レイプの動機が主として性欲であるという日本社会の暗黙の合意(と読む前までは思っていましたが、もしかすると私の認識が「遅れて」いただけなのかも知れません)が、実は欧米社会では古い考えであり、さらに本書はそれをに対して疑義を唱えるという、私にとっては込み入った構造の本でした。手に取るきっかけは、芸能人の強姦事件(その後示談〜不起訴)のツイートを読んで「レイプの目的は性欲の解消ではない」という趣旨の主張を知ったことです。
書かれていることはそれなりに腑に落ちる部分が多かったですが、考える材料としては「なぜレイプの目的を性欲以外のものであると考えるに至ったか」を知る必要(私にとってはその経緯が自明ではないので)があると感じました。もちろん、本書もその点には触れていますが、反対意見を主張する本ですので、元来の主張を知る必要があると考えます。
作者に向けられた強烈な言葉がいまいちピンとこない私です。もう少し勉強しようという気になる本でした。
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人はなぜレイプするのか: 進化生物学が解き明かす 単行本 – 2006/7/1
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<なぜ人はレイプをするのか。進化生物学が解き明かすレイプ分析が、この地上からレイプ犯罪を撲滅する>
本来、愛の到達点であるべき「性行為」を、暴力的に、あるいは抵抗できない支配的状況下で強いる「レイプ」は決して許されるべきではない。このような非道な行為をどうすれば防ぐことができるのか。レイプは男の「業」なのか、永遠になくならないものなのか。
著者たちのレイプに対する進化論的研究がこの問題の根本的解決の道を指し示している。レイプの原因の間違った捉えかたが、いかにこの犯罪行為を助長し、さまざまな防止活動を妨げてきたか。レイプに対するはじめての科学的研究の成果がここに明らかにされる。
子育ての労が少ない男は、繁殖のために多数の相手に関心を向けることになった。こうした男のセクシャリティの進化が、レイプの根本的要因だと著者はいう。
レイプは動物界に広く存在する。しかし人間の場合、この根本要因を科学的に見極めることで、はじめてレイプ予防の道も開かれるのである。
米国でフェミニストとの間に大論争を巻き起こした問題の書。
長谷川眞理子氏(総合研究大学院大学教授)が本書を推薦(解説文担当)
本来、愛の到達点であるべき「性行為」を、暴力的に、あるいは抵抗できない支配的状況下で強いる「レイプ」は決して許されるべきではない。このような非道な行為をどうすれば防ぐことができるのか。レイプは男の「業」なのか、永遠になくならないものなのか。
著者たちのレイプに対する進化論的研究がこの問題の根本的解決の道を指し示している。レイプの原因の間違った捉えかたが、いかにこの犯罪行為を助長し、さまざまな防止活動を妨げてきたか。レイプに対するはじめての科学的研究の成果がここに明らかにされる。
子育ての労が少ない男は、繁殖のために多数の相手に関心を向けることになった。こうした男のセクシャリティの進化が、レイプの根本的要因だと著者はいう。
レイプは動物界に広く存在する。しかし人間の場合、この根本要因を科学的に見極めることで、はじめてレイプ予防の道も開かれるのである。
米国でフェミニストとの間に大論争を巻き起こした問題の書。
長谷川眞理子氏(総合研究大学院大学教授)が本書を推薦(解説文担当)
- 本の長さ420ページ
- 言語日本語
- 出版社青灯社
- 発売日2006/7/1
- ISBN-104862280064
- ISBN-13978-4862280060
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商品の説明
著者について
ランディ・ソーンヒル
1974年 ミシガン大学動物学Ph.D
現在、ニューメキシコ大学生物学教授。
動物行動学、進化心理学専攻
シリアゲムシのレイプ行動からヒントを得て、
人間のレイプ行動の研究を行った。
クレイグ・パーマー
アリゾナ州立大学Ph.D
現在、コロラド大学人類学インストラクター
進化心理学の分野の、主に人間の配偶戦略と
性的嗜好を研究している。
望月弘子(訳)
翻訳家。東京大学教育学部卒業
訳書『女の由来』『進化の傷あと』『人類の起源論争』
(いずれもエレイン・モーガン著、どうぶつ社)
