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■FAR EAST 2016 コンテンポラリーアート・旧表呉服店2階 (7月1~31日、北見)

2016年07月27日 22時57分08秒 | 展覧会の紹介-複数ジャンル
(承前)

 北見市の5会場で開かれている「FAR EAST(極東)2016 コンテンポラリーアート」。中心部の会場2カ所のうち、もう1カ所は、1番街のアーケード街でかつて営業していた「表呉服店」の2階。
 風来坊という、ちょっと不良っぽい高校生がたむろする喫茶店だったという。
 お店のマスターだった表宏樹さんはじきに、郊外に移って「風来山人」(FAR EAST 2016 コンテンポラリーアートの会場でもある)を開店するため、この会場はしばらくの間つかわれておらず、今回の展覧会にあたっては、大がかりな掃除から準備を始めたとのことだ。

 冒頭の画像は、オホーツク美術界の最長老、田丸忠さんのインスタレーション「そしていまここにある風景 KTM7/64・プラスした寄生凹多面体」。

「この4、5年は地味な作品を作っていたが、またカラフルになってきた」
「ル・コルビジュエの建築に影響されて直線的なものが好きだったんです」
と田丸さん。
 80代になっても創作意欲は衰えず、近く出る「ひょうげん」24号に自作の詩を寄せている。
「気力は衰えていないつもりだが、体力は仕方ない面がある。いかにしてその体力に対応した作品にできるかを考えて、できるだけ長くやりたいです」




 カウンターの中の壁一面に設置されているのは、加藤恵理子さんのインスタレーション「the beautiful and fun time,it's name is 「S」」。
 半紙をもんで水につけて形づくった箱が約300個。
 特にテーマはないというが、一つ一つの白い箱が微妙に異なって、壁に陰影を落としている。これはセンサーを取り付けて、人が来れば明かりがつくような仕掛けになっている。
 「特に初めは、壁から箱が落ちて、見た人から連絡があったりしたのがおもしろかった」
と話しているから、コミュニケーションアートの側面もはからずも持っているようだ。




 五十嵐恵津子さん「flying stains」。
 即興的な勢いのあるモノクロームの絵画に、紐がかぶさる。



 いのこはるきさん「無題」。
 いのこさんは一貫して抽象画に取り組んでいる。




 美幌の渡辺良一さん「地平の皮膜(モンサント)」。
 モンサントは種子や農薬の多国籍企業で、遺伝子組み換え作物の普及などで、自然農法派などからは強く批判されている。
 渡辺さんは主体美術の会員で、時折札幌でも個展を開いている。


 表宏樹さん「パンティの実」。
 ガチャガチャなどで景品を入れるようなプラスチックの透明なケースに女性用下着を入れたもの。昔は、スナックのビンゴのプレゼントなどに使われていたような記憶がある。


7月1日(金)~31日(日)午前9時30分~午後6時、会期中無休
風来坊=旧表呉服店(北1西2)


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【告知】Far East Contemporary 2014
置戸コンテンポラリーアート


いのこはるき作品展 (2012)
いのこはるき作品展(2011)
いのこはるき作品展(2010、画像なし)

北見の「GROUP斜面」がなんと第500回展!
=田丸さんが会員
第50回記念オホーツク美術展 (2012)=田丸さん出品
第49回オホーツク美術展 (2011)=画像なし。林さん、いのこさんら多数出品




・JR北見駅から約320メートル、徒歩5分
・北見バスターミナルから約210メートル、徒歩3分




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