イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】ハード・ロック界のあの超大物ヴォーカリスト、渋くなりすぎて誰にも気付かれず…。

1月31日、ニューヨークの「エド・サリヴァン・シアター」のある入口の所で、イギリスのハード・ロック文化が生んだ最高のヴォーカリスト、と呼ばれた一人の男性がキャッチされた。渋くなり過ぎた彼に、辺りの人々はこの日のショーのヒーローが彼だとは気付かず…。

NYはエド・サリヴァン・シアターで行われる、「レイト・ショー・ウィズ・デイヴィッド・レターマン」の収録。1月31日の収録はロックシンガーのロバート・プラントであった。1970年代に一世を風靡した「レッド・ツェッペリン」の中でも、美貌と抜群の歌唱力で、連夜グルーピーが激しく奪い合った最高のモテ男である。

10年前より「ロバート・プラント & ストレンジ・センセイション」というバンドで活動している現役シンガーだが、すでに彼も62歳。ラフな格好でコーヒーを片手にスタジオ入りするプラントに、パパラッチはともかく、周辺の若い子らは “あのホームレスみたいなオジイチャンは誰なの?” と不思議そう。

ところで、80年にドラムのジョン・ボーナムが他界してツェッペリンは事実上の解散となったが、人生の浮き沈みが最も激しかったのは恐らくこのプラントであろう。75年には、ギリシャで車の事故を起こし両脚を骨折。77年には長男の突然の病死を経験している。

また喉を痛めてシャウトを諦めた彼は、フォーク、ポップ、ブルースと音楽の幅を広げ、07年には意外にも、女性カントリー・シンガーのアリソン・クラウスとアルバム『Raising Sand』でコラボ。これが今の彼の成功と、大きな自信となっている。

クラウスとのライブ活動も大変高く評価され、09年の第51回グラミー賞では “年間最優秀レコード賞” と “年間最優秀アルバム賞” に輝き、イギリスでは“大英帝国勲章” を授与された。たとえ「レターマン・ショー」に5夜連続で出演しても、プラントが波瀾万丈かつ輝かしいそのロック人生を全て語り尽くすことは出来まい。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)