『視覚の文法』(ドナルド・D・ホフマン著、共訳、
紀伊國屋書店)ほか。
1974年 ミシガン大学動物学Ph.D
現在、ニューメキシコ大学生物学教授。
動物行動学、進化心理学専攻
シリアゲムシのレイプ行動からヒントを得て、
人間のレイプ行動の研究を行った。
クレイグ・パーマー
アリゾナ州立大学Ph.D
現在、コロラド大学人類学インストラクター
進化心理学の分野の、主に人間の配偶戦略と
性的嗜好を研究している。
望月弘子(訳)
翻訳家。東京大学教育学部卒業
訳書『女の由来』『進化の傷あと』『人類の起源論争』
(いずれもエレイン・モーガン著、どうぶつ社)
『視覚の文法』(ドナルド・D・ホフマン著、共訳、
紀伊國屋書店)ほか。
登録情報
- 出版社 : 青灯社 (2006/7/1)
- 発売日 : 2006/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 420ページ
- ISBN-10 : 4862280064
- ISBN-13 : 978-4862280060
- Amazon 売れ筋ランキング: - 338,897位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,145位社会病理
- - 5,052位生物・バイオテクノロジー (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年10月2日に日本でレビュー済み
長年、進化生物学の観点から人間のレイプ行動を研究してきた著者が、レイプに対する誤った理解の仕方を科学的事実に基づき正し、議論を実効性のあるレイプ防御の検討へ引き戻そうとする書です。
前半の第1章から第4章までは、進化理論をまず概観、それに基づき繁殖への投資の大小が男女の性行動パターンを分けたと説明し、男性は繁殖機会を増やすための最終手段としてなぜレイプを選択しがちか、女性にとってレイプが耐え難い苦しみとなったのはなぜかを解説します。後半の第5章以下は、フェミニスト「研究者」(著者は「社会科学者」とかなり大雑把に括っていますが、誤解を招く表現だと思います)のレイプの進化論的説明に対する誤解とそれらへの反論に当てられています。
通読してまず感じるのは、進化論に基礎を置く自然科学研究者達とフェミニスト「研究者」達と科学的知見やヒトの生物界における位置に対する捉え方について等々180°見解を異にするという点です。思いつくままに挙げていきますと
1.「自然主義の誤謬」
進化学者は「レイプに進化的理由がある」という結論と「レイプは防御できず肯定せざるを得ない」という結論をキチンと分け、前者は後者を導かないということを理解しています。しかし、大半のフェミニストは両者を直結して理解してしまう。これを著者は「自然主義の誤謬」と言い、事実言説をイデオロギー言説の補強材料として捉えがちな彼/彼女達の日頃の論法が影響しているのではないか、と推察しています。強固な「遺伝決定論」の信奉や「『至近要因』と『究極要因』の取り違え」等も彼/彼女達の遺伝学・進化学の不勉強を物語ります。
2.生物界でのヒトの地位は一般的か特別なものか
進化学者は「ヒトが他人の心を読むような複雑な心理行動をとり、その前提となる大きな大脳を獲得した」ことについて他の生物同様自然淘汰により得られたものとして何ら特別視しませんが、多くのフェミニスト達は、ヒトの「心理行動」は生物学的基礎を持たず後天的にいくらでも「刷り込み」可能と解しています。彼/彼女達が「女性に暴力を振るわないように男性を馴致することは可能」と堅く信ずる由縁です。
3.現実を変えることの意欲の有無
ほとんどのフェミニスト達は、「レイプが存在する」現実を変えることを実は考えていないのではないか、と思うようになりました。例えば、「レイプは男性の『性衝動』に求めるのではなく、『女性を暴力で従わせようという文化的伝統』に求めるべき」という“信念”から、「レイプの被害者は幼女から老女にまで広範囲の年齢層にわたっている(ゆえに『性衝動』に原因求めるのは誤り)」と事実誤認(事実は10代後半〜20代前半の受胎能力ピークに達する層が被害者のほとんどであり、そのことが逆に「性衝動」仮説を裏付ける)したり、「アダルトビデオを禁止すれば性暴力肯定という誤った文化心理を男性は学ぶことはないのでレイプは激減する」と男性の性行動についておよそ高を括っているとしか思えない誤った提言をしたり。
