ナムコの「ロード画面中にミニゲームが遊べる特許」が国内外で権利消滅の見通し、海外では「ロード画面ゲームジャム」が開催される

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ナムコ(現バンダイナムコゲームス)が取得していた「ロード画面中にミニゲームがプレイできる特許」が、今週金曜日の11月27日にも米国で存続期間を満了する予定となっている。特許情報プラットフォームの同特許における経過情報によれば、日本国内ではすでに2014年12月2日に特許権利は消滅したと見られており、今後は国内外でこの機能を自由に使用することが可能になるようだ。

この特許の正式名称は「ゲームプログラムおよびデータの読込み方法、ならびにこれを用いたゲーム装置(Recording medium, method of loading games program code means, and games machine)」。ゲームデータのロード中に、プレイヤーが画面上でミニゲームを遊ぶことができる構造の特許となっている。この特許は日本では1994年12月2日、米国では1995年11月27日に出願されていた。基本的に両国の特許は、出願から20年間が経過すると存続期間が満了となり権利は消滅し、存続期間を延長することも基本的に認められていない。

この特許の存在は、1999年に起きたコナミとナムコの訴訟合戦によって広く知られるようになった。当時『beatmania』を展開していたコナミは、音楽ゲームを開発する複数の企業に対し特許侵害の訴訟を進めており、そのなかにナムコの『ギタージャム』も含まれていた。コナミの訴訟に対して、ナムコは今回の特許をもとにコナミの『実況パワフルプロ野球’99 開幕版』が権利を侵害していると製造・販売の差し止めを要求。ジャレコなども含む泥沼の訴訟合戦が繰り広げられていたが、のちにコナミと各社は和解を果たしている。

このほか業界内での表立った動きとしては、プラチナゲームズの神谷英樹氏が2012年、Twitter上で『大神 絶景版』から妖怪牙集めがなくなった理由を同特許のためであると伝えていた。

海外では米国で本特許の権利が消滅する11月27日から12月4日まで「Loading Screen Jam」が開催される予定で、参加者たちはインタラクティブ要素を含んだロード画面を期限内に制作することを目指す。

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