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赤マテガイブランド化へ 針尾漁協などが「保全の会」 後継者育成やPR強化

 生産量が落ちている佐世保市の特産品「赤マテガイ」のブランド化を進め、漁の後継者育成につなげようと針尾漁協や漁業者などがグループ「赤マテ貝保全の会」を結成した。イベント参加や市内飲食店への出荷を通じ、赤マテガイのPRを強化するとともに、生産者が抱える課題解決などにも取り組む。

 円筒形の二枚貝の赤マテガイは砂浜で取れる一般的なマテガイと異なり、水深5~20メートルの海底に生息する。バター炒めやみそ汁などで食べられる。

 佐世保湾と大村湾を結ぶ針尾瀬戸では金属製の針で海底を刺す「突き漁」と呼ばれる伝統漁法で取るが、10年ほど前には約30トンだった漁獲量は年々減少し、昨年は約20トン。漁師は4人しかおらず、高齢化や後継者不足が課題になっている。

 会は、飲料大手のキリングループをはじめ、生産者や市などが参加して佐世保の特産品のブランド力強化に取り組むプロジェクトの一環として発足。赤マテガイの価格向上や後継者育成などの働きかけを進め、佐世保を代表する食材になるよう取り組む。

 会が発足した17日には、会員らを前に赤マテガイを研究する長崎大水産学部の竹内清治助教が講演し、生態を紹介。突き漁では漁獲量とほぼ同量の貝が針から抜けて海底に残ってしまうなどの課題も指摘した。

 漁業者の原田英雄さんは「生産者だけではなく、幅広い知恵を借りて赤マテガイ漁を守っていきたい」。針尾漁協の平野重美組合長は「佐世保名産として後世に伝えていくため、保全の取り組みを進めていきたい」と話した。

 3月11日には同市針尾北町の浦頭埠頭(うらがしらふとう)広場で赤マテガイのつかみ取りや海鮮バーベキューが楽しめる「魚貝まつり」が開かれる。

=2018/02/21付 西日本新聞朝刊=

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