著者はこのような的外れな誤認やそれに基づく提案が世を蓋い、かえってレイプ件数の低下につながらない状況を危惧しています。海を越えた日本でも思い当たる節は多々ありますね。
前半の第1章から第4章までは、進化理論をまず概観、それに基づき繁殖への投資の大小が男女の性行動パターンを分けたと説明し、男性は繁殖機会を増やすための最終手段としてなぜレイプを選択しがちか、女性にとってレイプが耐え難い苦しみとなったのはなぜかを解説します。後半の第5章以下は、フェミニスト「研究者」(著者は「社会科学者」とかなり大雑把に括っていますが、誤解を招く表現だと思います)のレイプの進化論的説明に対する誤解とそれらへの反論に当てられています。
通読してまず感じるのは、進化論に基礎を置く自然科学研究者達とフェミニスト「研究者」達と科学的知見やヒトの生物界における位置に対する捉え方について等々180°見解を異にするという点です。思いつくままに挙げていきますと
1.「自然主義の誤謬」
進化学者は「レイプに進化的理由がある」という結論と「レイプは防御できず肯定せざるを得ない」という結論をキチンと分け、前者は後者を導かないということを理解しています。しかし、大半のフェミニストは両者を直結して理解してしまう。これを著者は「自然主義の誤謬」と言い、事実言説をイデオロギー言説の補強材料として捉えがちな彼/彼女達の日頃の論法が影響しているのではないか、と推察しています。強固な「遺伝決定論」の信奉や「『至近要因』と『究極要因』の取り違え」等も彼/彼女達の遺伝学・進化学の不勉強を物語ります。
2.生物界でのヒトの地位は一般的か特別なものか
進化学者は「ヒトが他人の心を読むような複雑な心理行動をとり、その前提となる大きな大脳を獲得した」ことについて他の生物同様自然淘汰により得られたものとして何ら特別視しませんが、多くのフェミニスト達は、ヒトの「心理行動」は生物学的基礎を持たず後天的にいくらでも「刷り込み」可能と解しています。彼/彼女達が「女性に暴力を振るわないように男性を馴致することは可能」と堅く信ずる由縁です。
3.現実を変えることの意欲の有無
ほとんどのフェミニスト達は、「レイプが存在する」現実を変えることを実は考えていないのではないか、と思うようになりました。例えば、「レイプは男性の『性衝動』に求めるのではなく、『女性を暴力で従わせようという文化的伝統』に求めるべき」という“信念”から、「レイプの被害者は幼女から老女にまで広範囲の年齢層にわたっている(ゆえに『性衝動』に原因求めるのは誤り)」と事実誤認(事実は10代後半〜20代前半の受胎能力ピークに達する層が被害者のほとんどであり、そのことが逆に「性衝動」仮説を裏付ける)したり、「アダルトビデオを禁止すれば性暴力肯定という誤った文化心理を男性は学ぶことはないのでレイプは激減する」と男性の性行動についておよそ高を括っているとしか思えない誤った提言をしたり。
著者はこのような的外れな誤認やそれに基づく提案が世を蓋い、かえってレイプ件数の低下につながらない状況を危惧しています。海を越えた日本でも思い当たる節は多々ありますね。
2006年8月9日に日本でレビュー済み
「レイプ」という単語自体が見るものにある種の目を逸らしたくなるような嫌悪感、あるいは怒りを惹起する。その感情に基づいてがなりたてるだけでは「レイプ」という事象(レイプの至近要因、そして被害後のケア)に対応できないというのが本書の指摘。当書は大きく分けてレイプについての学術的纏めと、進化生物学に関する批判に応えているものの二本立てからなっています。
キーワードは「自然主義の誤謬」「遺伝決定論」「性淘汰」「究極要因と至近要因の混同」です。
「自然主義の誤謬」とは説明することと肯定することを混同してしまうこと、特にこの種の問題では説明をもって肯定していると感情的に批判する人がでてきやすいので冷静にそこは切り離す必要があるということ。
「遺伝決定論」はまさに進化生物学にまつわる誤解そのもの、淘汰は主に環境との関係によって生ずるものであり、遺伝のみで説明がつくほど単純なものでもない。ただ、人も生物である以上遺伝の影響を完全に免れる、あるいはなかったもののごとく扱うというのは問題を解決から遠ざけるのみという指摘。
「性淘汰」ようはレイプは子どもの養育にかかるコストの差によって、男女の互いを求める戦略に差が生じることに由来する(それがそのままレイプを進化論的に生み出すか、その性向の副産物かについての判断は保留)。つまりレイプを廃絶させる方向に淘汰圧を働かせれば解決策が見えてくるという指摘。
