朝4時に起床し、朝のうちに重要な仕事をやり遂げる「ヨジラー」さんなど、生活サイクルを見直し、生産性向上につなげようと考えるビジネスパーソンが増えているそうです。しかし、新しい習慣を身につけるのは、実際はなかなか難しいもの。こちらでは、夜型の生活から朝型へのチェンジに見事成功した人による、新しい習慣を身につけるためのコツをご紹介しましょう。

 お馴染みライフハック系ブログメディア「Stepcase Lifehack」では、新しい習慣を身につけるためのコツとして、以下の6つのステップを挙げています。

  1. 「いままでなぜその習慣が身につけられなかったのか?」を探る

    まず、問題の根本的な原因を明らかにすることが必要。

     たとえば、「毎朝5時半に起床」と掲げたにもかかわらず、これが実践できなかったとして、それはなぜだろう?

     「疲れていたから」、「それはなぜ?」、「睡眠時間が足りなかったから」、「それはなぜ?」、「遅くまで起きていたから」、「それはなぜ?」、「やることがいっぱいあったから」、「それはなぜ?」、「仕事を終わらせられなかったから」......といった具合に、「なぜ?」を繰り返し自身に問い、根本的な原因にたどり着くまで、掘り下げて考えてみよう。

     こうすると、複数の習慣(起床時刻、睡眠時間など)が互いに関連していることがわかり、その根本的な原因(仕事時間の見積が甘い)が明らかになる。

  2. 互いに強め合っている習慣を挙げる

    習慣はそれぞれ別個に存在するものではなく、むしろ互いに関連し合うもの。とくに、互いに連携を強め合っている習慣を特定しよう

  3. 新しい習慣を身につけるためのスケジュール立てをする

    新しい習慣に基づく一日のスケジュールを立てよう。具体的な手順は以下のとおり。

     (1) 前の晩に、タスクをすべてリスト化する

     (2) タスクを、負荷別に「大・中・小」で整理する

     (3) 大タスク: 中タスク: 小タスク = 6:3:1の割合でスケジュールを割り振る

     (4) 各タスクに要する時間を予測する。各タスク間に、5~10分程度のバッファーを確保しておくとよい。

     (5) 各タスクの開始時刻・終了時刻を決める。タスクが一日に収まりきれない場合は、タスクの優先付けを行い、優先順位の低いものは翌日以降にまわす

     細かなスケジュールづくりは面倒だと感じるかもしれないが、実際は10分程度でつくることができる。一度、テンプレート化できれば、毎日のスケジュール立てはこれの微調整だけで済む

     このようなきっちりしたスケジュールを立て、これにあわせて生活することで、確実に守りたい時刻(この例だと、起床時刻と就寝時刻)を守り、かつ、効率的に仕事することができた。むしろ、「いつかやる」といった具合に曖昧なままだと、新しい習慣はなかなか身につきづらい

  4. スケジュールよりも前倒しで行動する

    次第に、スケジュールよりも早めに行動するようになった。ひとつひとつのタスクを、効率よくこなすようになり、タスクの優先順位付けもきちんと行うように...。また、スケジュール内でタスクが終わらないときは、他のタスクの割り当て時間を「借りる」ことで調整し、全体のスケジュールは時間通りに進めるようになった。

  5. 実際の行動を振り返る

    自分の実際の行動を振り返ることは大切だ。ホワイトボードやメモで書き出してもいいし、「HabitForge」、「Rootein」、「Joe's Goals」といったオンラインツールを使って管理するのもよい。

  6. 周りの人を巻き込む

    「新しい習慣を身につけるぞ!」と公言して、互いに励ましあうというアプローチもあれば、その習慣が身につくまでサポートしてもらう、というアプローチもある。いずれにしろ、自分は独りだと思わず、周りの人を巻き込もう

  7. 先日ご紹介したロンドンでの脳の研究でも明らかになったとおり、習慣を変えるためには、まず、その理由を自分にきちんと理解させることが重要のよう。このためには、その1で指摘されているように、「なぜ?」を繰り返して、問題の根本を明らかにすることは有効ですね。また、多少窮屈で面倒な印象もありますが、一日をガッチリスケジュール化することで、自分の日々の生活に「矯正ギブス」をはめると、望ましいスタイルに徐々にシフトしていけるようです。

    これらのコツを参考に、この春こそは、新しい習慣を身につけてみませんか?

    6 Proven Ways To Make New Habits Stick [Stepcase Lifehack]

    Jason Fitzpatrick(原文/訳:松岡由希子)