長期金利

初めてマイナスに 一時−0.010%

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
初めてマイナスとなった10年物国債の利回りを示すボード=東京都中央区日本橋で2016年2月9日午後1時14分、竹内紀臣撮影
初めてマイナスとなった10年物国債の利回りを示すボード=東京都中央区日本橋で2016年2月9日午後1時14分、竹内紀臣撮影

 日本国債などを取引する東京債券市場で9日、長期金利の指標となる10年物国債の市場利回りが一時、マイナス0.010%に低下し、史上初めてマイナスとなった。日銀が先月29日にマイナス金利の導入を決定し、金融機関は日銀に資金を預けると損をするため、国債の購入を増やし、国債価格が上昇して金利が急低下した。9日の日経平均株価が急落し、比較的安全な資産とされる国債を買う動きも広がり、金利低下に拍車をかけた。

 国債を購入して10年の満期まで保有しても金利を受け取れないだけでなく、購入時の価格を下回って損をする異常事態。長期金利のマイナスに伴い、住宅ローンや企業向け融資の金利も下がり、家計や企業にプラスに働く効果が見込める。だが、銀行や生命保険会社は顧客から預かった資金を国債などで運用しており、金融機関の収益が悪化して、預金金利などが一段と低下する恐れもある。

この記事は有料記事です。

残り626文字(全文1004文字)

あわせて読みたい

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月