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64 単行本 – 2012/10/26
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- 本の長さ647ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2012/10/26
- ISBN-104163818405
- ISBN-13978-4163818405
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2012/10/26)
- 発売日 : 2012/10/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 647ページ
- ISBN-10 : 4163818405
- ISBN-13 : 978-4163818405
- Amazon 売れ筋ランキング: - 296,414位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,221位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
1957(昭和32)年、東京生れ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒。上毛新聞社での12年間の記者生活を経て、作家として独立。’91(平成3) 年、『ルパンの消息』がサントリーミステリー大賞佳作に選出される。’98年「陰の季節」で松本清張賞を受賞する。2000年、「動機」で日本推理作家協会賞を受賞。現在、最も注目されるミステリ作家のひとりである。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 看守眼 (新潮文庫) (ISBN-13: 978-4101316727)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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主人公は三上義信、46歳。警察はおおまかに刑事部と警務部に二分されるが、この春までは刑事部捜査二課の次席。それ以前は長く知能犯捜査係の班長として汚職や選挙違反事件捜査の現場指揮を執っていた。刑事3年目に警務部の広報行きを命ぜられるも1年で出戻り。今春、再び広報行きを命ぜられる。広報は外と内の窓のはずだが実際は、「記者の手先」「警務課の犬」という評価しかなかった。2年で刑事部に戻るつもりだったが、どうせなら腹くくって広報の改革に乗り出した、つもりだった。しかし、広報は警察機構の中では、つんぼ桟敷であった。赤間刑事部長いわく“あなたが情報を得れば記者にもらしてしまう可能性が生じます。何も知らなければ何も話せない”ということになる。赤間は三上を「強面の案山子」として抜てき?したに過ぎなかったのだ。そして、突然、長官視察の話が出てくる。しかも、その目的が“ロクヨン”をめぐるものだった!さらには、三上の娘が消息不明になってから3月。全国に捜査網を張ってくれたのは赤間だった。つまり、三上は何としても赤間の指令―長官視察を無事成功させるための、文字通り「警務課の犬」と化さねばならなくなる。
二渡真治、警務課の調査官にして、高校時代、剣道部で三上の下に甘んじていた男。その後、彼は異例の出世を遂げ、今やD県警内でも破竹の勢いを誇っている。その男が、ひそかに「幸田メモ」=「幸田一樹が書いたメモ」を追っていた。そこには、D県警による組織ぐるみの隠蔽を暴く事実が書かれていた。長官視察は、実はそのことを踏まえたものだったのだ。しかし、それはさらに深い「本庁の本音」へと通ずる前哨戦でしかなかった。それを知った三上は“全身の血が沸騰した”。本部長への直訴なんて狼藉までやった。
一方、三上には3人の部下がいた。それぞれに個性的なメンバーだが、いずれも信用するに足る仲間だ。中でも美雲という交番務めだった女性警務官は、どこか三上の妻、美那子に似た実直な娘だった。彼女は三上の唱える「窓」に賛成し、“戦略”ではない広報のあり方を模索したいと具申した。「窓」を開くとすれば美雲だろうと三上は思った。実際、本作に訪れるさわやかな風のようなものは、女たちからしか吹いてこない。美雲は、仲間から「高倉健と美雲だけは嘘をつかない」とまで言われている。単にマスコットなぞではないのだ。いや、美雲だけではない。三上自身も、この広報という任務を通して徐々に“成長”していく。いわば“既成観念”の殻を少しずつ破っていくのだ。彼の変化によって、部下とのマスコミとの、そして広報という「窓」を開いていく。三上は、「上は変わるが職務は不変だ。広報のことは広報が決める」という諦観へと導かれていく。この心の準備が整ったところで、本作のジェットコースターは信じられないほどの高さまで上り詰め、そして急転直下のスリリング―とも言いたくない猛スピードで闇雲な転回が始まる。長官視察前日に「ロクヨン」と酷似した誘拐事件が発生するのだ!
