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こだわりぬいた”1個500円”のたまご 田里ファームこんにちは、おきなわLikesライターの小須田です。
日々、“沖縄のなぜ” ”など、沖縄に関するあらゆる情報にアンテナを立て、独自に検証し、皆さんに楽しくお届けしてまいりたいと思います。
早速、耳にした気になるネタは、「沖縄に、1個500円もするたまごがある!?」というウ・ワ・サ。
1個500円・・・!!...

こだわりぬいた”1個500円”のたまご 田里ファーム

こんにちは、おきなわLikesライターの小須田です。

日々、“沖縄のなぜ”や“沖縄あるある”など、沖縄に関するあらゆる情報にアンテナを立て、独自に検証し、皆さんに楽しくお届けしてまいりたいと思います。 

早速、耳にした気になるネタは、「沖縄に、1個500円もするたまごがある!?」というウ・ワ・サ。

1個500円・・・!! (・ω・)

というからには「すごく手間をかけて育てている」のか・・・
それとも「高級な飼料を与えている」のか・・・
はたまた「たまごを産むニワトリが希少種」なのか・・・

理由をさまざま思案しても、さっぱりわからないので、1個500円のたまごを販売している養鶏場を突き止め、突撃レポへ行ってきました! 


500円のたまごが誕生したきっかけは、自らのアトピー体質

養鶏場をはじめようと思ったきっかけはなんだったんですか?

田里さん:
もともとは獣医になりたかったんです。
ムツゴロウさんとかが好きだったので(笑)

昔から動物がお好きだったんですね(笑)

田里さん:

専門学校へ進学し、農業と化学を学んだあと、大手食品会社へ就職しました。コンビニやデパートへ食品を卸す会社です。そこで取り扱う食品に、添加物が多く使用されていて…。

添加物が多く含まれる食品を扱うことで、アトピーが酷くなってしまったんです。

「なぜアトピーになるのか」「自分のような人が増えないためには」と考え、自分で調べてくうちに、”自分でやってみよう!”という結論に行きつきました。

そして、会社を辞め、TASATO FARMを立ち上げることにしました。 

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-自らのアトピー体質に悩んだ経験から、”同じ体験をしている人を増やしたくない”という想いから食品や衛生について研究に力を入れていったという田里さん。「こだわり」の1個500円のたまごは、これまで四苦八苦挑戦し続けながら学んできた知識と情熱のたまもの。


一羽一羽を大事に孵化し、我が子のように育てる

そういえばニワトリって、どのくらいでたまごを産めるようになるものなんですか?

田里さん:
うちの子達 (田里さんは“ぴーちゃん達”と呼んでいます) は、6カ月から9カ月でしょうか。
ニワトリの産卵には周期があって、暖かくなってきた春先、桜が咲く頃に産んだりします。

沖縄は桜の開花が本土に比べて早いですけどね。

たまごを産まない時期もあるのですね!

田里さん:
そうですね。季節によりますが、 今時期はほとんど卵を産まない時期ですね。 
これから2月、3月ぐらいになって暖かくなる頃にたくさん産んでくれます。現在TASATO FARMには250羽くらいニワトリがいますが、時期になるとは1日で100個以上とれるかな。

無い時はゼロ。そのサイクルです。

ゼロのときも…!

田里さん:
ニワトリは本来、年間25個しか産まないんですよ。

たった25個!!!(゚∀゚)!!!

田里さん:
この周期を知ると、今のスタイルが自然のカタチなのかなあと。

生む時間も決まっていたりするのでしょうか?

田里さん:
ピークはだいたい10時から14時です。

へぇ! 朝はゆっくりなんですね、意外です!
ところでTASATO FARMさんでは鶏肉の出荷はされていないのですか?

田里さん:
していないです。自分の性格上、無理ですね…。
たまごを孵化させるところから毎日見て、育てているので、我が子同然なものなので。

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-一羽一羽、どういう性格かを熟知している田里さんに抱かれ ているぴーちゃんの姿は、心なしか安心して身を任せているように見えた。


「小規模・稀生産」で高品質なオーガニック自然卵を

ニワトリを育てる上で、田里さんの、こだわりなどがあれば聞かせてください!

田里さん:
“食べさせるもの”にはこだわっていますね。
オレガノやレモングラスなどのハーブや野草や、32種類もの無農薬野菜などをEM発酵させ飼料を作っています。その方がアミノ酸を多く含み、栄養素も高いんですよ。

あとは、のびのび遊ばせています(笑) 。自然養鶏をこだわり続けたいですね。

屋根もなく、こんなに広い敷地にニワトリが放たれているのは初めてみました。
たまごの卸はやっていらっしゃらないと伺いましたが、そうなんですか?

