prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「清須会議」

2013年11月25日 | 映画
初めの方にこの会議は戦さだ、といった台詞があるわりに、負けたら命取りになるという切迫感がまったくないのだな。困ったことに。
出てくるの、戦国武将ですよ、全員。戦さに負けたら死、殿の不興をかったら死、派閥争いに負けても死というのが日常の連中ですよ。
秀吉が勝つ、という史実によりかかっているのか、途中から負けが決まった相手を叩いているみたいになります。

評定が二対二の五分になって、途中から一票が加わって柴田側が勝ったと思わせて丹羽が裏切って負けてしまうという運びになるのが当然だと思うのだが、そうならず二対二の段階で丹羽が転んでしまう、というのは理解できず。なんでそんな中途半端なことするのだろう。

四角四面ではなく菱形に歪めて相対する勢力がいる部屋を接近するようにしたセットデザインがおもしろいが、近すぎてあんな大声でしゃべっていたら敵に密議が筒抜けになりはしないかと心配になった。

役者ひとりひとりにきっちり見せ場を用意しているのは立派だけれど、芝居ならともかく映画だと間延びするのです。松山ケンイチとか天海祐希とか、役者自身の魅力に頼っているけれど、ストーリー上はまったく出てこなくていい役がいくつもある。

メイキングで黒澤和子の衣装が派閥によって赤=織田、青=柴田、黄=秀吉といった具合に色分けしていると解説しているので「乱」の再現かと思ったら、そうはっきりしているわけでなく柴田勝家が黄色系の衣装を着ているシーンがあったりする。よくわからない。
(☆☆☆)

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