佐藤綾香さんは、筆者にとっては、大谷短大在学中に道展に発表した油彩が忘れられない。題は忘れたが、色とりどりのネオンサインのようなチューブが若い女性のまわりをおびただしく取り囲むという1枚で、SF的な意匠を用いないにもかかわらず、未来感覚が画面にあふれた快作だった。
その後、彼女は多摩美大の大学院に進学して、筆者も札幌を離れた時期もあり、あまり注目していなかった。そうして届いたのが、今回の案内状である。なんじゃ、この根付みたいのは??
今回の個展は、油彩の小品10点と、レリーフの小品6点が並んでいた。冒頭の画像は「朝の食卓で」。
彼女は以前から立体制作が好きで、絵筆を執る手を休めては粘土でかたちを作っていたという。これまでの絵画作品で、画面に登場するモチーフをわざわざ立体で制作していたことも多いそうだ。
絵画は平面上に展開されるあくまで幻想の世界だが(それは、画風が幻想的とか、そういう意味ではない)、立体は、実際に現実世界に存在するリアルなモノである。レリーフは、平面上の幻想と現実世界とを架橋するような存在なのかもしれない。
絵画のほうは人物を中心に、花などの静物が多い。
上の画像、右は「三三九度」。
花を描いた「あたたかな風 II」は、マチエールにも工夫を凝らしている。
佐藤さんは1988年生まれ。
2009年に道展U-21大賞、その後道展で佳作賞を連続して受賞し、2012年には会友になっています。
出品作は、北都館のサイトによると、次の通り。
油彩 三三九度(45.5×38) 化粧(29.5×28.5) お風呂(29.5×28.5)
胡蝶蘭(F3) あたたかな雨Ⅱ(F3) あつまって(SM)
ごんぐり(F0) ふたつのカップ(31.4×14.2) 寄り添う果実Ⅱ(29.7×21)
甘くて酸っぱいもの(21×29.7)
レリーフ(石粉粘土、顔料、パネル)
華やかにゆったりと、 プリメリア、 甘いかおり、 賑やかにゆったりと
半分こ、 朝の食卓で
2016年5月25日(水)~30日(月)午前10時~午後10時(土日月~午後7時、最終日展示~午後5時)
カフェギャラリー北都館(札幌市西区琴似1の3)
関連記事へのリンク
■札幌大谷大学短期大学部美術科第44回卒業制作展・第42回修了制作展 同時開催:専攻科1年展・美術科1年展 (2009年)=画像なし
■カフェ北都館ギャラリーへの道順
・地下鉄東西線の琴似駅から約270メートル、徒歩4分
・JR琴似駅から約740メートル、徒歩10分
・ジェイアール北海道バス「山の手一条通」から約920メートル、徒歩12分(快速、都市間高速バスは通過)
・ジェイアール北海道バス、中央バス「西区役所前」から約960メートル、徒歩13分
その後、彼女は多摩美大の大学院に進学して、筆者も札幌を離れた時期もあり、あまり注目していなかった。そうして届いたのが、今回の案内状である。なんじゃ、この根付みたいのは??
今回の個展は、油彩の小品10点と、レリーフの小品6点が並んでいた。冒頭の画像は「朝の食卓で」。
彼女は以前から立体制作が好きで、絵筆を執る手を休めては粘土でかたちを作っていたという。これまでの絵画作品で、画面に登場するモチーフをわざわざ立体で制作していたことも多いそうだ。
絵画は平面上に展開されるあくまで幻想の世界だが(それは、画風が幻想的とか、そういう意味ではない)、立体は、実際に現実世界に存在するリアルなモノである。レリーフは、平面上の幻想と現実世界とを架橋するような存在なのかもしれない。
絵画のほうは人物を中心に、花などの静物が多い。
上の画像、右は「三三九度」。
花を描いた「あたたかな風 II」は、マチエールにも工夫を凝らしている。
佐藤さんは1988年生まれ。
2009年に道展U-21大賞、その後道展で佳作賞を連続して受賞し、2012年には会友になっています。
出品作は、北都館のサイトによると、次の通り。
油彩 三三九度(45.5×38) 化粧(29.5×28.5) お風呂(29.5×28.5)
胡蝶蘭(F3) あたたかな雨Ⅱ(F3) あつまって(SM)
ごんぐり(F0) ふたつのカップ(31.4×14.2) 寄り添う果実Ⅱ(29.7×21)
甘くて酸っぱいもの(21×29.7)
レリーフ(石粉粘土、顔料、パネル)
華やかにゆったりと、 プリメリア、 甘いかおり、 賑やかにゆったりと
半分こ、 朝の食卓で
2016年5月25日(水)~30日(月)午前10時~午後10時(土日月~午後7時、最終日展示~午後5時)
カフェギャラリー北都館(札幌市西区琴似1の3)
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■札幌大谷大学短期大学部美術科第44回卒業制作展・第42回修了制作展 同時開催:専攻科1年展・美術科1年展 (2009年)=画像なし
■カフェ北都館ギャラリーへの道順
・地下鉄東西線の琴似駅から約270メートル、徒歩4分
・JR琴似駅から約740メートル、徒歩10分
・ジェイアール北海道バス「山の手一条通」から約920メートル、徒歩12分(快速、都市間高速バスは通過)
・ジェイアール北海道バス、中央バス「西区役所前」から約960メートル、徒歩13分
>題は忘れたが、色とりどりのネオンサインのような
これは「ELECTRIC ORGAN」という作品です。
私もこれを見た時(2009年)に非常に深い印象を受けました。
例えはヒドイですが、「宇多田ひかるを初めて聞いた時」のような感じですね。
生まれた時から、ああいうイメージが自然に身についていった世代なんだろうと思いました。
同じ題の作品が見つかったので、リンクを貼っておきます。時計台ギャラリーで開いた大谷の卒展です。
http://tokeidai-gallery.jpn.org/2009/0223a.html
キラキラして、すごく印象にあります。
これを期待していくと、今度の絵はちょっと肩すかしかもしれません。
話はちょっと違いますが、このときの大谷は、石倉美萌菜、川嶋みゆき、森谷有沙、渡邉ゆかり、松田奈那子と、なかなかの顔ぶれですね。
古田萌、後藤志姫も私には印象深いです。