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〈階級〉の日本近代史 政治的平等と社会的不平等 (講談社選書メチエ) Kindle版

4.3 5つ星のうち4.3 20個の評価

武士の革命としての明治維新。農村地主の運動としての自由民権運動。男子普通選挙制を生んだ大正の都市中間層……。しかし、社会的格差の是正は、自由主義体制下ではなく、日中戦争後の総力戦体制下で進んだというジレンマをどうとらえればよいのか。「階級」という観点から、明治維新から日中戦争勃発前夜までの七〇年の歴史を、日本近代史の碩学が描き出す。(講談社選書メチエ)

商品の説明

著者について

坂野 潤治
一九三七年、神奈川県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学社会科学研究所教授、千葉大学法経学部教授を経て、現在、東京大学名誉教授。専攻は、日本近代政治史。著書に、『昭和史の決定的瞬間』『未完の明治維新』『日本近代史』(以上、ちくま新書)、『明治デモクラシー』(岩波新書)、『西郷隆盛と明治維新』『明治維新 1858-1881』(共著、以上、講談社現代新書)、『自由と平等の昭和史』(編著、講談社選書メチエ)、『近代日本の国家構想』(岩波現代文庫、吉野作造賞受賞)、『明治国家の終焉』(ちくま学芸文庫)、『日本政治「失敗」の研究』(講談社学術文庫)、『日本憲政史』(角川源義賞受賞)、『明治憲法体制の確立』(以上、東京大学出版会)、『歴史を繰り返すな』(山口二郎氏との共著、岩波書店)など多数。

登録情報

  • ASIN ‏ : ‎ B00PFI1O9S
  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2014/11/10)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/11/10
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • ファイルサイズ ‏ : ‎ 2591 KB
  • Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) ‏ : ‎ 有効
  • X-Ray ‏ : ‎ 有効にされていません
  • Word Wise ‏ : ‎ 有効にされていません
  • 付箋メモ ‏ : ‎ Kindle Scribeで
  • 本の長さ ‏ : ‎ 210ページ
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 20個の評価

著者について

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坂野 潤治
Brief content visible, double tap to read full content.
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1937年神奈川県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。同大学大学院人文科学研究科博士課程中退。東京大学社会科学研究所教授、千葉大学法経学部教授を経て、現在、東京大学名誉教授。専攻は、日本近代政治史。著書に、『近代日本の国家構想』(岩波現代文庫、吉野作造賞受賞)、『日本憲政史』(東京大学出版会、角川源義賞受賞)など多数(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『西郷隆盛と明治維新 (ISBN-10: 4062882027)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
20グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2017年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
歴史の授業で、近代史が一番意味不明です。226事件のあたりは特に、当事者の顔が見えない事もあって誰と誰が戦っていたのか、何と何がぶつかっていたのか何もピンと来ない。
コレがもうわかりやすい数字でバシッと理解できてしまうのが、本書の最大の収穫でした。

おおざっぱに階級が分類され直した明治時代から、産業発展に伴って様々に「明文化されなかった階級」が誕生した大正〜昭和。地主と自営農がいて、ブルジョワが生まれてサラリーマンが生まれてプロレタリアートが生まれて。その相反する利権をどうやって国政でバランスを取るか、というのを、選挙制度と各政党の盛衰を説き明かして行く。そしてその過程で、政治に関与できなかった階級がどうやって発言権を得ていったのかも明らかになって。
たったこれだけの事なのに、どうしてこんなに近代史がわかりやすくなってしまうのか、狐につままれた感じがします。いや眉唾な内容が並んでいるわけじゃなくて、階級と、それぞれの利害と、選挙制度というテーマで高校の歴史を教えれば、すごく分かりやすいんじゃない? なんでやんないの? …という気分。
産業構造の末端にいた工業労働者たちを軍がすくい上げて、彼らの意見を代表ようとしていた(そこにも226に至る分裂があった訳だけど)というのがわかった瞬間、戦争へ走らざるを得なかった日本の底辺のメンタルも見えた気がしました。

