ringoのつぶやき

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投資家ジム・ロジャーズ氏 英EU離脱「1~2年は株買わず」

2016年06月29日 21時15分57秒 | 
 英国が国民投票で欧州連合(EU)からの離脱を決めた。世界経済の先行き不透明感が広がり、金融・資本市場も動揺している。著名投資家のジム・ロジャーズ氏は、日経QUICKニュース社(NQN)の取材に応じ、現時点で28カ国まで加盟国が増えたEUについて「拡大しすぎで、このまま生き残ることはできない」との見方を示した。そのうえで「少なくとも今後1~2年は悲観的にみており、株を買うつもりはない」と語った。

――EUを離脱する英国の選択をどうみますか。
 「多くの投資家にとって良くない選択だった。世界の株式相場は急落し、外国為替市場も混乱した。EU離脱は経常赤字の増加など英国経済に悪影響を与えるだろう。マーケットの混乱は実体経済に悪影響を及ぼし、さらに市場にも悪影響を及ぼすという悪循環だ」

――EUやユーロの行方は。
 「スペインやベルギー、フランスなど加盟国の離脱派が勢いづき、離脱の是非を問う国民投票への要求が強まるだろう。EUは拡大しすぎ、経済格差が広がった。このまま生き残ることはないだろう。投資家はこうした動きを嫌い、ポンドやユーロなどの売りを強める。市場はより混乱し、世界経済の不透明さは増す」

――世界経済は2008年のリーマン・ショックなどの危機を乗り越えてきました。
 「リーマン・ショックとは比べられない。今回は多くの中央銀行が大幅な金融緩和を続けてきた結果、世界中の債務がこれまでより膨らんでいる。EUの混乱などをきっかけにバブルが崩壊したら危うい。リーマン・ショック時より多くの企業が倒産し、欧州の小国などは債務不履行(デフォルト)も考えられる。将来的にはスペインや英国などにも破綻リスクが出てくる。今後数年で世界経済はより深刻な状況に陥る可能性がある」

――英国のEU離脱の決断は日本市場にも大きな影響を与えました。
 「投資家は円やドルを安全資産だと思っており、英国の離脱決定後に急激な円高が進んでいる。しかし、日本は膨大な財政赤字など深刻な問題を抱える。円もドルも買われすぎで、いずれ投資家がツケを払う日が来る可能性がある」

――投資家のなかには今回の世界株安を「絶好の買い場」とみる人もいます。
 「そうは思わない。私は少なくとも今後1~2年の相場を悲観的にみており、株を買うつもりはない。いったん弱気相場になると、株価は予想以上に下がるものだ。もちろん、ロシアやカザフスタン、ナイジェリア、コロンビアなど注目している有望市場はある。しかし、今は投資するつもりはない」

――主要国の政策当局はどう対応すべきですか。
 「多くの政策担当者は過剰に紙幣を印刷するのをやめるべきだ。今回の欧州の混乱で米連邦準備理事会(FRB)は利上げがしづらくなっただろう。しかし、利上げしなければ債務はより増え、ますますバブルが膨らんで状況は悪くなる」

――盟友の著名投資家、ジョージ・ソロス氏が投資の現場に復帰し、中国経済のハードランディングを予測していると伝わっています。
「ソロス氏とはまだ話をしていない。確かに中国も日米と同様、多くの債務を抱えている。しかし、中国経済は潜在力が高い。例えば水質や空気の浄化関連企業には、中国政府や企業からの多額の投資が期待できる。鉄道やヘルスケア関連銘柄も将来的な株価の上昇余地が大きい」
(聞き手はNQNシンガポール=日高広太郎)


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