ガンダム G-セルフ(G-セルフ、ジーセルフ)とは、アニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場するモビルスーツである。
概要
GUNDAM G-SELF ガンダム G-セルフ |
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型番 | YG-111 |
頭頂高 | 18.0m |
重量 | 31.1t |
出力 推力 |
- - |
搭乗者 | ベルリ・ゼナム アイーダ・スルガン ラライヤ・アクパール |
装甲 | フォトン装甲 |
武器 |
どの国家や軍にも属さない正体不明機であり、謎の少女「ラライヤ・マンディ」の操縦により突如宇宙より飛来した。その後、機体は宇宙海賊に回収され一時的にアイーダ・スルガンが搭乗していたが、フォトン・バッテリー強奪任務において主人公であるベルリ・ゼナムと邂逅を果たした以降は、ベルリがメインの搭乗者となっている。
G-アルケイン同様、"G"の名前を冠する「G系統」のモビルスーツであり、その中核をなす機体であることから、アイーダ・スルガンにより「Gそのもの」という意味を込めて「G-セルフ」と名付けられている[1]。
余談として、公式サイトや模型雑誌では単に「G-セルフ」とのみ呼ばれているが、プラモデル「HG ガンダム G-セルフ(大気圏用パック装備型)」上では、名前の頭にガンダムと付けられている。
劇中では数回ガンダムと呼ばれたことがあり、ガンダムという名前がこの時代にも残っていること、この時代においてはGセルフにガンダム的な要素が強いことが伺えるが、GセルフやG系モビルスーツが明確にガンダムとして作られたものかは、はっきりしない。
特徴
曲線状の部分的に丸みを帯びたフォルム、他のガンダムで見られる額からV字のアンテナではなく、側頭部から“鬼のツノ”のように前方に突き出た2対のブレード・アンテナ[2]が特徴的。ツイン・アイも従来のガンダムタイプと比較すると大型になっている。また曲面を主体とした胸部排熱ダクトの形状や独特なパネルラインも本機の特徴である。
パイロットの生還率を高めるコア・ブロック・システムを採用しており、コックピットは可変機構を持つ小型戦闘機「コア・ファイター」に分離変形可能となっている。すなわちこれが本機の“核”となる部分である。コア・ブロック・システムは宇宙世紀で採用された技術の一つで、ガンダムと呼ばれる機体はかなりの数が採用していた。
Gセルフの操縦には制限がかけられており、本来はラライヤの専用機だったが、密かにベルリ・ゼナムとアイーダ・スルガンにも操縦できるよう仕組まれていた。よって、この3人しか操縦することができない。
換装用バックパック
G-セルフに用意された複数のバックパック・モジュールは様々な局面での運用を想定しており、空戦用形態や宇宙専用形態など作戦に合わせた換装を行うことが可能となっている。
なお、副次的な効果として装着したバックパックにあわせて機体カラーが変化する(これと同様の装甲色の変化に『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』におけるヴァリアブルフェイズシフト装甲が挙げられる)。
公式に発表されているバックパック
- 大気圏用パック
ラライヤが地球に降りてきた時に装着していた、G-セルフの初期装備。
小型高出力で機動性が高く、主翼にはレーダーセンサー兼レーザーポッドが取り付けられており全方位攻撃も可能。ただし無差別攻撃になる危険性から(本パックでは)使用しなかった。
来るべき宇宙戦争に備え、G系モビルスーツの汎用バックパックとしてアメリア軍で開発された。
メカニックのハッパによる天才的な整備・調整により、扱いやすく高い性能を発揮している。
- リフレクターパック
アメリアで建造。フォトン装甲が紫色に変化。ビーム攻撃の吸収機能があり、前面・背面問わず吸収できる。
但し吸収できるビーム量には限界があり、限界を超えたリフレクターから順次パージされる。
- トリッキーパック
アメリアで建造された撹乱用のバックパック。フォトン装甲がピンク色に変化。相手の電子機器に影響を与える事ができる。ミサイルの他、搭載されているIフィールドジェネレーターの応用により目眩ましにも使える。
- 高トルクパック
キャピタルアーミィで建造。 緑色でパワードスーツといった見た目だがフォトン装甲の色は変化しない。
近接格闘能力と機動力がアップする。劇中ではベルリの機転によりスーツだけ自動操縦の囮として使用される場面もあった。
- アサルトパック