本書で言ってることから、さらにもう一段踏み込みますが。
ナチスのプロパガンダ映画「意思の勝利」を観ると(前半だけでいいけど)、ナチスが何もないゼロから立ち上がって、みんなの貧乏だけどあふれる希望を爽やかに吸い取って実力を付けていったのに気付きます。そこで、階級闘争のエネルギーが日本でもドイツでも戦争に向かっていったんだと、本書とあの映画の共通項でわかった次第。
コレを考えると、半数が選挙行かない日本の現状…政府は歴史を鑑みて、寝た子を起こしたくないんだろうな…。
ポピュリズムが叫ばれるようになり、未だ分類されていない現代の「眠れる階級」が起きた時に何が沸き起こるか…を想像させる、意外と未来志向な考えができる良い本でした。
現代の日本に階級なんてモノはない事になってるけど、選挙から見ればそうじゃない。政党のあり方次第では、この国ってまだまだ良くも悪くもなるエネルギーを持ってそうな気がします。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年4月3日に日本でレビュー済み
日本で格差拡大への対策がなぜ進まないのか、歴史的な背景を知りたい人は必読です。本当の意味で「歴史から学ぶ」本です。

旧社会党や共産党など日本で「左翼」と呼ばれる政治勢力は平和運動や人権関係の運動には非常に熱心ですが、労働者の生活や所得の向上という課題に対しては「格差縮小を」と叫ぶだけで、具体的な産業政策や労使政策に踏み込んだ取組みはありません。60年代までは組合運動は労働者自身の生活向上のために戦っていたけど、その後「一億総中流」と呼ばれる時代になって、穏健な労組は企業の御用組合だけになり、声を上げる組合も平和運動ばかりに熱心です。21世紀になって格差拡大が社会的な問題になっても、左翼政党も組合も、正面から取り組んでいません。これはヨーロッパの社民政党が労働運動を基盤に保守政党に対峙できる産業政策を提示し(極端な例では軍事産業も糧を得る手段として保護)、実際に労働者の生活を向上させてきた実績を有することに比べると圧倒的な差があります。労働者の生活向上を真剣に考えずに「平和」と「人権」だけを唱えている日本の左翼勢力は、ヨーロッパ基準では左派ではありません。ヨーロッパの左派は労働者階級のために必要なら増税も厭いません。

左翼勢力が格差拡大に真面目に取り組まないで放置している中で、赤木智弘氏のように絶望した若者が勇ましい右翼的言動や戦争を支持すること(それが幻想だとしても)は必然に思えてきます。自分は、このような状況がなぜ生じているのか常々疑問でした。

本書は、私のこの長年の疑問に対する一つの答を与えてくれるものです。戦前の政友会と民政党の二大政党制の中で、特に「平和」と「自由」の実現に熱心であったリベラル政党である民政党が、「小さな政府」を目指す立場を堅持したがために、都市下層労働者や小作農といった普通選挙で大きな票田となった層の生活水準を上げるための政策(産業振興)に取り込まずに、結局、彼らの期待を裏切ったために軍部を中心とするファシズムに押されて、民主体制が崩壊したプロセスを明らかにしています。それも、普選実現後の特に都市部の選挙結果を見ると、無産階級を代表する社会大衆党が躍進し、もう少しで議会制を通じた格差解消の実現というところまで至っていながら。

「戦時体制の国民総動員の下で都市・農村での階級間格差は縮小した」とはよく言われる見立てですが、筆者はこれにきわめて批判的です。「平和」と「自由」ばかりで格差解消に取り組まなかった民政党に対して幻滅した労働者階級は、結局軍部と組んで対外拡張を目指した政友会を支持し、最終的に日本の破局につながったという見立てです。

「『護憲(平和)』と『言論の自由の擁護』だけが民主主義の課題だと思い込んできた『戦後民主主義』は、いま崩壊の寸前にある。しかし、戦前日本では、『民主主義』は実際に崩壊した。その最大の原因が、『平和と自由』だけで満足して『平等』という民主主義のもう一つの要素を無視した民主主義陣営の偏向にあったことは、先に紹介した戦時体制下における小作農の解放という一事によって示唆されている。」(p.6)

「平和」も「自由」も経済的な充足がされてこそ。格差を放置した「平和」も「自由」も永くは続かない。豊かな社会において同じ過ちを繰り返してはならないという筆者の思いが強く伝わります。筆者は同じ問題意識で本書の他にも多くの著書を出しています。

