小林可夢偉(ザウバー)の自身初の表彰台が地元の日本GPということで、ベッテルも祝福し、やさしく見守るように見つめていた。
・【写真ギャラリー】可夢偉、3位表彰台でトロフィーを掲げる=F1日本GP決勝
チームメートで2年目のセルジオ・ペレス(ザウバー)は、先日、名門マクラーレンへ移籍を発表したばかりで、日本GP開幕時は世界中の注目を集めていたが、同じマシンに乗る可夢偉は不運もあり決勝でなかなか結果が出せなかった。厳しい批判を浴びながら、大きなプレッシャーと期待の中で挑んだ日本GP。
これまで日本のF1を盛り上げてきた自動車メーカーもいない、タイヤメーカーもいない中、日本のファンの注目は、当然のごとく可夢偉に集まる。
地元ファンの期待を一身に受け、来季の去就にも大きく影響するシーズン終盤、そんなとてつもない大きなプレッシャーの中、表彰台という結果を出すことがどれほどの偉業か、王者ベッテルはよくわかっているのだろう。
可夢偉という名前の通り、「夢」を「可」能にする「偉」大な男となった歴史的瞬間を、ベッテルは見守り続けた。