のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

パロディ:「総統閣下(橋下徹)が都構想の失敗でお怒りのようです 」

2015年05月08日 04時13分15秒 | 橋下徹 維新の会


このパロディのどこが優れているか

と言うと、

下記の論点の指摘の鋭さです。

第一に、

大阪都構想の

ネーミングの偽り

(「大阪は『都』じゃない。府のままだ」という発言)。

第二に、

二重行政の虚構性

(「役所を五つに増やして行政コストが減るなんてファンタジーだ」「二重行政なんて、ほんとは残ってない。わしと松井で調整すればいいだけだ」という発言)。

第三に、

行政の住民からの距離の遠さ

(「窓口が大行列で 文句がでてるだと? 職員減らすんだから当たり前じゃん」「敬老パスや医療費助成が消えただと? 残すなら財源取り上げる意味ないじゃん」という発言)。

もし、都構想が実現すれば、

住民側の不満は、

とくにこの方面で爆発的に噴出するでしょう。

この辺、

重要と思いますので、

バランスを逸しますがちょっと詳しく解説させて頂きます。

行政との「遠さ」と感じさせる

分かりやすい例が介護に関するサービスです。

「介護保険制度」を担当するのが一部事務組合とになると、

一体、どういう事態が生じるでしょうか――。

特別区の上に君臨する一部事務組合の長は、

区長の互選で選ばれます。

また、その議員は、

5区の議員から選ばれ派遣される(普通、会議は年に2回ほどしかない)わけですな。

このように、

一部事務組合の長が特別区長の互選となることで、

現行制度と較べて間接民主制に道を開ける分、組織的な観点から、

行政の執行責任者は、

介護の現場からより遠くに離れ、

区の職員や事業所の専門家との連携が難しくなるのが分かります

(「大阪都構想の危険性」に関する学者所見/奈良女子大学名誉教授・澤井 勝氏〈財政学〉参照。*http://satoshi-fujii.com/scholarviews/)。

第四に、特別区同士の縄張り争い

(「北区議会が金を回したくないと反乱しました。西成に金を回したくないと」という発言)。

これは、特別区の調整役である

一部事務組合の長が特別区長の互選であることと関係します。

互選により多数者の意思を反映するということは、

決して、公平であり得ないのです。

当然のごとくに特別区同士で熾烈なパイの取り合いが起きます。

第五に、

都構想を提案するに際しての

調査不足

(「当初4000億円と宣伝した経済効果は、1億円でアタマ打ち」「府庁舎の新設など初期費用680億円で府の財政もパンク」という発言)

です。

冒頭に紹介した動画の良さは、以上、

問題点がすべからく論点として取り込まれていることにあります。

そのような

問題となる欠陥が寄り集まって

「総務省の嫌がらせで府債も発行できず」

という言葉に象徴されるような

大阪の

より一層の地盤沈下を惹き起します。

なぜ、そんなリスクの伴う

大阪改革という名の破壊を橋下市長は行ったのか――。

翻って考え、

それは、

国政への進出を横にらみした上での

憲法改正のためのデモ・テープみたいなものでしょう。

ヒットラー(橋下徹)の口から

大阪がそれによって手にするものが語られます

(「(カジノ誘致は)憲法改正する見返りだったのに」という発言)。

パロディとはいえ、

実際、この通りと思います。

橋下市長が

安倍某と二人三脚で取り組める

成長戦略としては、

「カジノ」

作りがせいぜいだろうと思います。

安倍某が辞任して、

「前」総理となった時点で計画はすべてお蔵入りです。

動画のセリフにある通り、

彼の公約は、

「大阪市の権限・力・お金をむしり取る」

ということなんだから

仕方ないですな。

都構想は、

要約して言えば、

憲法破壊の一理塚となっているのです。

タウンミーティングという都構想の説明の場において

まるで橋下氏が住民に理解されなくて結構という態度を取っているやに見えるのは、

その象徴的な出来事でしょう。

憲法上、本来であれば、

反対を唱える者、たとえば、藤井聡氏の発言を封じるなど

許されざる行動です。

それが「都構想」の住民投票が

「憲法改正」の

前哨戦として位置づけられていること、

言葉を換えて言えば、憲法を葬り去る儀式であるから

かえって許されるわけです。

すなわち、安倍政権が成し遂げようとしている

「憲法改正」の

主眼は、

基本的人権規定を投げ捨ててしまうことです。

これによって、

大っぴらに棄民政策を実行するという

明らかな反動革命です。

この流れが

戦時中、本土決戦を想定して

中央集権のために東京都政を敷いたことと、

軌を一にしています。

一見、民主主義的手続きに見える

「住民投票」が住民の置き去りのままになされようとしています。

「住民投票」という民主的な手続きによって、

まさに「民主主義」そのものが葬り去られようとしているのです。

賛成派が反対派を凌駕すれば、

「政令市の特権を府に差し出すとは大阪市民はめでたいな」

という感想では収まらないです。

雪崩を打つように

憲法改正に連動するような動きが出るでしょう。

だから「都構想」は、

大阪一地方の問題じゃないと言われるのです。

都構想が可決され、好き勝手やられてから臍を噛まないよう、

しっかり抵抗していく必要があります。



〔資料〕

「【大阪都構想】重大欠陥バクロした「4分49秒」動画の威力」

   日刊ゲンダイ(2015年5月8日付〈7日発行〉)


典拠:KK‏@Trapelus 〔15:59 - 2015年5月7日 〕



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