なお、次の2点は少々物足りなく感じました。一つ目は、民政党がなぜ「小さな政府(均衡財政)」に強くこだわったのか。ヨーロッパの自由主義政党(例:イギリスの自由党)が社民勢力と組んでその地位向上政策を講じたことと対照的です。政友会が明治期以来の財政拡大(大きな政府)を採ったのに対抗してという消極的な動機だけでなく、積極的な動機が知りたいと思います。

二つ目は、民政党に幻滅した労働者階級は軍部のファシズムに消極的なりとも支持を与え、それが実際に軍部の増長に寄与したのかどうか。本書では政友会、民政党、社会民主主義勢力、軍部の力のせめぎあいという構図で説明されていますが、抽象的・感覚的で、例えばドイツで労働者階級のかなりの部分がナチスを支持した結果、政権獲得につながったという説明に比べると腑に落ちないところがあります。

とにかく、現代日本の格差問題に関心を持つすべての方に強くお勧めします。
22人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年1月22日に日本でレビュー済み
日本の近代史を、「階級」という視点から見直した本である。戦後の高度成長期の一億総中流化で、「階級」という言葉はほとんど死語化したが、非正規労働者の急増や貧困率の増加、貧富の差の拡大など、最近の日本における社会的不平等の進展は明らかである。再び「階級」が問われる時代になったようだ。このことが日本に留まらない先進国共通の現象であることは、トマ・ピケティ『21世紀の資本』(みすず書房)が実証した通りである。本書は、明治維新以降の日本における政治的不平等(誰が選挙権を持っているのか)と社会的不平等(貧富の差)との関係を明らかにしたものである。

本書によれば、明治維新は武士の革命であった。明治初期において地方議員の資格のある納税者は90万人の地主だけであり、これは500万人の農民の中での政治格差を制度化したものであった。一方、40万人の没落士族は多くは官僚や軍人として職にありついたが、これに対する農民の政治的格差是正運動が自由民権運動であると著者は位置付ける。大正の男子普通選挙法により、大都市の中間層の政治的重要性が格段に増したが、治安維持法の同時成立により、社会格差の是正を本格的に訴える政党は議会でほとんど勢力を伸ばすことができなかった。保守派である政友会が「大きな政府」に取り組んだのに対して、比較的リベラルな民政党(憲政会)は社会格差の是正に取り組むよりも「小さな政府」を目指したことは、戦後の自民党と社会党の関係にも通じる皮肉であると著者は指摘する。

男子普通選挙法で、政治的不平等はかなり改善されたものの、社会的不平等(貧富の差)による社会的不満が日中戦争へと至る日本の軍国主義化の底流にあると著者は主張する。二・二六事件(1936年)の勃発は政党政治を吹き飛ばし、挙国一致政権によるファシズム支配が始まる。ところが、このような総力戦体制の中で、格差の是正ともいえる政策が進められたのは歴史の皮肉である。著者は、リベラルな歴史家を悩ませるこのような現象は、格差是正を明治期以来の長い過程で進められてきたことによるものであり、戦時体制がその要因ではないという説を提示している。

戦後のリベラル派は「護憲・平和」や「言論の自由」だけにこだわり、「平等」の追及を怠ってきたと著者は指摘する。このことが現在の格差社会につながり、かつ「積極的平和主義」と称して改憲を主張する政権の誕生の底流にあるというのである(p.6)。このように本書は、歴史の文脈の中で、現在の政治社会情勢を読み解くヒントを提供する本といえる。
26人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年1月1日に日本でレビュー済み
長年の研究蓄積をもとに、日本の近代史を「階級」と「政治」の関係の変化という視点で一貫して見通している。
特に、ところどころ引用される過去の人物たちの言説に驚かされる。1937年に刊行された『日支事変と次ぎに来るもの』
で武藤貞一は将来の太平洋戦争を予言していた。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年6月10日に日本でレビュー済み
著者の幕末期からの近代歴史分析は,非常に明晰で分かり易い。そんな彼は,民主党政権誕生かという時,非常に期待していた。それが,民主党政権の体たらくで怒りをあらわにした。彼は,日本マルクス歴史学のような,単純な階級ではなく,社会における階級の形成は,政治とどの様にリンクして作り出せれ,政治は,階級に対してどのような対応をみせたのか明確に示してくれる。また,所々に示される著者の見解は,明らかに現代政治を意識し,痛烈に批判をしている。もしかしたら,本当のリベラルというのは著者のことかもしれない。」
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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