アメリアで建造された長距離戦用大型バックパック。フォトン装甲が赤色に変化。大型ビーム・ライフルや ミサイルポッドを装備。バックパックのフォトン・アイと連動した長距離狙撃が可能。
ビーナス・グロゥブで開発された最新鋭のバックパック。
当たった部位を一瞬で削りとる対消滅光子魚雷「フォトン・トルピード」など数々の特殊兵装の他、これまでのバックパックと同等の機能が使えるインチキ超高性能バックパック。各バックパックの機能使用時はフォトン装甲がそれぞれの色に変化し、盾も専用のものが用意されている。
あまりの強さにベルリ自身が動揺し、その性能は控えめに発揮されていた。
フォトン・バッテリーとフォトン装甲
G-セルフはほかのモビルスーツと同様、「フォトン・バッテリー」によって駆動する。
フォトン・バッテリーとは、ビーナス・グロゥブと呼ばれる謎の場所から起動エレベーター経由にてもたらされるパーツであり、内部に溜められた光を消費するシステムといわれている。手帳サイズのフォトン・バッテリーであればモビルスーツを一週間駆動させられるだけのエネルギーを、小さな部屋サイズのものであれば街全体が一年間は暮らせるだけのエネルギーを持っている。
G-セルフは、上記フォトン・バッテリーを「フォトン装甲」という形で搭載している。これは、インビジブル・チタニウムという光を溜め込む素材を用いたディスプレイ積層型の装甲であり、装甲そのものが光回路であるとともにフォトン・バッテリーの性質を持つ。G-セルフはこのフォトン装甲により駆動するため、動力の心臓部というものが存在しない。[3]
なお、フォトン装甲は光を吸収する機能を持ち、太陽光やレーザー光などの一般的な光子を自身のエネルギーにしてくれる。ただし、ビームライフルなどのメガ粒子については吸収することはできない。この問題への対処として、前述の換装用バックパックのひとつ「リフレクターパック」が存在している。このバックパックはメガ粒子を光子へと変換する機構があり、これにより、メガ粒子をも自身のエネルギーとして吸収することが可能となる。[4]
はじめたいキャピタルGの物語
富野がガンダムエース2010年12月号における創刊100号記念に寄稿したGレコのプロット、小説「はじめたいキャピタルGの物語(仮題)」で、“G”という名の人型兵器が登場している。
パイロットは宇宙海賊のアイーダ・クロノス(アニメでのアイーダ・スルガン)。この時にベリル・ゼナム(アニメでのベルリ・ゼナム)の搭乗するマンマシーンと戦闘に入った。アイーダは本機を何も知らずに乗っていたらしく、その際に「ラライヤ」という名の人物が挙げられた。名称はパネル上のマニュアルにGと表示される事からそう呼んでいる。
地の文から形状はマンマシーンより一回り大きく、さらに前世紀のマシンにそっくりだという事から現行のマンマシーンとはまた異なる機種であったと考えられる。
外部作品において
ガンダムVS.シリーズ
機動戦士ガンダム EXTREME VSシリーズ
- G-セルフ
『ON』より参戦。下記の3形態に”思いつく限り強い武装”を詰め込んだ機体だが、気軽に垂れ流すとあっという間に武装欄が真っ赤になる位弾が少なく、リロードも遅い為、各形態を要所要所で使いこなす必要がある万能機である。
- G-セルフ(パーフェクトパック)
『ON』より参戦。3つの形態の武器を1つに集約し、強化形態のリフレクターモードの射撃バリアを主軸にして立ち回る万能機。トラックフィンやトラクタービーム、アサルトの射撃といったビームを主軸にした射撃戦が主体だが、スーパーアーマーが付いた格闘や全方位レーザーといった近接択も増えている。原作22話でベルリがドン引きした「フォトン・トルピード」も実装されており、1出撃1回限りの制約だが、”一定距離進むと青黒い爆風を出す半透明の小さな光弾(実弾属性)を横一列にばら撒く”という強力な武装として再現されている。
関連動画
関連静画
関連商品
外部リンク
関連項目
脚注
- *ガンプラ「ガンダム Gのレコンギスタ」シリーズ - HG 1/144 ガンダム G-セルフ (大気圏用パック装備型)より
- *同様のデザインを持つモビルスーツとして、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY」のテスタメントガンダムが挙げられる。
- *安田朗氏インタビュー前編 『ガンダム Gのレコンギスタ』に登場「G-セルフ」はこうして誕生した
- *「ガンダム Gのレコンギスタ」PV内のラフ絵原案の解説より。
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