田里さん:
ゆくゆくは、通販展開の計画もしてはいるんですが、今は直売のみ。最初はホテルへ飛び込みの営業もしていたんですけど、1日の生産量の確約も出来ないし、量も限定されてしまうので、全て断られてしまいました。

規模を拡大するという構想はないのでしょうか?

田里さん:
孵化が成功した分は、少しずつ自然に増えてはいきますが、 大規模での経営は考えていませんね。小規模・稀生産で質の良い、オーガニックな自然卵を守り続けたいと思っていますから。

自分の目が行き届かなくなってしまうのもいやなので。一羽一羽と丁寧に向き合いたいんです(笑)生まれた卵も1つひとつ全て、綺麗に手磨きして出荷しています。

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-「生まれた時から直接手でエサをあげているので、この子たちは人の手から食べることに慣れているんです」と語り、その様子を見せてくれた田里さん。ニワトリとじっくりとコミュニケーションを取り育てるのがTASATO FARMのスタイルだ。

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ということで、無理をいって、私もエサやりに挑戦!!!
うゎっ!勢いのよいぴーちゃん達が私の手をついばんできて・・・で、完全に腰が引けちゃっています(笑)!!!ぴーちゃん達を見ることすらできておりませんっ(笑)!!
 


ナント!「緑のたまご」も・・・!! 

あまり見たことのない種類がいるような気がしますが・・・。

田里さん:
うちには、アローハナという種類の子(ニワトリ)もいるんですけど、その子のたまごだけ外国産で、あとは全て純国産になります。そして独自で交配にも挑戦していて、“緑の卵”も収穫できるようになったんですよ。

み・・・緑の卵ですかっ!?!?

田里さん:
アローハナ種は、青いたまごを産むんです。インカ帝国の頃には儀式用に使われていたとされ、「幸せを呼ぶ青い卵」として王様に献上されていたそうですよ。

そこで、“青があるなら、緑も作れそうだなぁ”と思いまして。それなら、ウコッケイが適役じゃないか!?と思いついて、試してみると、成功したんです! 

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-こちらがアローハナとウコッケイを交配した、緑の卵を産むニワトリ。


田里さんの想い。

田里さん:
今は仕事の傍ら大学にも通って、動物福祉とアニマルコミュニケーションの研究をしているんです。畜産の分野はヨーロッパがすごく進んでいて、向こうでは放牧飼いが普通。日本やアメリカが、自然養鶏へシフトするのは50年後、60年後だと言われています。

ここではそれを先取りしているだけです。一羽一羽、時間をかけて大切に育てる。徐々にこういった考え方で取り組む農家は、増えていくと思います。

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「人の体は、体内に入る食べ物で形成されるということ。そして、自身と同じ体質の悩みを抱えている人に向けて、気を付けるべき点を正しい知識で取り入れていくと悩みを解消・回避できること」。最近では食育セミナーの講師としても活動も増えてきた田里さんは、より多くの人へ伝えていきたいと話す。


1500円のたまご。さて、気になるそのお味は・・・!?

へぇ!へぇ!へぇ!と何度も感心させられた田里さんのたまごにかける想いと知識。もう、これは食べてみるしかありません!

そこで・・・たまごメニューの王道といえば、“たまごがけごはん”!
実食してみました。

 まず、たまごの殻。市販のものよりも固くて頑丈な手応えのもと、ぱかっとご飯の上にたまごをのせました。おやーっ?普段見かけるたまごの黄身が橙色だとすると、TASATO FARMのたまごの黄身はまさに“ザ・黄色”。ノンストレスの環境で育まれたたまごは、黄身もぷっくりと元気があるような気がします^^。

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さて、気になるお味は・・・ひと口ぱくり。

おー!臭みもなく、なんともあっさりとした味わい!(*´ェ`*)
なのに、しっかりとコクも感じられる!!・・・もう、絶品じゃないですか~♪
この美味しさで、安心・安全なたまごなら、1個500円。納得です。


結論!1個500円のTASATO FARMのたまごは・・・
生産者・田里さんの経験と豊富な知識!留まることを知らない探究心!そして、ぴーちゃん達への深い愛情に裏打ちされた、とっても美味しいたまごでした!!
 

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とても気さくな田里さん(左)とエリナさん(右)

今回取材を受けてくれた田里さんのたまごの商品名は「ぴーちゃんのたまご」。TASATO FARMさんでの直売しているほか、友人が経営しているバー「MUSIC BARタイガーアイ(沖縄市上地)」さんにて“卵焼き”として食せるそうですよ♪皆さんもぜひ一度、TASATO FARMさんに足を伸ばして、ウワサのたまごを試してみませんか。 

TASATO FARM (田里牧場)
代表:田里 友史
沖縄県中城新垣490-1
営業時間/ 12:00~18:00(休日は~19:00)
定休日/不定休

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