「究極要因と至近要因の混同」、人がレイプをするのはむしゃくしゃしたとか、あるメディアに影響を受けたとか、テストステロンといったホルモン分泌によるものといった「至近要因」の分析も必要だけれど、その種の「至近要因」が生まれるに至った「究極要因」から「至近要因」の分析をするという経路を否定してはむしろことの本質を見失い、有効な対策をうてないということがあるという指摘。
といった内容を具体的なデータや実験結果をもって補強していきます。そしてこの種の本としては異例なことに巻末で日本の進化生物学の第一人者であられる長谷川教授がまた別の切り口からのレイプに関する一説を補強しているのが面白いところ。
キーワードは「自然主義の誤謬」「遺伝決定論」「性淘汰」「究極要因と至近要因の混同」です。
「自然主義の誤謬」とは説明することと肯定することを混同してしまうこと、特にこの種の問題では説明をもって肯定していると感情的に批判する人がでてきやすいので冷静にそこは切り離す必要があるということ。
「遺伝決定論」はまさに進化生物学にまつわる誤解そのもの、淘汰は主に環境との関係によって生ずるものであり、遺伝のみで説明がつくほど単純なものでもない。ただ、人も生物である以上遺伝の影響を完全に免れる、あるいはなかったもののごとく扱うというのは問題を解決から遠ざけるのみという指摘。
「性淘汰」ようはレイプは子どもの養育にかかるコストの差によって、男女の互いを求める戦略に差が生じることに由来する(それがそのままレイプを進化論的に生み出すか、その性向の副産物かについての判断は保留)。つまりレイプを廃絶させる方向に淘汰圧を働かせれば解決策が見えてくるという指摘。
「究極要因と至近要因の混同」、人がレイプをするのはむしゃくしゃしたとか、あるメディアに影響を受けたとか、テストステロンといったホルモン分泌によるものといった「至近要因」の分析も必要だけれど、その種の「至近要因」が生まれるに至った「究極要因」から「至近要因」の分析をするという経路を否定してはむしろことの本質を見失い、有効な対策をうてないということがあるという指摘。
といった内容を具体的なデータや実験結果をもって補強していきます。そしてこの種の本としては異例なことに巻末で日本の進化生物学の第一人者であられる長谷川教授がまた別の切り口からのレイプに関する一説を補強しているのが面白いところ。
2007年1月16日に日本でレビュー済み
レイプは重大な犯罪である。にもかかわらず、けっしてめずらしい現象ではない。本書は、進化生物学者がその原因と対策について解答をこころみたものである。
男性と女性とでは性行為のコストや子どもの養育にかける投資が異なる方向に進化したという。
男性は、そのコストや投資が少ないためにより多くの女性とつがおうとし、他方、妊娠、出産、授乳などに多くの労力を必要とする女性は、パートナーとしての男性を慎重に選択しようとした。そのような男女の性戦略性の違いを背景に、男性による女性のレイプが発生した、とする。このようなレイプのメカニズムに先立って、進化理論の核となる沙汰や適応の概念についてもていねいに説明されている。
本書の解答が正しいという保証はない。しかし、それを吟味することで、より有効なレイプ対策が爼上に上げられることが期待される。
男性と女性とでは性行為のコストや子どもの養育にかける投資が異なる方向に進化したという。
男性は、そのコストや投資が少ないためにより多くの女性とつがおうとし、他方、妊娠、出産、授乳などに多くの労力を必要とする女性は、パートナーとしての男性を慎重に選択しようとした。そのような男女の性戦略性の違いを背景に、男性による女性のレイプが発生した、とする。このようなレイプのメカニズムに先立って、進化理論の核となる沙汰や適応の概念についてもていねいに説明されている。
本書の解答が正しいという保証はない。しかし、それを吟味することで、より有効なレイプ対策が爼上に上げられることが期待される。
2021年6月18日に日本でレビュー済み
レビューを読んだ限り、読みたくない。遺伝子とか文化的とかにレイプの根拠を求めているとすれば、知性もなく、思いやりもない人間の男性という人間の亜種を人類から排除するしかないのではないだろうか。種だけ取って。女性は女性同士で結婚して家族を営むしかないと思う。