いつまでもぼちぼち

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読書録「世界ウソ読本」ほか

2017-02-23 | Weblog
読書録「世界ウソ読本」4

著者 M・ハーシュ・ゴールドバーグ
訳 岩瀬孝雄
出版 文藝春秋

p93より引用
“ 昔から子供たちに正直であるように教え
てきたこの話は、皮肉なことに作り話で、こ
の話を出ってあげた牧師は他にも色々とウソ
の話を創り出しているのだ。”

目次から抜粋引用
“嘘入門
 歴史の中の嘘
 企業の不正
 幻想のハリウッド
 嘘は得策か”

 広報コンサルタント会社を経営する著者に
よる、世界に満ち溢れる嘘について記した一
冊。
 歴史人物がついた嘘から本の少しだけ正直
な人についてまで、人間と嘘の切っても切れ
ない関係を面白おかしく書かれています。

 上記の引用は、ワシントンと桜の木のエピ
ソードについて書かれた項での一文。
作り話だと聞いたことはありますが、作った
のが牧師だとは初めて知りました。
信者に説教をするための方便なのでしょうが、
なんだか複雑な気持ちになります。
 昔も今も、人間社会は多くの嘘で回ってい
るみたいです。しかし、出来れば、多くの人
が楽しくなるような嘘が増えて欲しいもので
す。

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読書録「人間はどこまで動物か」3

著者 アドルフ・ポルトマン
訳 高木正孝
出版 岩波新書

p42より引用
“つまり科学的観察は、まったく「先入見」
なしの観察ではあり得ない。だから科学的に
ものをいおうとするなら、先入見のないこと
を主張するよりも、むしろはじめに「先入
見」をあきらかにしめしておく方がいっそう
大切なことがよくある。”

目次から抜粋引用
“生まれたての人間(新生児)
 生後第一年
 人間の存在様式
 子宮外の幼少期
 老衰”

 動物学者である著者による、人間と動物の
共通点と違いについて記した一冊。
 生まれる時から死に至るまで、他の哺乳動
物や鳥類との比較をもって、人間について語
られています。

 上記の引用は、人間が哺乳類の中で占める
位置について書かれた項での一節。
客観的に物を見よ、とはよく聞く言葉ですが、
この一節を読むと、客観的な事実という物事
は無いのかも知れません。
 環境に拘束される動物に対し、閑居を自分
たちの為に操作する人間。人間が人間らしく
生きようとすればするほど、より一層環境と
の戦いが増大していくような気がします。
ある人の周りが清潔で快適である時は、その
人が引き受けるべき不快をよそに押しやって
いるかもしれませんね。
同じ種類の生きもの同士でありながら、お互
いに首を締め合うような所が強いのも、人間
らしさなのでしょう。

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