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Kozo Takei's Blog- 「組織クリエイター」武井浩三のブログ

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ホラクラシーに信頼は必要ない

こんにちは。武井浩三です。
2016年のダイヤモンドメディア選挙も無事に終わりました。ご協力頂きました皆様、誠にありがとうございました。社外からの投票も20件くらいありました。来年は10倍くらい投票してもらえるように、我々の取り組みの認知度を高めていきたいと思います。引き続き我々の取り組みを温かい目でお見守りください。

最近、弊社の取り組みをメディアに取り上げていただいこともあり、弊社への問い合わせも増えており、沢山の方にお会いさせて頂いております。ありがとうございます。(全然仕事にはつながっていません。。。)

起業の失敗から壁に直面した時、「ホラクラシ―」に出会い、“全員参加経営”を模索する
http://bizzine.jp/article/detail/1547

ホラクラシー経営を支える「自然の摂理」と「市場の原理」に逆らわない制度設計
http://bizzine.jp/article/detail/1577

ホラクラシーを「株式会社」で実践することの課題、人材を惹きつける未来の組織と働き方
http://bizzine.jp/article/detail/1578

我々の考え方というか、実践している取り組みの話を等身大でお伝えする中で、我々自身も気が付いていなかった「面白いモノの見方」に気が付きました。それがタイトルの「ホラクラシーには信頼は必要ない」という事実。

これについて、今回はもう少しロジカルに話してみたいと思います。

ホラクラシーには信頼関係が必要なんですよね?という問

ホラクラシー経営を長年続けてきた中で、沢山の方から聞かれました。

「ぶっちゃけホラクラシー経営って、信頼関係のある人達でしかできないよね?」

うーん。
確かにそんな気はするけど、実際どうなんだろうな。

「ホラクラシー経営では、結果として信頼関係が残るだけですよ」

と答えてきたのですが、どうもしっくりこない。
なぜだ。
結果の話だけなのでプロセスが見えない。つまり再現性が低い。

武井はホラクラシー経営というものを再現性の高い経営オペレーションとして一般化したいと考えているので、プロセスの無い結果論では納得がいきませんでした。

「信頼」の反対の言葉

ところがある日、とある心理学の本を読んでいる時に、とある言葉が目に飛び込んできた。

「信頼の対義語は懐疑的、猜疑心である」

ほー。なるほど。これなら合点がいく。プロセスを明確化できる。
つまりこういうことだ。

  1. ホラクラシー経営では社内から猜疑心を取り除く必要がある
  2. 社内に蔓延る猜疑心は大きく2つ「不透明さ」と「理不尽な権力」
  3. これらを取り除こう!
  4. 社内の定量・定性情報をDB化し公開
  5. 肩書や役職を廃止し、意思決定を適切な人のところへ
  6. さて、猜疑心が生まれない状況を作ったぞ
  7. あれ、気が付いたら信頼感が生まれてる!

これ、リスト化する意味あったか?www
まあとにかく、そういうことだ。

確かに弊社では、「信頼感」を構築するために何かをしたことがない。いや、あるかもしれないが、それらは本当の信頼構築にはほとんど役に立たなかった。

猜疑心や理不尽、不合理なものを取り除く取り組みは長続きしている。それらが結果的にホラクラシー経営の仕組みとして今に至っている。

取り除くだけ取り除いて、その後は、、、

ほったらかし。

これ、まさに自然農法そのものじゃないか!!!
(自分で書いてて改めて気が付いた)

ホラクラシー経営構築の大原則

みんなの仕事の邪魔をするものを、とにかく取り除いて来た。

  • 外発的動機付けの要因となる「お金」と「肩書」
  • 前述した「不透明さ」と「理不尽な権力」
  • 経済的な「非合理」「非効率さ」

みんなの信頼関係を構築するために、とか、みんなのモチベーションを上げるために、とか、そういう+α的な取り組みは、ウチの会社には何もない。必要最低限。質素だ。いや、筋肉質だ。

でもだからこそ、ひとりひとりの生きる力というものが問われる。力強く根を張って自らの力で成長し始める。まさに自然界の植物のように。自然界には肥料もなければ耕すこともない。でも森は青々と茂るんだ。

ホラクラシーってきっと、引き算の経営なんだろうな。現代社会が生み出した贅肉をそぎ落として、組織という生命体の持つ本来の力を、そのまま活用する。そういうことだな。

とまあ、自分で書いてて腹落ちしたのでそろそろ筆を仕舞おうと思う。ではでは。


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