ときどき疑問に思うこと。大人になると、男同士って、何をして遊ぶんだろうか。


近年は「男同士でフツウに映画やカフェに行ったりする」なんて若い男性もいるが、ある程度年齢を重ねた男性同士の場合、「フットサルをする」「ツーリングや釣りに行く」などのスポーツを介した付き合いを除くと、圧倒的に多いのが「酒を飲む」ではないかと思う。
しかも、「酒を飲む」には「おねえちゃん(※姉ではない)を呼ぶ」「おねえちゃんのいる店に行く」が含まれるケースも多いので、これは「男同士の遊び」と言い難い部分もある。

また、男性から意外と聞くのが「大人になってからは、友達と遊ぶことはあまりない」という話。仕事や家庭があると、男同士で出かけにくいこともあるだろうけど……。
その点、女同士は、一緒に買い物やごはん、映画や遊園地に行ったり、旅行に行ったりと、いろんな遊びができる。

男同士だって本当は男二人で遊んでも十分楽しいかもしれないが、なんとなく周囲の目が気になる……なんて声も聞く。
なぜ男と女の遊び方は違うのか。
「男心と女心」に関する数々の著書を持つ心理コーディネーター・織田隼人さんに聞いた。

「男性は何かするときに『目的』を持とうとします。そのため、遊ぶにしてもフットサルをやるとか、釣りをするとか、ゴルフをするとか、何かしら目的を持つことが多いです」ただし、その「目的」となる趣味はなかなか合致しづらいので、大人になればなるほど、趣味と時間の合う人が減っていき、男性の遊びが減っていくのだとか。
「さらに、コミュニケーション自体が男性の目的となりづらいので『飲むため』という別の目的を作って友人とコミュニケーションをとることが多いです。そのため、男性のおしゃべりは『飲み会』という別の目的が設定されることが多いのです」

男性にも実はけっこうおしゃべり好きは多い気がするが、「男同士でおしゃべり」は確かに少ないのかも。

「一方、女性は遊ぶときはコミュニケーションをメインに考えることが多いです。遊びの種類自体は、コミュニケーションを促進するための『道具』となっていることが多いです。例えば、テニスをするにしても、テニスの上達のためというより、誰かに会うためとか、誰かと一緒にテニスをするため、となりやすいです」

また、コミュニケーションを突き詰めると「誰かと会って話す」ということだけでも、人と会うようになるという。確かに!
「喫茶店でおしゃべりをする、ランチ会を開くなど、女性はおしゃべりだけで遊び心を満たせてしまいます。このように、遊びの目的に『コミュニケーション』を設定できるか、できないかの男女の違いがあり、そこで遊び方も変わってきます」
余談だが、昭和7年生まれの我が父の場合、下戸のせいもあり、会社員時代は男同士で飲む機会などなかったが、定年退職後はスキー、スケートなどで「趣味の友達」ができて、おじいさん同士の交流をめいっぱい楽しんでいる。

男同士の遊びが本当に楽しいのは、子ども〜恋愛を知る前&女に縛られる前の時期と、仕事から解放された老後なのかも。

(田幸和歌子)