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経験することで分かること

今年度初めての中間テストも終わり、順位などの結果も出始めているようです。皆さん、それぞれの思いがあるとは思いますが、大切なのは、ここからこの経験をどう生かすかということです。

先生と呼ばれる職業をするひとにも、いろいろなタイプの人がいると思いますが、私はあえて予防線を張らない、経験を重視する、そんなタイプだと思います。
テストのときなども「このままいったらいい結果は出ないかも」とは思いつつも、あえて予防線を張らずにテストを受けさせることもあります。そのようにするのは、主に「本人が自分の学習不足を自覚していないとき」です。

本人は精一杯やったと思ってはいるのでしょうが、でも端から見ればまだまだ…などというときには、わざとそのままやってもらい、一度失敗やうまくいかないことを経験してもらうこともあります。そうすれることで、自らの学習の足りない点や気持ちの作り方について、気づき真剣に考える機会ができる、そのように思います。

これを最初から予防線を張ってしまうこともできるのですが、それよりも、一度失敗だったり躓きだったりを経験してもらったほうが、より深くこれからのことを考えていくことになる、そのように思います。

たとえ大人から見て十分でなかったとしても、本人がそのときに精一杯考えたこと、精一杯やったことを否定してしまうのは、良くないことだと私は思います。大人から見て不備があったとしても、本人なりに精一杯考えたのなら、それで一度実行させてみる、そうすることでこそ見えてくるものがあるように思います。

本人なりに一生懸命考えたことを否定したり、それよりもこっちがいいよなどとアドバイスをすることは、本人の否定にもなり、これから先、聞く耳を持ってもらえなくなってしまったり、自ら考えることを放棄してしまったりするきっかけにもなってしまうように思います。

もちろん、命に関わることや失敗が許されない状況のときは別ですが、まだ取り返せる機会があるようなことの場合は、自分なりに一生懸命考えたことを実行させてその結果を見させる、そのほうが、次へのステップへと歩みだしやすいのではないかなと思います。

自分なりに一生懸命やってみた、自分なりに一生懸命考えた、それでもうまくいかなかったとき、その結果について叱ったりいかったりするのではなく、その経験から何が学べたのか、次はそうすればうまくいくのかを、子ども達と一緒に考えていく、そういう姿勢を持つことで、子供たちは自らの経験から学び成長をしていくように思います。

「失敗は成功の母」という言葉があります。
うまくいかなかった経験から学ぶことは、これから先は同じ失敗を繰り返さずに、成功に近づくきっかけにもなる、そのように思います。だからこそ、ときに失敗やうまくいかない経験をさせることも大切なのではないかと思います。

また、そうやって失敗を乗り越えてきた人には“耐性”があります。ちょっとやちょっとのことではへこたれない強さを持っています。それは失敗したからこそ得られた、その失敗を乗り越えた経験が、その人を強くしていくのだと思います。

大人は子どもを見ると、どうしても苦労をさせたくない、失敗をさせたくないなどと考えがちです。しかしそれでは、いつか大きな壁にぶつかったときに、自らの力で乗り越えていくことができない人になってしまうように思います。子ども達がぶつかる壁が勉強のうちに、しっかりと乗り越え方を学ばせるということ、これが大人になったときに、大きな能力と耐性の差になって現れてくるのだと思います。

中間テストの結果をぜひそのような観点から見ていただきたいと思います。たとえ納得がいかない結果でも、そこから得る経験は必ずあるはずです。その経験こそ、その人にとっては宝物。その宝をしっかりと手に入れて、次のテストへと向かって歩みだしていきましょう!
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