いや、さわやかなのは女たちだけではなかった。松岡がいた!この「影の刑事部長」の存在こそが本作を読むに値するものとしているといって過言ではない。三上は彼に私淑していたが、松岡は容易には刑事部の情報をくれなかった。その真意が最終的に判明したときのさわやかさったらない。世界の頂上で顔を弄られているような気にさえなる。これは、警察小説ではあろうが、松岡のハードボイルドばりの一切無駄のない一挙手一投足を拝んでいるだけで人間の普遍的な考えと行動を学ぶことができるはずだ。もちろん、彼の人間離れした努力と才覚を真似られるはずもないが。
宝島社「このミステリーがすごい!2013年度版」国内編第1位
週刊文春「2012年ミステリーベスト0」国内部門第1位
帯を見てそうだったんだと何となく思い出しておりました。
新聞の書評欄でも読んだことがあったような。「64」というタイトルは
とても印象に残りますので。ナンダロウなぁと読み始めて初めてその意味が
わかりましたが。それにしても分厚い本が届いたときはこれを一気に
読めるかなぁとちょっと心配になりました。
最初は息苦しかった。それまでも短編は時々読んでいて少しは慣れてるはず
そう思いつつも慣れているのはTVでのドラマなのかも。三上役は
誰だったろうとか二渡は上川隆也?だったような。そのイメージは64では
違うけど。もっと細身でクール。余計なことを思い描きながら読みました。
ケンサクするとどなたかのキャスティング?にあったもし映像化するなら
三上は松重豊が適任のような。二渡は中村トオルか「相棒」のミッチーかなぁ。
同期となってるからちょっと違うかなぁ。勝手に色々想像してました。
200ページを超えるとスイスイ。キャスティングはどうでもよくなり
あとは一気に読みました。最初はほんと重苦しいのね。
警察官として働くってえらいことだなぁ。
その家族含めてトーンデモ世界。よく警察は警察こそ縦割り社会。
ピラミッドとは聞くけど。警察内部のドロドロとか隠蔽、確執、広報と
マスコミってすさまじくて。実際もこんなもんなんだろうかとか。
「警察は一つの生き物~」印象に残りました。
よく調べたもんだとか取材能力もフツーじゃない。描写は余りにもリアル。
緻密。エンエンと続くんで如何しましょってなったりして。
でもこの最初が重要かつ肝心、伏線があっちこっちに控えていて、
散らばっていて、そう子供の家出や主人公の鬼瓦という顔の問題やら。
64の意味もわかり。ようやく横山秀夫ワールドに入り込めてクライマックスが
近づくにつれ、こういう展開だったんだって。すごいなぁと心底おもいました。
「夕闇に風花が舞っていた」の冒頭から「~額に手が行った。それから空を
見上げた。/風花が舞ってきた。/その白さに、ふと、覚えたての
クリスマスローズを思った。」(終) 647ページでありました。
書いた内容が事実として世の中に存在してしまうような、
強い説得力を感じます。
緻密で詳細に書き込まれた世界観や、
張り巡らせた伏線を拾い集めるような仕掛けは見事です。
前半部分では主人公の内省が少しだけ続きますが、
一度サイコロがふられたあとの物語の展開には息をのみました。
小説のテクニックなどに気を取られることなく、
何も考えず物語がどうなるのか、そこに没頭できる作品です。
第三の時効のときも思いましたが、
この本のエンディングの次の場面を読みたくなります。
本書・本事件の最終場面で、
主人公の三上と参事官の松岡が交わした会話の続きを読みたいです。
本を開くと、どのページにもある登場人物の生活や苦難がそれぞれに潜んでいて、
でも文章として文字になっているのは、横山さんがクローズアップした人物だけ。
確実に本書の中で生きている、そのほかの登場人物たちにとっては、
読者が本を読み終えることで、
横山さんが作った物語を事実へと昇華させる文字通り「鍵」となっているんじゃないか、
そんなリアリティを楽しめました。
こういう本に出会うたびに、また、本を読みたいと思う自分がいます。
もしかしたら、
初めての読書が本作、という人には、
面白さを感じる前に読み進めることを諦めてしまうのではないか。
そんな取り越し苦労をしますが、
文庫になったようなので、万人におすすめできる本です。
私は★を6つか7つつけたい気分になりました。
余計なことを一切考えず、ぜひ読書にひたってください。
警察小説がお好きな方にとっては、
王道の醍醐味をこれでもかというくらいに、
満喫できる一冊になるのではないでしょうか。
とはいえ、好きなシーンもありました!三上が日吉に言葉をかけるシーンです。下巻はこのシーンがあるので満足しています。事態を好転させるきっかけとなる「誰か」が家庭では不十分なこともあるという点においては、時代が変わっても通ずるものがあるように思いました。ちなみに下巻は事件の展開も面白くなるので、 上巻ほど読み進めるのが大変ではなかったです。
横山先生の作品は初めて読みましたが、面白かったです。
その時、その時の盛り上げ方がうまい。
ほとんど三上さんの妄想にすぎないような事柄をまるで真相を暴くかのような迫力で、じっくりと描写して埋めていくので、なにが真実なのか分からず。ミスリードの連続でうろうろしっぱなしでした。
真実が知りたいので、貪るように読みました。
まさに作者自身が「騒動師」です。
三上さんの思い込みなのにそのままを信じてしまい、でも、それは間違いなのではないかな、とよく考える暇もなく新しい出来事が勃発する。
その場その場で盛り上がりを作り、ラストであっと驚く真相を用意していれば、過去に読んだあの嘘大袈裟間際らしい的な誘導も読者はその明かされた真実の衝撃で綺麗さっぱり忘れてくれるとでも思っているのだろうか。
そこらへんにすこし納得がいかないながらも、ここまでミステリー小説ってもので先が知りたいと思った作品はなかったですね。
横山先生は元新聞記者ということですが、さすがに裏の裏まで業界を知り尽くしている方だけあって、すべてがリアルです。
人物の描写も記号に置き換えたように分かりやすく描写されています。
曲者は曲者らしく、誠実、まっすぐ。そして強者はやはり強者らしく。
その中にキーとなる人間も交じっているので、読者は見過ごしてしまいます。
ミスリードのおかげで最初の伏線から犯人までたどりつくことは難しいでしょう。
いきなり事件が発生して真相まで畳みかけるような駆け足だったことも否めません。
そして犯人においても、犯人たるべき確証はなにもありません。
それなのに物語は幕を閉じてしまいます。
それでも、三上さんに共感でき、また共感できる自分に満足し、彼がみせる人としての優しさに触れ、泣きました。
正直、あの人ももっと深く描写してほしい。あのシーンの続きも気になる。
あれだけの長編でありながら、続編書いてくれないかな……と思うのでした。