osted on 2015年11月7日
Posted in 天木直人のブログ
ロシア旅客機の墜落原因をめぐって米ロが情報戦を展開していると言わんばかりの評論が見られる。
これほど愚かな評論はない。
こんな馬鹿な評論をするものは、そのうちなんでもオバマが悪く、プーチンが正しいと言い出すに違いない。
挙句の果ては、イスラム国も米国がつくったやらせだと言い出すだろう。
そんなことを言っている余裕は我々にはない。
イスラム国との戦いを何よりも優先している米国が、イスラム国の思う壺になるような発言をするはずがない。
米国は今度の墜落事故がテロによるものであることを、本気でおそれているのだ。
もし爆発物が機内に持ち込まれたとすればどうか。
しかも自爆犯と一緒に手荷物で機内に持ち込まれたのではなく、貨物として機内に持ち込まれたものが爆発したとしたらどうか。
航空機テロ対策が格段に困難になる。
さすがのプーチンも、テロの仕業を恐れ出してすべての航空機の一時停止を言い出したらしい。
真相がどこにあるかが問題ではない。
テロのおそれが人々の心の中に拡散・定着する事が問題なのだ。
イスラム国は勢いづくだろう。
潜在的なイスラム国参入者が勢いづいて、イスラム国の動きがさらに活発化するだろう。
テロとの戦いはあらたな局面に入り、ますます解決困難な問題となっていく。
まだ遅くはない。
日本はこれ以上イスラム国との戦いに加担してはいけない。
日本とは関係のない無意味で不毛な戦いである(了)