家志望の学生とあって、コンセプト、技術ともに、高水準の作品が集まっていました。




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