「日本遺産」第2弾は19件 文化庁、宮城「伊達な文化」など
文化庁は25日、各地の有形無形の文化財をテーマごとにまとめて魅力を発信する「日本遺産」に19府県の19件を選んだと発表した。認定は昨年に続き2回目。宮城県の「政宗が育んだ"伊達"な文化」など、東北から初めて4件が選ばれた。1回目も含めて認定されたのは、計33府県37件となった。
今回は複数の自治体が共同申請した広域的なテーマが目立ち、認定された自治体は計80市町村に及ぶ。例えば旧海軍の軍港都市をまとめた「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴」は神奈川、広島、長崎、京都の4府県にまたがる。
宮城県4市町による「伊達な文化」は瑞巌寺(松島町)や大崎八幡宮(仙台市)などで構成。国内外の影響を受けた個性的な文化を伝えると認められた。
三条市や新潟市など新潟県5市町の「『なんだ、コレは!』信濃川流域の火焔(かえん)型土器と雪国の文化」は、縄文時代に信濃川流域で誕生した縄文土器の一種、火焔型土器を題材とした。認定された自治体にはトイレなどを整備する助成金として計12億円を配分する。
日本遺産は文化財を活用して地域の歴史・文化を国内外に発信し、観光振興につなげる。今回は42都府県から67件の申請があった。今後も毎年認定し、同庁は東京五輪・パラリンピックが開催される2020年度までに100件に増やす方針。