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食品に添加して保蔵力を与える防腐剤を一般に食品防腐剤、食品保存料といいます。 防腐剤、保存剤は食品中のタンパク質に吸着されたり、脂肪に移行したりします。 微生物の成育を阻害する防腐剤は、高濃度の場合人体に有害なことが多いです。 食品衛生法では、防腐剤、保存剤の種類、対象食品の範囲、使用限度などが規定 されています。 1.ソルビン酸 中性から酸性領域で抗カビ力に優れています。毒性も比較的少なく、その抗菌力 はあまり強力ではありませんが、カビ、酵母、好気性細菌に効果が認められます。 ただし、嫌気性細菌にはほとんど効果がありません。 食品衛生法では、魚肉練り製品、食肉製品、ウニ等の加工品、煮豆、ジャム、マ ーガリンに使用が認められています。 2.ソルビン酸カリウム 食品衛生法で添加が認められている食品はソルビン酸と同じです。ソルビン酸の 単独添加の場合、およびプロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸 ナトリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウムと併用する場合の添加量の制限が各 食品に設けられています。 3.安息香酸 安息香酸の防腐効果は食品のpHによって著しく異なり、pHが小さくなると効 果は増加します。また、カビより酵母に対して有効です。 食品衛生法では、キャビア、マーガリン、果汁ペースト及び果汁(濃縮果汁)、 清涼飲料水、シロップ、醤油に対しての使用が認められています。 4.パラオキシ安息香酸エステル類 比較的毒性が低く、中性から酸性領域では安全性が高く、無色、無臭、低刺激性 です。抗菌性はpHによってほとんど変化しないことから、世界中で広く食品、 化粧品、医薬品製剤の防腐剤として使われています。 主な使用対象は醤油ですが、酢、清涼飲料水、果実ソース、果実、果菜に使用が 認められています。カビ、酵母、細菌に対して増殖を抑制する効果があります。 5.プロピオン酸 プロピオン酸は多くの発酵食品中に広く分布します。パンの場合、プロピオン酸 が発酵中に生産されるという報告もあります。 食品衛生法では、プロピオン酸及びその塩類は、チーズ、パン、洋菓子に対して の使用が認められています。 6.プロピレングリコール 主な用途はチューインガム軟化剤。保存料、品質保持剤、溶剤、保湿剤としても 使用されています。餃子・焼売・春巻き・ワンタンの皮、生めん、いか薫製品へ の使用が認められています。 7.ポリリジン 日本人により発見された微生物由来の天然有機物です。天然保存料として食品に 広く利用されています。塩基性アミノ酸のポリマーであるため、強アルカリであ り、また熱に対して高い安定性を持ちます。 出典: http://www.melma.com/backnumber_24321_301003/
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