prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「燃える昆虫軍団」

2015年05月27日 | 映画
ショックで客が死んだら保険金がでるといって宣伝した「マカブル」とか、寄生虫が映画館に逃げ込むシーンで客席に電流を流した「ティングラー」とか、ラスト前にラストの前に「今出て行ったら入場料はそっくりお返ししよう」と口上を述べた「第三の犯罪」といったギミックで有名なウィリアム・キャッスルの製作・脚本、のちに「ジョーズ2」「スーパーガール」「サンタクロース」などの微妙な超大作や「ある日どこかで」を撮るヤノット・シュワルツが監督した、珍作としてかなり有名な一編。

地震が起こって地底から現れた虫が高熱を発して周囲を燃やしてできた炭を食べる、という設定も十分アレな感じだが、ハカセがそれとゴキブリを交配したら知能がアップして人文字ならぬ虫文字でWE LIVEなんて文を作って意思表示するという荒唐無稽ぶり。もちろんBUGというのはコンピューターのプログラムのミスの意味もあるわけだが、そこにひっかけているのだろうか。どうせならこのままソール・バスの「フェーズⅣ」みたいに虫の知性が人間を凌駕するといった具合にもっと荒唐無稽になってくれたら良かったと思う。

音楽の不快さと画面のあからさまな安さ、女性の髪形などいかにも1975年製という感じ。
前半の虫があちこちに出没する意外性を持たせた演出や、耳の中や髪の毛に入ったりする生理的不快感はまずまず。虫の特殊効果や火だるまになるスタントも悪くない。




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