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流経大柏の日本選抜6人がミラン専用グラウンド「ミラネッロ」でトレーニング、5か国対抗で世界大会の前哨戦も

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 28日にイタリア・ミラノで開催される「adidas UEFA Young Champions 2016」に出場する流通経済大柏高(千葉)の選抜メンバー6人は25日、ドイツ・ニュルンベルクからミラノへ約11時間かけて陸路で移動した。街に明かりが灯り始める午後8時過ぎに到着。すでに行動をともにしていたブラジル、アメリカに加え、スイス、イタリアのチームが合流し、大会に参加する5か国すべてのチームがそろった。

 26日にはミランのミュージアム「カーサミラン」を訪問し、ミラン専用グラウンド「ミラネッロ」でトレーニングを行った。ミランとアディダスは長年にわたってトレーニングや戦略の研究に取り組んできた。そんな関係もあり、「ミラネッロ」でのU-16コーチによるトレーニングなど、豪華なプログラムが実現した。

「カーサミラン」は、歴代のユニフォームやトロフィーが展示されるなど、これまでの歴史を存分に知ることのできる施設。DF加藤蓮は「世界有数の強豪クラブの栄光を感じることができました。チャンピオンズリーグのトロフィーの多さに気持ちが高まりました」と興奮気味に話せば、MF菊地泰智はスクリーンに映し出された過去の映像に興味を持ったようだった。「シェフチェンコやカカといった選手のゴールシーンをあらためて見たのですが、やっぱりJリーグでは出てこないようなすごいシュートでした。チームとしてのレベルの高さを再認識し、とても刺激になりました」。午後には「ミラネッロ」へ移動。ミラン所属のU-16コーチによるトレーニングと全チームによるミニゲームが行われた。

 気温は28度。15度前後と寒さに震えたドイツとは打って変わり、夏のような気候の中、各国のメンバーは一緒にトレーニング。イタリア語で指示を出すコーチと選手たちは身振り手振りでコミュニケーションを取った。MF金澤哲流は「言葉が全然分からなかったので、コーチの動きをしっかりと自分の目で見て、何をしなければならないのか判断しました」と振り返る。1時間ほどのトレーニングを終えると、5か国対抗のミニゲームへ。24日にブラジル、アメリカと対戦しているが、この日はスイス、イタリアも加わり、明日28日に控える「UEFA Young Champions 2016」の前哨戦となった。

 まず対戦したのはアメリカ。開始直後に失点するが、FW池田啓利の連続得点などで4-1と逆転勝利をおさめる。続くイタリア戦は序盤からMF時岡寛拓と池田が得点。後半にも池田が時岡のCKに合わせ、追加点も奪った。PKで1点を失ったが、結果は4-1で勝利。初めての対戦だったが、序盤から圧倒し、隙を見せなかった。

 3戦目の相手はスイス。「スイスはサッカー以外のところでも雰囲気がありました。体格がいいなとは思っていましたが、実戦でも圧倒される場面がありました」と加藤。右サイドからのシュートを決めるなどチームに貢献するが、後半に連続失点し、3-3のドロー。ドリブルで切り込み、得点を決めた時岡は「勝ち切れなかった。フィジカルは強いけど、当たっていっても負ける相手ではないと思います。明日はしっかりと気持ちを整えて勝ちに行きたい」と、本番での“リベンジ”を誓う。菊地も「3失点のうち一つは自分のミスだったので悔しかった。個人の問題なので明日は修正します」と気持ちを切り替えていた。続くブラジル戦は時岡が3得点、金澤と池田がそれぞれ2得点、菊地も1得点を挙げ、8-0で快勝した。

 試合後のミーティングで斉藤礼音コーチが繰り返したのは「いかに隙をつくらないか」ということ。「特にスイスとの対戦では守りが大切になってくる。海外のチームには、対面したときの間合いやシュートのタイミングなど、普段の感覚なら打たないところで打つこともある」と、しっかり警戒するように指示を出していた。この日のミニゲームで互角の力だったスイスに対し、夕食時も戦略についての会話が止まらなかった日本チーム。明日に控えた「UEFA Young Champions 2016」では、もちろん優勝を狙う。

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[写真]ミランの専用グラウンド「ミラネッロ」でU-16のコーチから指導を受けた

(取材・文 小林昂祐)

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